わが家から、小学生がいなくなったこの4月。

母の朝の時間が、ぽっかり空いた。

 

子供たちは7時前後に家を出る。

それをバタバタと見送った後、自分が出勤するまでの小1時間程度。

はて、何をしよう?

 

ラジオ英会話

意気揚々と4月号のテキストを購入してみたが、ものの見事に1週間で挫折した。

おい。早すぎだろ。

書棚に置かれたままのテキストが目に入るたびに、母の胸はチクリと痛んだ。

 

いや、そうだ。そうだった。

30数年前にも、真面目な同級生を横目に、一人だけ早々に基礎英語を離脱したんだった。

あの悪夢が再び蘇る。

 

語学勉強を続ける根気強さがない自分が、ほとほと嫌になる。

 

ワンコ接待

ソファに座り、壁の掛け時計を見上げるが、家を出る時間までまだだいぶある。

 

手持ち無沙汰となった母の指先に、横で寝そべるワンコの柔らかい毛が触れた。

ああ、ぐうたらワンコ、母の心の傍らにいてくれるのはお前だけだよ。

ソファでまどろむワンコを撫で回した。

ほら、いいぞ。好きなだけ撫でたるぞ。

 

しかし、ワンコは不意に体を起こすと、ぴょんと床に下りてしまった。

そして窓際に移動し、そこで再び寝そべった。

朝のまどろみを母に邪魔されて、どうやら迷惑だったらしい。

 

こうして再び、母は手持ち無沙汰に陥った。

 

ウォーキング貯金

コロナ禍前はジムに週1、2回通っていたが、数年前にやめてしまった。

増えてしまった体重を戻すためにも、やはり運動をしなくては。

一時期あった動悸や息切れが先月頃からなくなったので、母は歩くことにした。

 

走るよりハードルは低いが、運動価値を上げるには長い時間歩く必要がある。

目安は、最低30分、推奨40分、目標1時間らしい。

なかなかですな。

 

母は日頃、通勤で複数の鉄道会社を乗り継ぐ。

そこで、1つの鉄道会社の利用で済むように通勤経路を考えて、家から途中駅まで歩くか、途中駅から職場まで歩くようにした。

そうすると、乗り継ぎがない分、交通費が片道200円ほど安くなった。

往復で1日400円。

 

おお、素晴らしい。

ジムは高いお金をこっちが払って運動するが、これなら運動すればするほどお金が貯まる。

なんと素晴らしい。

ワンコイン程度の金額だが、努力に対する明確な報酬を得られて、なんだかとても嬉しかった。

 

うお座

 

というわけで、朝は家を早く出て、なるべく歩いて通勤するようにしている。

梅雨の時期や、もっと暑くなった時に、続けられるかは不明。

今のところ1ヶ月続けることができたので、なんとか頑張りたい。

 

母、歩いて貯金します!