青い壺 | The Sam's Room

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本屋さんに行った

 

行った?

いや…、

正確には時間つぶし

15分程度の時間つぶし

 

 

それにしても

本屋さんって少なくなったな

 

 

な、なんと…

全国には1741の市区町村があるけど

マチに書店が全然無いのは

482市町村

 

482/1741

 

全国市町村の27.7%

約三割の市町村には

本屋が一軒もない

 

なんだかなぁ~

 

…と言う話しはさておき

 

 

時間つぶしで訪れた本屋

平積みされた本の中に

見つけたこのお店お薦めの本

 

 

ひときわ高く

ひときわ多く

平積みされていたのは

 

 

『青い壺』

 

 

1977年に初版

もうかれこれ47年前の作品

 

作者はご存じ『有吉佐和子』さん

 

有吉さんは

なにを隠そう

ナンイモカクセヘンケド

 

実は

我が県、和歌山県出身

 

有吉さんと言えば

紀州を舞台にした

『紀ノ川』『有田川』『日高川』三部作

そしてこれまた

世界初の麻酔手術をした紀州和歌山の名医『華岡青洲』の

嫁姑問題を描いた『華岡青洲の妻』

…などが有名ですが、

ひときわ彼女を有名にした作品は

『恍惚の人』

ボケ老人問題がテーマ

また公害問題をテーマにした

『複合汚染』も

とっても話題になりました

 

 

そんなこんなの有吉佐和子

 

テレビでは

国民的人気番組だった

タモリの『笑っていいとも』を

全部の放送時間枠をほぼひとりでシャックした

そんな有吉佐和子

 

ヒトツ付け加えれば

『笑っていいとも』ジャックNO.1は

黒柳徹子さんです

 

 

そんなこんなの有吉佐和子

 

 

なんで50年ほど前の作品が

こんなに急に山積みされてるの?

 

…と思いよく見ると

 

 

 

新装されてる!

 

 

 

いや…

それだけではないみたい

 

帯を観ると『50万部超』とある


 

今年2024年で

累計はなんと!

50万冊

 

 

スゴい記録となったみたいです。

 

 

帯には『原田ひ香』さんが

こんな小説を書くのが私の夢です

…そう書かれている

 

 

面白い小説やモンな

 

 

実は

なにを隠そう

ナンイモカクセヘンケド

 

ワタシの本棚にも

有吉作品はほぼ全部あって

当然この『青い壺』もある

 

何年前に読んだのかは覚えてませんが

 

 

有吉佐和子と言えば

モチロン川三部作だけれど

『悪女について』は

チョイと衝撃的だった

原田さんも帯で書いているとおり

スゴく面白い作品でした

 

 

これを読んで有吉作品の

虜になった方は多いんじゃ?

 

 

そんなこんなの

『青い壺』

 

 

あらすじはと言うと…

 

時代は昭和の高度成長期

無名の陶芸作家が造った青い壺

それは会心の出来だった

 その砧青磁の壺は、譲られ売られ、盗まれ、

また海を越えて海外へと

幾多の人々の手をわたっていく

その時々を青い壺を介して13の短編小説が連続する作品

その時々の人間模様、ドロドロとしたモノや確執や欲望などを

滑らかな陶面に映し出していく 

人間の我欲、嫁姑問題、遺産争いや物の価値

そして美意識など人間の複雑な心理を鮮やかに描く作品

 

そんな感じ

 

 

もう一度読み返そうかな…

そう思う

 

 

それにしても

小説家ってスゴいな

その感性、物の見方考え方

人間の深層心理や社会現象等々

それを鋭くえぐったり

斜めに見たり…

 

 

この『青い壺』も

実は数奇な運命をたどった小説

 

1977年4月に刊行

1980年に文庫化され版を重ねる

1984年の著者の訃報を経てもなお

1998年まで重版は続いたそうです

しかし21世紀に入り絶版

 

それから十数年経過したとき

文春文庫編集部のとある女性が

この作品の復刊を企画

2011年7月に「新装版」文庫が刊行され

令和の人気作家が帯、推薦文を書いた

それがきっかけとなり復活を遂げ

 

30万冊

50万冊

 

…と記録を伸ばしてきたそうです

 

 

すごいな

 

 

短編13話からなるこの作品

とっても読みやすくて

その展開にはワクワクされます

13のストーリーがそれぞれ違う魅力を持っています

 

 

いかがですか?

読んでみませんか?

 

 

 

 

…ちゅうことで

 

ほな

また

 

チョキ