これだと一茶は名句を詠めない… ナンチテ | The Sam's Room

The Sam's Room

おもしろいこと、楽しいこと、気になること、美味しいこと、何でもかんでも『やってみる』ことが心情のSAMのブログでございます。

うつくしや 障子の穴の天の川

 

 

かの小林一茶は

七夕の夜、こんな句を詠みました

 

 

病で伏せ横になっていた布団の中から

ふと観ると…

破れ障子から星空が見えた

 

今宵、彦星と織り姫が

逢瀬を楽しむであろう天ノ川

 

その美しさに病で療養している

身にとればスゴく感動的だったのでしょう

 

 

そんな『障子の穴』

 

 

一茶がそう詠むと

なんか風流ですが…

 

 

 

実際に障子に穴があったり

破れてたりすると…

アカンやん

 

 

特に旅館だったら

絶対にアカン

 

 

ウチも小さいながら

1日ひと組限定のお宿をやってる

なので…

 

障子の穴や破れは御法度

 

 

(写真に写っているのは撮影モデルです)

 

 

 

例の山里の

例の古民家宿

 

 

 

お子様や若い方など

障子の使い方がよくわからないので

…かな?

 

よく破れます

ヤブラレルトイッタホウガヨイバアイモ!?

 

 

そんなこんなで

小さな修理は、ヒツネチャメシゴト

日常茶飯事に行うのでゴザイマス

 

 

にちじょうさはんじ…

とは言っても、これが重なると

障子は段々みすぼらしくなってくる

 

 

定期的に1枚コロッと張り替えを要します

 

 

そんなこんなで

今回の張り替えには

『破れにくい障子紙』を

使って張り替えてみました

 

 

 

框(かまち)に近いところは

指をひっかけて破った跡が多くなって

小さな補修ではもう間に合えへん?

 

そんなこんなで

古い障子紙を剥がして

新しい障子紙に張り替え

 

 

これが

実は

タイヘン…

 

 

普通だとこのまま剥がして

張り替えれば良いのだけれど

 

 

なにせ…

 

 

150年も経った建物と

建具なので細部にガタが来ています

 

 

要するに…

 

障子の組子と框には隙間もあるようで

建具自体がそんなに堅牢ではない

 

 

 

障子はこんなカンジなのですが

新しい障子だと枠組みがしっかりしていて

紙を貼らずともビシッと建具自体が固定して

動かない

 

でも、

150年も経った建具(障子)は

障子紙を外してしまうと

左右にズレるのです

 

 

わかるかなぁ~、

こんな表現だと?

 

要するに

左右に振れがあるのです

障子を外してそのまま障子紙を貼ると

左右の角度が狂うのです。

 

角度が微妙に狂うと

閉めたときに柱との間に隙間が空く

 

 

だから…

 

ビシッと障子を隙間なく閉じるようにするためには

その狂いのマンマ、張り替えるしかない

 

 

だから、

障子紙を貼るときは

障子を入れたまま

立てた状態で貼るしかないのです

 

 

わかるかなぁ~

書いてること?

 

直角じゃなく狂った角度で

建具と柱が合ってるので

狂ったままの角度で貼らないと

アカント言うこと

 

ま、よ~わからんとは思いますが💦

 

 

 

ま、そんなこんなこんなで

ナンヤカンヤと苦労しながら…

 

 

 

 

張り替えが済みました

 

 

ここには6枚

他にもあるので

合計10枚かな…

 

 

普通に貼れないので随分時間が掛かりましたが

 

 

 

そんなこんなで

おニューの障子紙

 

 

 

ピンと張れて

真っ白、ぴかぴか

 

 

気持ちいいですね

 

 

一茶はこれだとあの名句を詠めないでしょう

ナンチテ

 

 

 

古民家は何かと普通じゃない手入れが必要

 

ま、それも味と言えば味ですが…

タイヘンなのです

 

 

 

 

…ちゅうことで

 

ほな

また

 

チョキ