清水へ 祇園をよぎる桜月夜 こよい逢ふ人みなうつくしき
みだれ髪…
♪ あなたのり~どでぇ しまだもぉゆれるぅ ♪
♪ ち~くだんすぅのぉ なやましぃさぁ~ ♪
♪ みだれぇるすそも はずかしうれしぃ~ ♪
♪ ち~くだんすぅのぉ なやましぃさぁ~ ♪
♪ みだれぇるすそも はずかしうれしぃ~ ♪
んっ?
それって?
みだれる裾…やんけ、それ!!!
『芸者ワルツ』やんけ、それ!?
ちゃうどぉ!
ちなみに、『芸者ワルツ』をご存じな方は今これを読まれているお人の中でどれほどいるのでしょうか?
懐メロすぎる!?
古すぎる!?
このギャグはわかれヘン…?
哀…
まぁ、ええ…
そうです、ちゃいますな…
みだれる…髪です!
みだれ髪、
そう、この歌は与謝野晶子の『みだれ髪』の中に納められている情熱的な歌。
『みだれ髪』は1904年(明治34年)、与謝野晶子の愛する人『鉄幹』によって発刊された晶子の歌集ですね。
晶子は今まさにまっただ中にいる情熱的な恋心を熱く、そして迷う事なくまっすぐに歌っい、光り輝く言葉がちりばめられております。
そういえば…
『みだれ髪』に納められている有名な歌のひとつにこういうのもありました…
やわ肌のあつき血汐にふれも見でさびしからずや道を説く君
これは鉄幹に対してではなく、まだ晶子が鉄幹に逢う前に想いを抱いていた坊さんに対する気持ちを歌ったものとも言われている…と何かの本で読んだ記憶があります。
現在訳をすれば…
人生はたった一度きりなのよ。
ワタシのこの熱き肌に触れずに、恋もしないで…
こうしゃくばっかり言ってるんじゃないわよっ!
ワタシのこの熱き肌に触れずに、恋もしないで…
こうしゃくばっかり言ってるんじゃないわよっ!
この、いくじなし!
あなたはそれで寂しくないの? アホやねぇ…
あなたはそれで寂しくないの? アホやねぇ…
ワタシはあなたをまっているのに…
…と言うことでしょうか。
アホって…言い過ぎですか。でも、晶子は恋もしないでじっと我慢している好きな人をじれったく思っていたのでしょうね、きっと。
明治のこの時代には女性が恋の表現をかくも官能的に表す事にビックらこいたのでしょう。
ど、ど、どやねん…
お、お、おんなのくせに、ムッチャHなこと言うて!
お、お、おんなのくせに、ムッチャHなこと言うて!
この恥知らず!
てな具合だったんでしょうね。
明治時代は女性がこういう積極的に出るのは恥ずかしいこと、してはならないことだったようです。
そういえば、俵万智は『チョコレート誤訳【みだれ髪】』のなかで、この与謝野晶子の歌を…
燃える肌を抱くこともなく人生を 語り続けて寂しくないの
…と詠み替えております。
コレもよくよく読んでみればかなりな表現ですなぁ、Hやなぁ…!? ナンチテ
あれ? 今日はこんなの書くつもりはなかったんや。
最初に、晶子の歌がアタマの中にフッと出て来たんでついつい書いてもた。
『みだれ髪』の解釈なんかするつもりでも何でもなかったんです。
でも、ついでやし…
ワタシ流カイシャクを最後にチト書いておきましょう、ナンチテ…
清水へ祇園をよぎる桜月夜こよい逢ふ人みなうつくしき
場所は京都。
愛する人、鉄幹に逢いにいそいそ出かける昌子。
鉄幹様…、
あなたに逢いにワタシは今、夜の道を祇園を抜けて清水へと向かっているのよ。
今、ちょうど桜が満開だわ。
あなたに逢いにワタシは今、夜の道を祇園を抜けて清水へと向かっているのよ。
今、ちょうど桜が満開だわ。
空にはまん丸なお月様が出て言葉にならないくらい美しい…
あぁ、こんな夜は見ず知らずの行き交う人でさえ、すごく美しく見えるわ。
ましてや…、これからお逢いできる愛しい貴方はもっともっと美しいですわ…
ましてや…、これからお逢いできる愛しい貴方はもっともっと美しいですわ…
…なぁんて晶子が思って歌ったのでしょうな。
… … … ■ ■ ■ … … …
先週、仕事で京都…
その後、ちょっと呑んだ後に先斗町から祇園を横切り、八坂さんの奥にある円山公園まで夜の散策…
そして目的のサクラを愛でて参りました。
毎年コレを見るのを楽しみにしております。
このサクラをひょっとしたら与謝野晶子が見たかもしれない、歌の中で詠んだかもしれない…
そんな想いを持って眺めております。
そんな桜が…これです。

京都、円山公園の枝垂れ桜。
四条通の突き当たり、祇園の角からまっすぐ行くと八坂神社にあたります。
その八坂神社の奥にあるのが円山公園。
公園の真ん中にこの大きな垂れ桜が『祇園垂れ桜』と呼ばれる大きな桜の木。
風情のない言い方をすると『一重白悲願枝垂桜』という品種だそうです。
風情のない言い方をすると『一重白悲願枝垂桜』という品種だそうです。
そんなんかめへん…
何だどんな桜かなんて、名前なんかかめへん…
さっきのみだれ髪にある歌…
清水へ祇園をよぎる桜月夜こよい逢ふ人みなうつくしき
…って歌っているところをみると、ひょっとしてココを通り抜けたのじゃないのかな、なぁんて想像するとおもしろいですよね。
晶子もこの夜桜を見ながら清水に向かったのだろうか…
そう思う方がロマンチックやなぁ。
でも、まてよ…
清水へ、祇園をよぎる… って、昌子って道をしらへンかったんやろか。
清水(きよみず)へ行くンやろぉ。
祇園からやったら、もっと近道がある。
だから、円山公園なんかを抜けていくより、チャチャと行ける抜け道を行った方が愛しい人に早く逢えるからな。
だから、ココは通ってヘンやろ… なぁんて考えたら味も素っ気もない。
やっぱり…
ココを通った事にしておこ!
それの方がロマンチックやし…
てなてなコトで、毎年この時期は必ずここを訪れてます。
キレ~ですな、枝垂れ桜。
今年はいつもより花が散ってしまってる。
残念だな…
例年はこの時期だとまだもっと花が残っているのに…
でも、いいか。
コレでもケッコウきれいやし…
ここで妄想が始まるのです…
いやいや、桜より…
貴方の方がもっとキレ~だよ…
貴方の方がもっとキレ~だよ…
なぁんて晶子と鉄幹みたいにカップルで腕を組みつつ歩いてみたいもんですな!?
、
、
ははは…
妄想、妄想、また妄想…
妄想クラブでございます。
こんなワタシがモテるはずはない!?
オヤジにはキレ~な女性より、日本酒徳利の方がお似合い…だって!?
ほ、ほ、ほっといておくれやすっっっ!
今年はホントにまともなお花見はできずに残念でした。
でも…
桜の季節の終わりにこの枝垂れ桜を見る事ができたのがせめてもの救い…かな。
桜の季節の終わりにこの枝垂れ桜を見る事ができたのがせめてもの救い…かな。
お付き合い…
ありがとうございました。
ありがとうございました。
サクラ、とってもキレ~でした。
でも、やっぱりワタシににあうのは…
花より団子!?
花より酒!?
ちゅうことは…
またもや…
ほ、ほ、ほっといておくれやす!