あをによし奈良の都のお弁当… 『はり新』のかみつみち弁当の巻 | The Sam's Room

The Sam's Room

おもしろいこと、楽しいこと、気になること、美味しいこと、何でもかんでも『やってみる』ことが心情のSAMのブログでございます。

やまとは国のまほろば たたなづく青垣 山隠れる やまとしうるわし


ヤマトタケルが読んだと伝えられる歌…、
大和の国が日本一素晴らしいという望郷の念を込めた歌…、
『奈良』といえば、何故だかこのヤマトタケルの歌を思い浮かべるワタシです。なぁんて…。
大和国の素晴らしい景色が目に浮かびます…


そういえば、こんな歌もありました…

     あをによし 奈良の都は 咲く花の にほふがごとく 今盛りなり



大和、奈良…
いいですね。

行くナラ、なら、
ナラんでも、行くナラなら
皆さん、ナラをみナラうように、
もしも、ナラくの底に落ちてもナラ、
絶対、臭いおナラはやぁ~だよナラ、

なら・ナラ・奈良・NARA…
                      (以前にも同じことを書いた…かも!?)



奈良には『侘び・さび』を感じます。
京都に比べりゃ華やかさは乏しいけれど、悠久の歴史とゆったりと流れているであろう時間… そんなモノを感じてしまうのです。

ワタシは奈良は日本という『国家』の発祥だと思っております。
カッテナガラ…
チシキブソクダケレド…

『邪馬台国』は畿内説&九州説がケンケンガクガクの論争を行っていますが、纒向遺跡などの存在etcから、ワタシは畿内説、中でも『奈良』の桜井市周辺がイチオシ、いや、きっとココだろうとシロウトながらそう考えておるのでゴザイマス。
キュウシュウセツノカタ、ゴメンナサイ…


奈良は京都より古い都、…
710年、平城京が遷都されました。

年号を覚えるのに『なんと(710)きれいな 平城京』なぁんて覚えませんでしたか?
『なんと』は、遷都の年、710年…
で、『なんと…』は感嘆語だけではなく、『なんと=南都』にかけているんですよねぇ。

な、な、なぁんとぉ~!?



京の都の『平安京』が出来たときに、元の都・奈良は『南都』と呼ばれたのでしたね。
キョウカショヤナイッチュウネン…


まぁ、そんなコウシャク&ウンチクはよろし! やめときましょ!


そんなこんなの『奈良』…

さてさて、前振りはこれほどに致しまして、いよいよ本題へ。

   ……… ◇◇◇ ◆◆◆ ◇◇◇ ………

ワタシ達がやって参りましたのは、奈良の市内のど真ん中『ならまち』…
ご存じのように『元興寺』の旧境内地一体を『ならまち』と呼ばれております…ね。

江戸時代に建てられた『町屋』が多く存在しています。
ここは観光スポット…

カップルやらオバサン・グループやらが町屋の風景を楽しみ、町屋を改造したお土産物屋山や喫茶店、暮らしの館などを楽しんでおります。


そんな『ならまち』の一角にあるお店が今回行ったお店です。

以前から行ってみたいお店でした。
これも機会がなく、『いつか…』と思っていたお店。


では、入ってみましょう…


イメージ 1


『はり新』さんというお店。
風情があるでしょ。

まさしく奈良の町屋… っていう風情が漂っておりますぞ。
暖簾というのもイイよね。

実はなにを隠そう… なんにも隠せヘンけど…
この邸宅は約230年前に両替商として建てられたそうですぞ。

『おう! 越後屋… ソチも悪よのぉ…』
などというやりとりがあったかどうかはわかりませんが(時代劇の見過ぎ!?)、由緒正しきお屋敷だそうです。

では暖簾をくぐります…

イメージ 2


縁からは小さいお庭が見えます。

イメージ 3


イメージ 4


奈良の町屋も京都と同じ、幅は狭いけれど、ウナギの寝床のように奧行きがあります。
突き当たりにはお庭が広がっております。(はっきり写っていなせんが…)


さて、今回ココに来たのは『かみつみち弁当』というのを食べたかったからなのでした。

『かみつみち』…

んっ?

かみつきそう?

いやいや、早口言葉?

いやいや…

『かみつみち』とは、『上津道』と書きます。

めんどくさぁ~と言われそうですが、説明させて頂きますと、
奈良時代、藤原京と平城京とを結ぶ幹線道路は、『上津道』『中津道』『下津道』と3本あったそうです。
このお店『はり新』さんのすぐ前の通りがその『上津道』で、平安時代以降は、伊勢参りや大峰山への参詣道として、また物資の輸送の拠点として大いに栄えたそうです。

その『上津道』から名前を頂いたのが、この『かみつみち弁当』。


イメージ 5


これは『はり新』さんのパンフ…
昔はここら辺りは『旅籠』が多く、その賑わいを描いたモノだそうです。

では、そんな由来の『かみつみち弁当』を食べてみましょう。


イメージ 6
 

先ずは、食前酒と先付け…

テーブルは大きな火鉢です。置き囲炉裏というのでしょうか。昔はウチの家にもこんな長火鉢があったなぁ…
懐かし…



さぁ、お次はいよいよお弁当…

イメージ 7
 

五角形のユニークなお弁当…

さてさて、こういうのって、開けるのが楽しみ… ですよね!

何が入ってるのかなぁ!?


では、ぷり~ず・お~ぷん~~~!


イメージ 8


ん~、イイ感じです。

旬の食材が入った松花堂弁当…

そりゃ、そうですよぉ。
これって、金2,900円也…のお弁当ですからね。
ランチでやっぱ2,900円というのはかなりなお値段ですよぉ。
だって、ワタシは小市民… 
清水の舞台から飛び降りるつもりで頑張って来たのですから!?…ねぇ。 ははは…


んっ?
大きな写真だと良くお料理がワカンナイ…って?

では、それぞれアップで…

イメージ 9


イメージ 10


イメージ 11


イメージ 12


イメージ 13


いかがでしょうか?
こんなお弁当ですよぉ。

なになに?
写真なんか撮ってンとはよ食べ、って!?

ははは…
小市民は、1,000円を超えるランチを目にすると『せっかくやのに、記念に写真、撮ッとかんとアカン…』などとケチ臭いことが頭の中をグルグルグルグルグルコサミン…なのです。
ははは…(汗)


では、頂きましょう。
もちろん、美味しゅう御座います。

お味は濃くも無く、タイヘンお上品に仕上がっております。
どちらかと言えば、関西独特のやや薄味仕立てで、嫌みではない存在感のあるしっかりとしたお出汁がお味を引き締めております… なぁんてね。料理評論家の真似をしてみました!?


で、むっちゃ興味をひく逸品がヒトツ…

それは…、これです!

イメージ 14
 

『蘇(そ)』。

そぉなんです… そ、
そぉなんです… ソのとおり、

『蘇』とは、平たく言えば、日本の古代チーズ… と言ったところでしょうか。

7世紀に作られたという記録が残っているそうです。
当時は貴族とか高級官人だけが食することを許されたという貴重な高級品であったそうです。

ほほほ…
ちゅうことは、これを食している我々は『やんごとなきひと&貴族』かぁ????
…ナ、ハズナイヤロォ! 


牛乳を8時間ほどに詰めてユックリ固めていくそうです。へぇ~、やっぱり高級な食べ物ですなぁ。


で、お味はと言うと、すごくマッタリとした感じで、正に古代チーズって感じで牛乳のエキスが詰まってる。もちろんとっても美味しいです。

へぇ~、トニカクこれを食べるだけでも、この松花堂弁当を食べた価値がありますな!


大変満足でございました。

いやはや、ちょっとやそっとじゃ…、ソっとじゃ、『蘇』なんて食べられるモンじゃない。
蘇ですから、ホントに蘇ってくるって感じ…

ふふふ…
へへへ…
若返るどぉ!?



ホンマは、『もっとおかわりくれぇ~』って叫びたいところでしたが、何せ、作るのに8時間もかかる逸品ですからねぇ。

ホント、満足でございます。
古代の貴族になった感じ…

くるしゅうない…
ちこう、ちこう… 
ほほほ…!?




で、最後は、


イメージ 15


葛のデザートで〆!



イイですね、古都・奈良でのユッタリとしたランチタイム…

どういうコト、こういうコト、そういうコト…

いにしえのロマンが漂うコト・奈良でのひとときでした。

■はり新
    奈良県奈良市中新屋町15
            TEL 0742-22-2669 11:30~14:30、18:00~20:00