小咄… 落語は楽しいなぁ with 打ち上げ の巻 | The Sam's Room

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『隣の空き地に囲いが出来たよ』
『へぇ~、かっこいい…』

コレはなにかてぇと、いわゆる小咄ですな。
では、『小咄(こばなし)』とはなんぞや…

辞書に依りますと、気の利いた短い話しとか、落語のまくらに用いる笑い話となっております。
ではマクラ…とは、
落語の本題に入る前にする短い話しのことで、季節の話しや時事ネタ、小咄などでお客さんのハートをわしづかみにしようというモンですね。

ゴタゴタ言ってないで、チョット小咄をやってみましょうか。

前述の『隣の空き地に…』の続きから。

この酒だれのンや!
    ワイん…

この帽子はドイツんだ?
    オランダ…

まっ、こんなのは序の口ですな… もっとバカらしいのは

坊さんが通ってるぞ!
    そうか…

おいおい、雨が漏ってるぞ、このボロ屋!?
    や~ね~

ハトが頭になんか落としていったでぇ~
    ふ~ん… クッソぉ~!

この暦は誰の?
    カレンダァ~

この花瓶、水が漏ってるぞ!
    ソコまで気がつきませんでした…

台所に行ってもイイ?
    かって にしろ…

オシッコに行ってもいい?
いっといれ!

この肉、美味いねぇ… 牛かい? 鴨かい?
    うっしっし、そうカモね…

単なるダジャレだけではなくて、一応は短い『話し』に成っているというのがミソですね。
でも、
ホンマ、これは初級やね…  もう少し レベルを上げてみよう
話しも少し長くなります。


■ネズミ
A『ネズミがワナにかかったぞ。 おお! 大きなネズミだ!』
B『どれどれ… ふ~ん、たいしたことないな。こんなのチッチャイよ!』
A『いやいや、大きい!』
B『小さい!』
A『大きいぞ!』
B『なんの、小さい!』
そうすると、捕らえられたネズミがワナの中で『ちゅう…(中)』     


■足の早い奴
A『てぇへんだ、てぇへんだ!』
B『どうしたんでぇ?』
A『オレ、今、泥棒を追っかけてるんだ!』
B『おおそうか、でもその泥棒もてぇ~へんだな。なにしろお前は日本一足が速いんだ。すぐに捕まっちまうよ。 で、泥棒はどこへ逃げた?』
A『ははは… 後から来る…』


■その手は食わない
 海岸でタコが寝ておりましたらそこへ一匹のサルがやって参りますってぇと、寝ているタコの手を一本、ブチっとちぎると、むしゃむしゃと食べてしまいまして、これにはタコも怒りましてね。
タコ『とんでもねぇ野郎だ、こらしめてやろう。でもなぁ、陸の上じゃあ勝ち目はない…
   そうだ! 海の中に引きづりこんで、おぼれさせてやろうかぁ』
そう考えたタコはジャブジャブと海に入りますってぇと、陸にいるサルに向かって、 にっこり笑って、手を振って。
タコ『サルさぁん~、こっちへいらっしゃぁぁ~~い!』
ってぇと、サルが…
サル『ふふふ…、その手は食わねぇ。』


■ 冷や
酒飲みの男がおりました。この男、知人からとっても高級で良い酒をもらいまして、じゃあ、これからこの美味い酒を呑もうじゃないかと喜んでお燗をしました。
さあ、呑もう!、という時に目が覚めて…
『ああ、こんなことなら、冷やで呑ンどきゃよかった…』

………  ◇◇◇  ◆◆◆  ◇◇◇  ………

なぁんてのは如何ですか?

オーソドックスなモノを並べてみましたよ。
これらの話しは落語のまくらに昔っから使っている小ネタ、小咄ですね。

そんなこんなの小咄…
落語にはコレが無きゃ始まらないのです。


で、こんな話しから入りました今回のお話しは『落語会』です。
年に数度やっている落語会、いえいえ… ワタシは落語家ではないのでございます。
落語が好きで、だから『落語会をやってみよう』と思い、落語会を主催してもうかれこれ8年、イヤそれ以上かな?、まぁ正確にはどうだったのか忘れましたがかなりになりますね。

今日も今日とて、小さな手作り寄席の開会…

前説はワタシと落語家さんの掛け合いです。
打ち合わせ無しでやるモンですから、いつも話しがアッチャ行ったりこっちゃ行ったり…
しかも思い付き企画も喋ったりしてえらいことになることもあるのでゴザイマス。
もう、今回で前説やめよぉ…
もう、人前で笑われるようなこと言うのやめよぉ…
もう、おとなしくしてよぉ…

ということで、正真正銘のプロの落語家さん3人による寄席が始まるのです。

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若手が1人と中堅が2人。
若手一席、中堅のゲストが1席、そしていつもの知人の落語家さんが2席を演じます。

で、今回は、

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『三十石』という出し物だったので『鳴り物』が入ります。

話の内容は、伊勢参りをしてきた二人組が京から大坂への帰りを描いています。船宿である寺田屋から舟に乗り込むと船中は人でいっぱいになっています。さぁ、出船というときに美人が乗ってくると思い込んだ客の妄想や、船中の様子なぞのお話しです。
ここで『鳴り物』が絶妙の効果を現します。
船出には太鼓が響き、船頭が歌う舟歌には銅鑼を鳴らして盛り上げます。

他には、怪談話などにもよく使われますよね。

舞台裏では若手の噺家さんが鳴らしていることが多いのですね。

とにかくこれを使うと臨場感たっぷりで、しかも生音の迫力がとってもいいですよねぇ。

落語は楽し…

そんなこんなで『落語会』も終わり、後は打ち上げ。

芸人さんのこういう会には打ち上げは『必ず付いてくる』もんですね。

本日はチョット事情があって『お鍋』で打ち上げになりました。


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ダイナミック(!?)にキムチの素を入れて野菜たっぷりヘルシーな『キムチ鍋』。

で、隠し味は…

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なぁんとぉ~、トマトジュース。
これが実にまろやかになるんですな。

もう一鍋は、

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豚肉鍋…

これに使う隠し味は、

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隠し味って…
あ~たぁ~!?

まったく隠してまへんがな!?

マンマやんか…

そうなんです、ココは実はラーメン屋さんの座敷をチョイトお借りしておりましてね。
で、この豚キムチ鍋にくわえるのは、ラーメン用の豚骨醤油スープなのです!

これがまたコクがあって凄く美味しい!!!

キムチ味と豚骨醤油と完熟トマトジュースの味がムチャクチャ複雑に絡んで…
美味い!

酒やぁ~!
ビ~ルやぁ~!
焼酎やぁ~!

と叫びつつ、三人の落語家さんと我々仲間は大いに盛り上がっていくのでございました。

ああ、エンドレスないと…
ああ、こうでナイト… アカン!?