Descent | UNDER THE TREE
THE DESCENT [DVD]/シャウナ・マクドナルド,ナタリー・メンドーサ,アレックス・リード
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《あらすじ》
交通事故で夫と娘を亡くした主人公、サラ。失意の日々を送るサラを元気づけようと、同じアウトドア趣向の友人達が集い、女ばかりで洞窟探検をする事に。

ケービングの経験者であり、発案者でもあるジュノから初心者向けの洞窟だと聞かされていた面々であったが、洞窟を進むにつれて何かがおかしい事に気付き始める。そして落盤によって帰路を断たれた一行はついにジュノに詰め寄る。


─出口はどこ?!地図は?!

地図は意味が無いので持ってこなかった。出口もわからない─ジュノの口から明かされたのは、その洞窟が実は未踏破のものであるという驚愕の事実であった。


出口がどこか、そもそも出口があるのかどうかもわからない不安と恐怖に苛まれながら洞窟を彷徨う一行に追い打ちをかけるかのように、「それ」は姿を表す。

襲い来る未知の生物との戦い、一歩先は闇という状況で未踏破の危険な洞窟内を逃げ回る恐怖、仲間に対して沸き上がる疑心暗鬼─果たしてサラはこの地獄を無事脱出出来るのか?



《以下ネタバレ》

謎の地底人VS.人類(♀)!かと思えば、仲間内でもけっこうドロドロ。血で血を洗うバトルが繰り広げられます。

でも個人的に一番怖かったのは、長年付き合ってた友人が、未踏破の洞窟にケービング未経験者を連れて潜ろうなんていう頭のおかしい人だったってところかな。経験者でも相等の覚悟で臨むようなものを、半ば騙すように素人を連れて行くなんて普通有り得ないから。


考えれば考えるほど、このジュノの行動は理解不能。仲間に危害を加える為に連れて行ったのか?としか思えない程無謀ではあるけど、そう考えると逆に、もっと自分だけ安全に脱出できるように、踏破済みの上級者向け洞窟を選ぶことだって出来るわけで。
死んだサラの夫と付き合っていたとか(不倫なのか、元カノなのかは不明だが)いう余計な設定が更に事態をややこしくさせるけど、洞窟に連れて行ったこと自体は、ジュノには多分悪気があったわけじゃなく、ただひたすらに莫迦だったというだけなんだろうなあ。
仲間を間違って殺したのも完全な事故だったし、悲惨な最期はちょっと哀れに思った。莫迦だけど。
ていうか、サラが怖い。


最後の方の、サラが洞窟の奥深くで死んだはずの娘と再会する幻覚を見るシーンでは、黄泉比良坂のくだりを思い出した。イザナギが死んだイザナミを追って黄泉の国へ行くという、古事記の有名なアレ。
洞窟の奥は「あちら側」という認識は万国共通のものなんだろうか。


最後に、興ざめもののツッコミを。
目が退化している地底人の癖に地上にも狩りに行っているというのはどうなの?自由に地上に出れるんだったら、もっと人に目撃されていてもよさそうなもんだし、そもそも目も退化してないと思うんだけど。

ソニー・ビーン 一族みたいな感じならわかるけど、それじゃ違う話になるか。
…オフシーズンも映画化しないかなあ。

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