ノルマンディーに田舎の家を購入したこと ー 子供の頃からの夢を実現した | マドモワゼルMの日記

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45歳。自分改造計画。

 

色々あって、仮契約のサインをしてから

家の鍵をもらうまで半年ほど掛かった。

 

前の家の持ち主を相続した人たちが9人もいて、

その人たちが条件に同意するのに時間がかかったこと。

 

フランスで家を買うとき、Notaire(交渉人)を通す必要があるのだが、

私が家を購入した市にあるNotaireはとてものんびりしていた。

 

メールを送っても書類を送ってもこちらから何度問い合わせても

一向に向こうから返事が来ないという状態が続いた。

 

それでも最初に提示されていたよりは

大分に安い金額で家を手に入れることができた。

 

サインは交渉人の事務所で行われた。

家主9人のうち代表者5人が集まり、交渉人と私を入れると7人がその狭い部屋に

ギチギチで大きな画面で書類を確認しながら電子サインをしていった。

 

最後には握手をして別れ、その日は鍵を一式、証明書を手にして交渉人の事務所を後にした。

 

新しい家への帰路、橋を渡ると元気の良いパリではみないような大きな鴨たちが

川の中で激しく争っているのがみえた。

 

小さな静かな街だけれど、耳を澄ますと鳥の声と虫の羽音がひっきりなしに聞こえてくる。

 

私は晴れ晴れとした気持ちだった。

 

私は子供の頃からの夢を実現したのだった。

 

私は4歳からフィギアスケートを習っていた。

そして親の希望ではオリンピックを目指して、

かなり本格的に練習する日々だった。

 

小学校に上がると毎朝5時半に起き、学校の前に朝練に行った。

下校した後は父親が車で迎えに来て、

車の中で着替えてそのまま練習に行った。

 

通っていた小学校も厳しい仏教の進学校だったので、

暇さえあれば勉強しなければならなかったので

同級生と遊んだり、自分の自由な時間をもったりした思い出があまりない。

 

そういう日々の中で本当にときどき家の庭で過ごせた時間は

私の中に至福の思い出となって残っている。

 

お隣は古いお寺だったので大きな木々が茂り、鳥の声が聞こえ、

庭にはカタツムリやナメクジや蟻や蝶々やいろいろな昆虫がいた。

そういうものを何時間でも眺めていられた。

 

そのような小さな区切られた自然の中で過ごす時間は自分の時間だと思えた。

安心で自由な時間だと感じられた。

 

他の方そうなのかわからないけれど、

私は子供の時に体験した幸せな思い出を、知らず知らずに再現しようとしているように感じる。

 

幸せだった、安心だったと感じた環境を時を経て形を変えて再現しようとしているのかもしれない。