日本は試練の真っ只中だけど、桜は例年のように満開の季節となった。昨年も訪れた、愛知県岩倉市の五条川の桜を今年も観て来た。正直素直に楽しめたとは残念ながら言えない。被災地や国の状況を忘れる事はできないのだから当然なのだが。しかしながら、28kmに渡り4000本の桜が咲き誇る様は相変わらず圧巻であり、結果短い間は素直にその美しさを堪能できたように思う。出店も相変わらず沢山出ており、例年と変わらず多くの人で賑わっていた。どっかのスーパーが値頃なお弁当を売っていたのでそれを購入し、薄青く晴れた空の下、花びらがゆっくり流れる川のせせらぎと、風になびく桜の木と川辺の草木の風景を眺めなが昼御飯を食べた。この国は「平和で安全」的な何処か嘘くさくも、平均的にはそんなイメージが内外共にあると思う。他国で起きている様々な紛争や災害に比べたらけして間違ってはいないのかもしれない。しかし震災以降、そのイメージは変わってしまった。自然災害の過酷さと、原発の危うさから当面危険な国として記憶され日本離れ状態が続くだろう。しかし、この五条川の風景を観ていたら、そんな現実はしばし忘れ、桜の季節この国の様々な場所でやさしく美しく季節の移り変わりを告げる自然の姿にあらためて日本の美しさを実感し、再びこの国が美しくてそれ程危険でもない国として多くの旅行者が訪れる素敵な国となるよう祈るばかりだが。その後、江南の方のギャラリーで「ひびのこづえ展」がやっていたので、そっちへ移動した。以前もこのギャラリーでひびのさんの展覧会を鑑賞したが、今回はご本人が来場されていた為か、けして広くはないギャラリーだが、多くの人が訪れていた。シャツやバックやその他諸々、相変わらず楽しく可愛らしい作品満載であった。芸大生の頃、ひびのさんのCMや舞台で使われたコスチュームデザインを観てクリエーションの幅広さに驚いたのを思い出したりもした。そんなずいぶんと平和的でゆったりまったりとした週末を久しぶりに過ごしたように思う。被災地が相変わらずの厳しい状況の最中、若干の後ろめたさを感じながらも。

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一昨日の大きな余震は、被災地で暮らす方々へはひどく非情なものだったと思う。少なからずの落ち着きと、復興に向けて考えていこうと思い始めた矢先のタイミングではなかったでしょうか。誰もが「またか・・」と思われたのでは。今回のブログは少し震災の事から離れようかと思っていたけど、そうもいかない思いとなってしまった。3.11から間もなく一ヶ月。災害直後の報道やネットの情報からようやく本当の「現実」を語っている被災者の方の声や救援救助に携わっている方の声がネットやテレビから伝わってくる。現場の想像をはるかに超える凄惨な状況、過酷な現実は聞くに耐え難いものに。本当に「地獄」と化してしまった現場の映像は何度見ても慣れる事は無い。津波被害だけではなく、原発被害は勿論の事、様々な場所で発生している液状化、製造業、農業、漁業、観光等々に与えている二次的、三次的な被害。当初は「対岸の火事」と捉えていた人もおそらくこれが本当に身近な「現実」だとようやく理解したのでは。たしかに海外メディアの過剰な報道や間違った情報が錯綜し、より現実を混乱させている側面はあるけど、しかし少なくともここ数十年、というか自分が生まれてから経験の無い「現実」が進行中である。色んな意味での様々な検証も始まっている。厳しい批判や警鐘を唱える人々もいる。自分的には批判・批評は後でイイから、どうしたらいいのかを考え唱える時が先だと思うが。駄目な人や集団をいくら叱咤したところで駄目な訳で「こうしたらどうだ」と言ってやる方が一刻を争う事態だらけの今、必要な事だと思うが。そんな中、相変わらず今自分に出来ることは被災者の方の生活が日々改善してく事を祈る事と、ささやかな義援金を定期的に送る事と、日々目まぐるしく変わる状況と錯綜する情報を識別し理解し、今後何が出来るのか、どんな準備が必要なのかを長期戦に備え考えて行く事ぐらいなのだが。そして日々萎縮しすぎない生活をし派手に暮らさず(そもそも派手に暮らせるわけではないが)普通に働いて食べて眠れる生活に手を合わせて感謝していく。この国のささやかな一員として一日でも早い「復興」を目指して。

今日で二週間。

被害規模は計り知れず、いまだ正確な数字ははっきりしていない。

避難所生活をおくっている方々には、少なくとも早急に三食きっちり食べられる食料と、眠れる環境、入浴、治療や薬が必要な方への医療、そして行方不明のご家族の情報といった必要な物や環境が揃って行くことを願うばかりだ。もちろん様々な場面で救助・支援活動を実際の現場で行っている方々も本当にお疲れ様ですと言いたい。想像を超える厳しい状況の中での活動は心身共にかなりの負担だと思う。

この二週間、今まで見た事も無い風景をめまぐるしく見せられた気がする。様々な状況が進行中で、様々な言葉が飛び交い、なにがホントの情報かもよく分からず、この国は大きく、厳しい試練を向えている。多国からは多くの支援とともに様々な評価を受けながらその動向が注視されている。自分の携わっている建設業界にも当然影響は出てくる。建材は高騰していくだろう。様々な法改正もなされるだろう。西日本の顧客が主なのだが、今後の案件がどのように推移していくかも現段階では不透明。復興に向けて被災地周辺では建設の役割は増加していくだろうけど、業界全体としてはどうなるだろう。まだ二週間。最近ようやく精神的に落ち着いてはきた。あくまで初期の衝撃からという意味だが。今後長い年月をかけて様々な困難を乗り越えていかなくてはならないのだから、けして安心している訳ではない。只、少しずつ受け止めているだけだ。少しずつ色々な事を受け止めて行くことが人にはできる。それでもなかなか受け止められない現実もあるのだが。何にせよ、今特に思うのは、被災地との距離感を自分なりに失わない事。時間が経過すると人は慣れてしまう。そして忘れていく。完全に忘れるということではなく、考える時間が減っていくという意味で忘れていく。現場に居るならともかく、実質的距離があればあるほどその現実感が徐々に薄れていく。そこがすごく怖い。人も環境も「復興」していくのには何年もかかるのだから、そこに現場との距離感を常に意識する事がとても重要だと思う。

悲しくてしかたがない。

胸がつまり、涙が何度も溢れてくる。

この感覚は尋常じゃない。

今回の震災で様々な過酷な状況におかれた方々、厳しい状況下で現場で救済・救援活動をしている方々どうか希望を捨てないで下さい。そして全国民が何らかの形でこの状況を受け止め、やれる事、やらなければならない事をやって行きましょう。「関係ない」とか思ってる人、この国に住んでいるならそれは無いでしょう。昨日より今日、今日より明日、少しでも救済状況が進んで行くことを望みます。10・11日は久々の東京出張だった。11日は二年ブリにJAPANSHOPへも行った。それなりに気になる展示もいくつかあり、今後のデザインへ導入検討していこうかと思う製品もあった。そんなこんなでブラブラと4時間程徘徊し、さすがに疲れたので会場を後にする。ランチもとらぬまま、2121サイトでやってる倉俣史朗氏の展覧会を観ようかと六本木へ移動した。ミッドタウン内から2121サイトへ向かっていた14:40、急にバタバタって音が吹抜けの空間に響いた。ガラス防煙垂壁が震える音だった。そして建物が揺れ始め、騒然となる。何が正しい行動かも分からないまま、従業員や来店者と共に2121サイト前の庭の方へ駆け出した。おそらく最新の免震だか制震構造の建物だろうけど、あの揺れにはさすがに緊張し、恐怖だった。庭に出ても揺れは続き、iPhoneでとりあえず名古屋の妻に電話しようと試みたが、全く通じない。以降夜遅くまで電話は完全に不通だった。余震が続く中、とりあえず名古屋に帰ることを考え、まず東京駅へ向おうとしたが、交通機関は全てストップし、タクシーも拾えない。歩道は建物から出てきた人々で溢れははじめている。地図アプリで六本木がら東京駅までの距離を調べたら6~7キロ位だった。

「これくらいの距離、朝ランニングしてるな。歩こう」ってな決心をし、地図アプリに頼りながら歩き始めた。六本木通りを北東に進み、外堀通り、桜田通り、日比谷通りから有楽町にぶつかり高架沿いの道を歩き東京駅へ。道中建物が崩れたような場所は無かったが、一箇所ビルのガラスが降ったと思われる場所があった。妙な匂いがする場所もあったが、歩くことに支障はなかった。しかし午前中も展示会で歩き続けていたから流石にバテテきた。東京駅には着いたが、交通機関は相変わらず麻痺しており、ホテルを探そうにも携帯は繋がらない。(そもそもその時点で周辺のホテルは満室だったろうけど)なんとなくネットは見れるが満足な状態でもない。唯一ツイッターのみ問題なく見れたのでそこで情報を少しは得ていた。駅構内のTVをみて唖然とした。とんでもない状況が映し出されている。「これはこれ以上移動は無理か」と思いつつも右往左往したが諦めて駅構内の階段に座り込んだ。余震を感じながら、状況の変わらない繰り返されるアナウンスにちょっと飽きてきた頃「東海道線は動き始めるみたい」との会話を聞き、改札に急いだ。その後おそらく地震発生後一本目の運転再開をした列車であろうひかりに乗り、3時間半かけて名古屋へ。この日東京駅で一晩明かした方々には申し訳ない思いもあったが、その日の内に名古屋へと戻ることができた。

震災から六日目の夜。死者、行方不明の方は1万人を超えている。救助された方も1万人を超えた。国内外からの様々な援助、原発のぬきさしならない状況、関東圏の様々な混乱、続く余震。起きてしまった事だからと理解するにはもう少し、いや数年かかるかも知れない。生まれたばかりの命、キラキラ輝き出した命、バリバリ働き盛りの命、歴史を重ねた命、そんな沢山の素敵な命を一瞬で飲み込んでいった自然の恐るべき「力」。この事実を

数日で解釈することはできるはずも無い。そしてまだ災害自体が進行形であるのだから。しかしやれる事をやるしかない。いつまでも呆然としているヒマは無い。今この瞬間命を失いかけている方が戦っている。ボケボケしてられない。自分にはまだ生きていく為の「命」が与えれているのだから。

コーエン兄弟の「シリアスマン」を観た。コーエン兄弟の作品は「バートンフィンク」から「ビックリボウスキ」までは観たけど、その後4、5本観てなくて、久々に「ノーカントリー」を観たら、ロン毛の殺人野郎に震えたという思い出がある。今回の「シリアスマン」は監督得意のブラックコメディなのかと思ってたけど、それ程コメディでも無いな~って思ってた、途中までは。ひたすら不幸な目にあってく主人公の話がイマイチ理解に苦しむ伏線と共に進行し、ある意味「えっ!」って結末で終わる。比較的淡々とした流れで(いつもそうか)、物語は終わるのだが、スタッフロールが始まったとき、何故だかニヤ笑いしていた。やはりこれはコメディなんだなと感じたからか。なんとも訳わかんない伏線にやられた感を抱いたからか、理由はハッキリしないけどニヤ笑いで終わった作品だった。具体的な内容には触れたくないので、書かないです。だからこのブログも訳わかんないかもしれないけど、コーエン兄弟の作品が好きな人は観てみてはどうか。自分もまだ観てない「ディボースショウ」「レディキラーズ」「バーンアフターリーディング」あたりを直ぐ観たい。コーエン兄弟祭りです。


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