RIM その3 | 水木興産@ミズリン元帥のブログ

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クッキー☆声優の推し活を書けるようになりたい

○道路(夕) 

  人々が向かう方向と一人逆に進む唯。

  木枯らし。

  舞う葉っぱ。

  唯は強くマフラーを抑える。

唯「(力強く)パッパッパラッパー、パッパッパラッパー」

  唯は寒さを吹き飛ばすように

  『甘イワナ☆』を歌い出す。

唯「甘くて、幸せなこと。隠し味、何にしようか?」

  ※俳優の持ち味を活かして唄う。

  すれ違う人たちは、甘イワナ☆を歌っている

  唯をふ~んと一瞥してすれ違う、興味なし。

唯「ねぇ、あげようか? 甘イワナ☆」

  と、『甘イワナ☆』と言ったタイミングで

  乱暴な運転のワゴン車に轢かれそうになる。

  唯は間一髪で避ける。

唯「危ないなぁ!」

  ドン!という大きな音。

  唯が振り返ると、先ほどのワゴン車が遠くで

  黒塗りのセンチュリーにぶつかっている。

 

○町中華「紅屋」・店内(夜)

  割烹着の唯がラーメンを運んでいる。

  客席は埋まり賑わっている。カウンターに

  置かれた烏賊の駄菓子と、『ご自由に、どうぞ』と

  手書きで書かれている。

  四姉妹が仲良く談笑しながら入ってくる。

長女「(元気)おっちゃん、ラーメン4つ!」

三女「ね、姉さん。恥ずかしいから大声ださないで」

  次女が烏賊の駄菓子に気づく。

次女「(ぼそっ)これもらっていいの?」

  店主はラーメンを作りながら、

店主「おう! 知り合いから押し付けられたんだ。

 好きなだけ持っていって。(唯を見て)唯ちゃん、

 ラーメン4つだって!」

末妹「唐揚げも」

長女「私も頼むんだぜ!」

  次女は烏賊の駄菓子をもて遊びながら、

次女「(ぼそっ)姉さんは食べ過ぎ」

三女「そうなんだぜ。 姉さんは少しは遠慮しろよ」

長女「何で、私だけ!」

末妹「ねぇ、みんなで仲良く食べようよぉ」

  三女は末妹を撫でる。

次女「(ぼそっ)じゃあ、一皿だけ」

  唯は羨ましそうに姉妹を見ている。

店主「おい、唯ちゃん、どうした?」

唯「(慌てて)あっ! はい! 唐揚げも一皿です」

  と、伝票を書いて店主に渡す。