常に未来を考えて行動するのがトレードだとわかっているのに、過去を起点とした現在の出来事に縛られてしまうのが人間の心理です。

迷わずに手仕舞いを実行する基準は?

中源線建玉法の考え方に、ひとつの明確な答えが存在します。
中源線における手仕舞いとは──。

その概略、根底のトレード思想を示します。

3月4日と3月6日のブログで、手仕舞いが難しい理由を示しました。

 

 

 

多くの場合、「うん、そうだよね。だから難しいんだ……」で終わりにします。
でも、それでは実践論になりません。真の意味で、手法とは呼べません。

考え方はさまざまですが、中源線では以下のように考えます。

  • ダメ玉……切ってしまい、反対方向に建てる
  • 良い玉……傾向の変化を確認するまで維持、利を伸ばすべく努める

トレンドの変化、つまり「上向きから下向き」「下向きから上向き」という流れの変化に対して、素直に行動しようとするのです。

  • 「上向いてきた」と判断して買う
  • そのあと「下向きになりそうだ」と判断したら、迷わずドテン売る
  • 再び上向き傾向になったら、過去にとらわれずにドテン買う

マーケットとは無関係な「自分の都合」ではなく、損益を決定する唯一のものである値動きそのものを正面から見ることで、実用性の高い対応方法に仕上がっているのです。

「ダメ玉は切る」の結果として、中途半端な往来、気迷いの往来で損切りが連続することがありますが、その際の損失額を抑えるために3分割の売買が規定されています。
「良い玉を維持する」との考え方がルール化されていることで、値幅が発生したときにシッカリと取ることが可能なのです。

何よりも、プレーヤーとしての「答え」が明確です。
「え~どうしよう……」などと言わず、自己責任から目を背けず、未来を考えて確固たる“次の一手”を堂々と実行する姿勢です。

では、「手仕舞いは難しい……」との問題に、中源線ならではの答えを書き込んでみましょう。



悪い玉について、見て見ぬふりをしてはいけません。自分のことですから。
一定の逆行に注意し、さらに逆行するなら、まずは切る!

そのかわり、良い玉は放置します。小幅利食いが手堅いなんて、大きな勘違い。
取れるときには取る──これが、避けようのない損失(経費)を払ったうえでトータルをプラスにするための考え方なのです。