ビデオセンターに入会する際、何か解決したい悩みを持っている人が多い。(教団内では「ニード」と呼ぶ)
それが男女問題の場合、教団にとってはかなり都合が良くなる。
堕落論において人類始祖のアダムとエバが犯した罪を原罪または罪の根と呼ぶ。
この原罪が自分の男女問題にリンクして深い罪悪感を抱いてしまう為(罪感と言う)、メシヤへの依存心が強くなり、マインドコントロールは更に強化される。
サタンの誘惑に乗せられ堕落した人間たちは、神ではなくサタンから支配されるようになってしまった。
サタン支配下の自由な恋愛で結婚すれば、地獄に落ちると脅迫的な教えを刷り込まれる。
気の毒だったのは、ビデオセンターに入る前、結婚が決まっていたのに、統一原理を知ってしまった為、教団側から結婚を破棄させられるメンバーがいた事だった。当然、交際の段階でも別れなければならないのは同じである。
辛い別れとなるが、罪感を植え付けられると同時にメシヤに出会えた(知ることが出来た)ことに稀少価値を与えたり、過剰に称賛されるため、別れられて良かったと言う安心感、メシヤに出会えたと言う優越感も生まれる。
教団の専門用語に
「ゲストのニードを知る」という言葉がある。
ゲストと言うのは、まだメシヤや教団のことを明かされていない段階の布教ターゲットのことだ。
コンサルタントや霊の親は、最初「心情交流」と言う手法でゲストとの距離を縮め信頼を築き、段々とゲストのニードを引き出して行く。
ニードは男女関係だけでなく、親子関係、しごとの悩み、金銭問題、等々、所謂「弱みに付け込む」部分。
全ては原罪に起因しており、ゲスト自身が引き起こした罪に対し徹底的に罪感を抱かせる。
おそらく二世は罪感が弱いのでは無いだろうか?
親は必死で堕落論を説こうものの、男女関係で傷付いた経験など無い純真無垢な子供にとっては、原罪も全くの他人事。
そう言った面から、教団も二世の教育(マインドコントロール)には手を持て余している筈だ。
マインドコントロールを上手く施されていないのに、自由恋愛禁止、男女交際禁止などと強要されたり、地獄に落ちる可能性があるリスクを背負いながら異性と交際するのは苦痛を伴い、精神的に相当キツイ状況だ。
二世と二世の親の心理には大きな違いがある。
罪感→ 親.あり 二世.なし
脅迫観念→親.あり 二世.あり
強烈な罪感がありマインドコントロールが効果的に機能している親の方が精神的には、ある意味、楽なのかも知れない。
二世の場合、頭では分かっているが、感情がついて来ないという状況だ。
そして精神状態が全く違う状態の親との暮らしは苦痛どころの話ではなく、本来、安らぎを得られる筈の存在からは、否定され、話し合いも平行線を辿り、感情がぶつかり合うばかりの地獄絵図でしかない。
親にしてみれば、メシヤによって許された合同結婚式の相手との間に産まれた祝福二世は神の子である筈なのに、統一協会の神に背を向けてばかり。そんな我が子の姿に矛盾ややるせなさを感じているだろう。
設立当時、二世へのマインドコントロールまで考えが及んでいなかった教団の浅はかさがうかがえる。マインドコントロールの限界だ。
そろそろ諦めて教団を解散してほしいものだが、あるいは幹部連中は二世への新たなマインドコントロールの手法を必死に模索している最中なのかもしれない。
…その手は桑名の焼きハマグリ(^_^;)