覚え書きあれこれ -2ページ目

覚え書きあれこれ

記憶力が低下する今日この頃、覚え書きみたいなものを綴っておかないと...

りくりゅうファンの皆様

 

ちょっとの間、ご無沙汰しておりましたが、いかがお過ごしでしょうか。

 

ワタクシは現在この記事を日本で書いています。7月に引き続き、母の入院治療に付き添うために2週間弱のスケジュールで帰っていまして、また今週の金曜日にはカナダに戻ります。

 

なので先週のネーベルホルンは病院の付き添いベッドに横たわりながら、深夜に病院のWi-Fiを駆使して有料ライストを観ていました。

 

幸い、時差ボケがまだ完全には解けていないので時間帯的にはあまり苦にならず、しっかりとペア競技の追うことができたんですが、夜中に見回りに来てくれていた看護師さんたちにしてみれば、かなりシュールな光景だったと思います。

 

いやしかし、すごい試合でしたね。

 

りくりゅうにしてみれば結成以来、ひとシーズンにCS大会を2戦も戦うことなど無かったので、それだけでも大きな挑戦でした。

 

しかも北米で一つでも試合があれば楽なのに、両方ともかなりの遠距離移動。私はその点を懸念していたので、試合をこなして、無事にカナダに戻ってくれただけでも嬉しいです。

 

もちろんこのハードなスケジュールはワールド・スタンディングを上げることが目的なので、それなりの成績を納めなければ出場する意味もない。そこは外せないのですが、先シーズンに引き続き「怪我をしない」が今シーズンも優先順位としては高いりくりゅうです。

 

タイトな日程の中で体調を整え、試合に良い状態で出られるようにするのかは本当に難しいので、細心の注意を払って日々を過ごしているでしょう。

 

そんな中、ネーベルホルンではまたまた素晴らしいSP演技を披露し、このプログラムを継続したことが正解であったことを示してくれましたね。

 

私はつい先日、ふと思い立ってボストン・ワールドでの彼らの演技を見てみたのですが、なんだか今シーズンの方が随所で音ハメがさらに的確になり、パワーが増したような気がしました。

 

WTTでの演技も凄かったけど、衣装が変わり、6月にシェイリーンと手直しをしたバージョンは気迫がさらにアップしたんじゃないでしょうか?

 

スタートのポーズから、音楽が始まると璃来選手がグワッと目を見開いて頭を後ろにひっくり返して(どういう描写やねん)天井を凝視する。あの箇所がちょっと私としてはツボになっています。

 

おそらくその内、シェイリーンから授けられたプログラムのコンセプトを二人が詳しく説明する機会があると思うのですが、最初から最後まで一貫して「一つも無駄な振りは付けていない」というのがシェイリーンのコレオグラフィにおける方針です。

 

二人が重なってイーグルを見せる箇所、あれに繋がる一連の振りも大好きです。直前により鋭く、よりドラマチックな動作が入る子おtによって、あのりくりゅうにしか出来ない深いイーグルが生きて来る。本当にシェイリーンは天才だと思います。

 

 

 

 
 
 

見よ!この躍動感!!

 

 

80点に乗るかな?と思われたのですが、本人たちは冷静にプロトコルを分析していましたね。

 

 

 

 

 

 

そしてフリーの『グラディエイター』。前回の試合からあまり時間はなかったのですが、すでに少しこなれて来ている感がありました。新しい衣装に慣れて来たこともあるのかも知れません。

 

冒頭の振りに関しては今後どんどん表現が加わっていくのだと思いますが、マリーフランス・デュブルイユさんもシェイリーンと同様にアイスダンスが専門なので、本当に無意味な動きは一つも入れていないはず。そこに意味を込められるかどうかはスケーターに懸かっているのだと思います。

 

また、ファンの方々のコメントで見受けられましたが、このプログラムはよく見ると、二人がずっと何がしか手をつないだり、お互いに身を委ね合っている場面が多いですよね。

 

ブルーノコーチがいつも言っていることですが、りくりゅうの二人の強みはスピード、パワー、そして二人のコネクションにある。

 

マリーフランスさんは先シーズンのプログラムを振り付けた時に、中盤の少し静かな部分で三浦選手と木原選手が見せた動きがものすごく良かった、と言っていて、それを今シーズンも活かしたいという思いがあったそうです。

 

なのでペアでありながらもアイスダンスのカップルの様に、(当然、エレメンツによっては少し距離が空くこともありますが)二人が一体となってスケーティングを見せる場面をたくさん創りたかったのではないかと思いました。

 

ところで最後のポーズ、木下グループ杯とは違っていましたよね。コレオが終わる辺りで時間が余った様に思えたんですが、木原選手が璃来サマをずっと上に掲げているのが無理なので、あのドロップ姿勢のエンディングを選んだのか?

 

まあもともと二つくらいのパターンがあって、どちらでも対応できるようにしているのかも知れません。次の試合ではどっちになるのか、予想するのも面白い。(個人的には「上げ続け」のパターンに票を入れたいと思います)

 

 

 

 

 

良い表情です。

 

 

 

演技後、そして一夜明けの取材ではどうやらフリーの後半部分の練習をもっとする必要がある、と言っていたので、SBSのサルコウや3ループのスロージャンプがまたしてもミスってしまった原因は分析されているようです。GPフランスまでにしっかり修正してくると思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方で優勝したミネルヴァ・ハセ&ニキータ・ヴォロディン組、彼らを見ると非常にクラシカルなペア、という気がいつもします。二人とも身長が高く、とても綺麗なラインを見せてくれる。そしてエレメンツが安定しているので安心して見ていられますね。

 

今シーズンのプログラムをSPはタンゴ(ミネルヴァの希望で)、そしてFSはブノワ・リショーの振り付けでマックス・リヒターの音楽を使っています。両方とも彼らにマッチしていて、りくりゅうにとっては手強いライバルであることは間違いない。

 

しかしりくりゅうのプログラムにもままだま伸びしろはあります。シーズン前半でこの2組が対戦するのは、上手く行けばGPファイナルでしょうから、それまでにどういう戦いを展開していくのか、すごく楽しみですね。

 

幾つかのスケート関係のポッドキャストを聴いてるのですが、多くの人がペア競技のレベルがここ2年ほどでもの凄く上がって来た、と喜んでいました。

 

確かに北京直後には優れたチームが引退したり、ロシアの選手たちが試合に出場できなくなって、ちょっと寂しい感がありましたが、その良くシーズンにGPスケカナでイタリアのニコロ・マチー選手が「ある意味、この状況では今まであまり注目されてこなかった国々からペアチームが台頭して来たのは良いこと」と言っていた通りになりました。

 

 

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さて、北京で行われたオリンピック予選会では長岡&森口組が見事に日本に二つ目のペア枠をもたらしました。歴史的な快挙です。

 

ボストン世界選手権で彼らはきっと枠を獲るであろうと私などは安易に思っていたのですが、この度、予選会に挑んで改めて手にした出場権はどれだけ貴重でしょうか。

 

多くのプレッシャーに耐え、環境の変化なども経て、森口選手が長岡選手を懸命に盛り立てて来たのだということが取材でも明らかになりましたね。

 

私は彼らがオークビルで練習していた時にけっこう一緒に過ごす時間があったので、成績が確定した瞬間の二人の反応を見てもらい泣きをしました。
 
ゆなちゃん、すみくん、本当におめでとうございます!
 
 
 
(2023年9月当時のゆなすみ)
 
 

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さあ、日本での滞在も終わりに近づき、お墓参りなんぞも済ませて明後日はオークビルに帰ります。

 

日本って朝晩は涼しくなっているけど、まただま日中の日差しは厳しいですね。ちょっと歩いたら汗だくになりました。

 

 

阪急御影の北側にある、竹塀の続くこの小道は私の大好きな場所です。

 

 

 

 

 

 

次はGPフランス杯。アンジェでの大会がりくりゅうの戦いの場となります。ようやく現地で彼らの滑りが見られるはずなので、とても楽しみにしています。

 

あ、最後に掲載させていただこうと探し出したq_taroさんのイラストで思い出したんですが、ブルーノさんの日程、ちょっと殺人的じゃないですか?

 

9月の頭から日本(木下G杯)、中国(オリンピック予選会)、ドイツ(ネーベルホルン)、ポーランド(JGP)の移動ってどうなんでしょう。しかもその間、全ていったんカナダに戻ってるんですからね。

 

頑張れブルーノ!