2024年ロンバルディア杯:りくりゅうの初戦だ! | 覚え書きあれこれ

覚え書きあれこれ

記憶力が低下する今日この頃、覚え書きみたいなものを綴っておかないと...

朝、目を覚ましてドキッとしました。

 

え、ロンバルディア杯って何時からだっけ?

トロントとは6時間差だから、と昨晩ちゃんと計算したんだよね?

 

 

と思ったらまだこちらは7時台。

 

三浦&木原組の出番は9時を過ぎてからだからじゅうぶん、間に合います。

 

ライストをしっかりセットしたPCの前に、滑走順のシートも据えて、待ちました。

 

 

 

 

 

まだ早い時期のCSですし、そう焦ることはないのですが、やはりシーズンの最初の試合というものは緊張しますよね。

 

 

前回のイタリアでのアイスショーで一応、プログラムのお披露目は終わっているけれど、あの時は衣装もあり合わせのものだったし、今回が正式なデビューという位置づけだと思います。

 

そしてペアのSP試合が始まります。

 

昨日、女子と男子のライストは見ていなかったので、6分間練習の定点カメラにまず戸惑い、

 

そこから各グループのチーム名がデカデカと画面を覆うのに苛立ち、

 

ふと気づけば画面に向かって独り文句をブツブツと投げかけていましたが、イアフォンをしているのできっと傍から見たら不気味だったことでしょう。

 

 

イタリアのGhilardi & Ambrosini、良かったですね。リフトの入りと出が凝っていて(ちょっと凝りすぎかも?)見応えのあるプログラムでした。「ロクサーヌのタンゴ」は平昌五輪のテサモエの印象が強すぎるんですが、曲としては分かりやすい音ハメがあって映えるのだと思います。

 

 

さあ、いよいよりくりゅう。

 

この最初のポーズが良いわあ。何気に璃来選手の姿勢がバランス取るの難しそう。でも龍一選手の脚のポジションも彼の均整の取れたプロポーションを映えさせてくれます。

 

 

 

 

 
 
まず、すぐに気づくのはこれまでの選手たちと圧倒的にスピードが違うという点。現場ではなく、スクリーンを通しているとカメラがスケーターを追うのであまり差が分からなかったりするものですが、りくりゅうの場合は彼らに焦点を当てると背景の流れる速度が速すぎて、「ザーッ」とボヤけるんですよね。
 
そしてツイストの浮遊感、スムーズさ、も際立っています。これは他のペアには見られない彼らの持ち味だと思います。
 
SBSジャンプではつい、三浦選手が大丈夫か、と見てしまうのですが、今日は安定していました。ところが木原選手がぐらつく、という意外なミス。
 
りくりゅうのリフトはあくまで途切れず、アイスカバーの距離も大きい。リフトではとかく頭上を舞っている女性に目が行きがちで、動きが派手だと良いように思ってしまいますが、男性の足元を見ると木原選手がいかに他の選手と比べて氷の上を滑らかに滑っているかに気付きます。
 
そして降ろす時も跪いているのにも関わらず、動きが止まらない。そのまますぐに滑り出せます。
 
スロールッツでは少し、三浦選手の手が氷をかすめたか?でもそこからは彼らの得意とするSBSスピン。
 
他の方も仰っていましたが、カメラのアングルもあって、二人の動きがあまりにもピッタリ合っているため、木原選手の陰に隠れて三浦選手が見えなくなる。これは凄いです。
 
そして怒涛のステップ。

このプログラムのクライマックス、本当の見せ場はこの部分ではないでしょうか。同じ「Paint It Black」の編曲でも「ウェンスデー」のものから別のバージョンに曲が変わり、よりうねるような調子になります。
 
それに合わせてシェイリーン・ボーン味が存分に出ている、どんどん加速するような、そして音楽のギュイーンというようなエフェクトも上手に使った動きがふんだんに盛り込まれています。
 
 
プログラムの終盤にこれほどの負荷の大きいシークエンスは大変だと思いますが、私はあの深いスクワット姿勢から、「バシッ!バシッ!」という音に合わせて大きく動き、そして二人で並んで「タタタッ」と走り出す辺りが大好きです。(伝ってほしい)
 
 
最後のデス・スパイラルからエンディングのポーズに行くところは「間に合うか!?」というスリルもあったりしてドキドキします。ここはシェイリーンが幾つかのバリエーションを提案してくれたのですが、結局は時間の問題もあって二人が跪いたまま、手を広げる、というものに決まったようでした。
 
終わった瞬間、笑顔、だったのが良かったですね!
 
 

 

 

 

 

 

 

 

この後、イタリアの Conti & Macii 組の「カルメン」のSPに僅差で首位を譲りましたが、三浦&木原組にジャンプとスローで小さなミスがあったための結果だったと思います。

 

その他は Presentation でイタリアチームの方が勝っていましたが、これは納得でしょう。いわゆる「パフォーマンス」としては彼らの方が思いっきり演じていたのに対して、りくりゅうはまだプログラムのポテンシャルを究極まで発揮していないのだと感じました。(まあ、先の「ロクサーヌ」と同じく、「カルメン」って分かりやすい表現が出来るからプログラム曲に多用されるんでしょうし)

 

 

考えてみると、これまでのりくりゅうのプログラムは二人から自然と滲み出る笑顔や(よく言われる)「多幸感」によって支えられていましたが、今シーズンはもっとキャラクターを演じる必要があります。(璃来選手、メイクはすでに工夫されてたけど)

 

シェイリーンに与えられたプログラムのコンセプトをしっかりと踏まえて、自分たちなりの物語を念頭に置きながら。


でもそれだけまだまだ伸びしろがあるのだ、ということも言えるので、シーズンが進むにつれ、もっともっとカッコよくなる、パワフルになる!それを追うのが楽しみですよね!

 

 

さあ、次はいよいよフリー・プログラムがベールを脱ぐ。

 

「アディオス」ではどんなりくりゅうが見られるのか?

 

予習をしておきましょう。(実際のプログラム曲は、途中の「間奏」みたいな部分が異なりますが)