8月末には長男夫婦が、そして10月初めに次男が日本へ行ってきました。
私の代わりにお祖母ちゃんを励ましに行ってくれたのですが、それぞれ時間の過ごし方には個性が出ていました。
長男夫婦は「食」がメインで、食材を買い込んでは自分たちで作り、そして時間を惜しんで日本のスーパーやコンビニやレストランを巡っていたようです。
一方、次男は一人で音楽や絵に興味があるのでそういった目的で店を回る。
彼が持って帰って来てくれたものの中で一番のお土産はこちら:
以前、ブログでも宣伝させていただきましたが、六甲アイランドにある祖父・小磯良平の美術館ではここ最近、ずっと本当に良い展覧会が開催されています。
武田薬品コレクションシリーズの次は「竹中郁と小磯良平―詩人と画家の回想録」、10月8日より始まりました!
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— 神戸市立小磯記念美術館 (@koisomuseum1992) October 7, 2022
Kick off!
開始だ。
靴の裏には鋲がある。
竹中郁「ラグビイ Cinèpoéme アルチユウル・オネガ作曲」より抜粋
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開館30年特別展
「竹中郁と小磯良平―詩人と画家の回想録」
いよいよ明日開幕です‼️🏉🏃🏃💨 pic.twitter.com/K3z3ZsqUEc
神戸の詩人、竹中郁氏と祖父は中学時代からの親友で、生涯その友情は途絶えることがありませんでした。
東京美術大学西洋学科(現・東京芸術大学)の卒業制作で竹中さんをモデルにして描かれたのが、今回の展覧会の広報にフィーチャーされている「彼の休息」です。
この絵は祖父が弱冠24歳の時の作品で、通常は芸大の大学美術館に収蔵されているのですが、今回の展覧会では直に見ることができるので息子も堪能してきたと言います。
私はこの展覧会の図録デザインがとても素晴らしいと感じていて、その理由は作品のポイントカラーである臙脂(えんじ)色がよく活かされているところにあると思っています。
モデルの着ているラグビーのジャージ、足元のスリッパ、手にしたハンカチ、そして頭の近くに吊り下げられているランプと絨毯の模様に全て似たような赤い色彩が施されています。
壁に立てかけられた「MANET」(マネ)の画集は長年、我が家にあったものを美術館に寄贈しました。無地のグレーの表紙に大きなレタリングがあるだけ、そのシンプルなデザインを祖父が非常に気に入っていた本でした。
12月18日まで開催されていますので、よろしければぜひ、覗いてみてください。
小磯記念美術館HP:
(つづく)