2022年冬季オリンピック(北京大会):応援の形 | 覚え書きあれこれ

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記憶力が低下する今日この頃、覚え書きみたいなものを綴っておかないと...

団体戦二日目があと数時間で始まります。

 

現地時間、朝の9時半から女子SPですか。またえらい時間に本番なんですね。

 

通常、大会は早朝に練習があっても、それからいったんホテルに引き上げて、食事や睡眠を取って、そしてまた会場に向かう、という流れです。

 

このスケジュールではおそらく、練習が終わるとどこか休憩できるところをあてがわれて、そこで何とかリラックスすることに努めなければならないのでしょう。

 

日本のSPメンバーは樋口新葉選手です。初めてのオリンピックでいきなり責任の重い役割が回って来たわけですが、「先輩」の坂本選手のアドバイスを受けて力を出し切れるよう、祈っています。

 

ここまで来たらファンの出来ることなど、本当に知れているのですよね。会場に行けるのであれば声援を送ったり、拍手をしたり、できますが、この状況ではただただ、スクリーンの前で良いエネルギーを漲らせてそれを送るだけ。

 

 

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うちの次男は先月から新しい仕事が始まったのをきっかけに一人暮らしを始めたのですが、それが久しぶりに今週末、戻って来ました。

 

彼が到着した時に私は買い物に出ていたのですが、夫曰く

 

「オカン、何してるん?」

 

とリビングを見るなり、驚いたそうです。

 

 

 

 

 

そう、この部屋はこれから北京オリンピックのフィギュアスケート競技が終了するまで、このままの状態におかれるのです。

 

りくりゅうバナーがソファに蔓延り、充電用のケーブルが床に散乱し、レニーの寝そべる場所もない。

 

ここで私はひたすら、テレビ中継とストリーミングを追い、スコアを確認し、ネットに上がって来る情報や写真を集め、そしてラインなどで日本の家族やお友達と感想を交わし、世界中のスケートファンたちと一喜一憂することになります。

 

 

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唯一、現地にいる人で連絡を取っているのはPjクオンさんです。彼女はまた今大会でも、フィギュアスケート大会会場のアナウンスを担っているのです。

 

 

 

 

過去二回、ソチと平昌で、クオンさんは羽生選手が男子個人戦で優勝した時のアナウンスをしているのですよね。彼女の暖かい声を聴くと、選手たちも安心することでしょう。

 

北京に向かう前に激励のテクストを送ると、

 

「何かお土産いる?」

 

と言ってくれたので、

 

「何も要らないよ。日本選手の活躍を見届けて来てくれるだけでいい。」

 

とお願いしておきました。

 

 

ちなみにクオンさんは羽生選手の三度目の優勝を信じているそうです。

 

何か分からないけど、そういう予感がするよね、と二人で同意したことでした。

 

オリンピックに縁がある選手、なぜか縁がない選手、は存在するものなのです。

 

 

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その羽生選手がリンクサイドにオーサーさんに立ってもらわない、というニュースが来ました。

 

そう聞いた途端はちょっと驚くかも知れませんが、よく考えてみればそれもそうよね、という気がして来ます。

 

平昌シーズン以降、羽生選手の出場する大会現場を何度か手伝う機会がありましたが、最後に見た2019年ケロウナ大会でもすでに彼は全てをコントロールしていました。会場入りのタイミング、アップのルーティン、6分間練習の内容、プログラムのコンテンツ。。。

 
あの後、皆様もご存知の通り、コロナ禍のせいで羽生選手の練習環境は大きく変化しました。そして過去2年以上、ストックホルム・ワールドでの再会以外、彼はクリケット・クラブのコーチたちと直に接することがなかった。
 
ちなみにりくりゅう達が2021年の夏にカナダに戻れず、ブルーノコーチと離れ離れになった時、二人ともとても不安がっていました。数カ月であっても、ZOOMでのコーチングだけでは物足りないし、感覚のズレが生まれて意思の疎通が難しくなるからです。
 
羽生選手の場合はその何倍もの時間ですからね。
 
コーチ達に会えないのであれば、何とかしてその隙間を埋めて行かなければならない。色々と工夫を重ねていく内に、羽生選手は自分の「ニュー・ノーマル」を見つけたのではないか、と推測されます。そしてそのニュー・ノーマルの態勢で北京大会に挑もうとしている。

 

二度のオリンピック・タイトルを獲得し、史上最高のスケーターと誰もが認める彼が、さんざん自問自答し、苦悩した上で、あえて「三連覇への挑戦」という結論に達したのです。

 

この期に及んで、自分で全てを計算し、全てをコントロールしていないはずがない、と私は感じています。

 

 

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私達の応援が必要だ、と羽生選手が言ってくれています。ファン冥利に尽きる言葉です。

 

応援の形はそれぞれで考えれば良いのでしょうが、私の場合は

 

(黄金の翼を持つ彼が、北京の会場に降り立ってくれるのはもうすぐだ、と)

 

待ち

 

(彼がいつも通り全力の戦いを見せてくれることを)

 

信じて疑わず

 

(どのような結果をも)

 

受け入れる

 

ことにします。

 
 

さあ、またテレビの前に陣取るぞ。