カナダ代表強化合宿:2018年8月29日はメディアデー | 覚え書きあれこれ

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記憶力が低下する今日この頃、覚え書きみたいなものを綴っておかないと...

2016年にGPスケートカナダ大会が開かれたのはミシサガ市、ハーシー・センターという会場でした。

 

ハーシー・センターは例年、フィギュアスケートのカナダ代表選手が8月に強化合宿 (High Performance Camp)を行う場所でもあります。

 

今年もそこで行われるんだろうな、と思っていたらメディアデーのお知らせに載っているのが「PARAMOUNT FINE FOODS CENTRE」という会場。なんだかスーパーマーケットの様な名前ですが、ハーシー・センターが改名されただけで同じ場所だったのでした。

 

そして今日(2018年8月29日)がそのメディアデーということで、お手伝いに行ってきました。

 

お馴染みの連盟広報部長のエマちゃんと、昨年オータムクラシックでご一緒した同じく広報のアラン君もいて、なんだかスケカナの大会にいるような錯覚を起こします。

 

午前中からお昼過ぎまでの3時間余りのスケジュールで、建物内にある4つのリンクの内、2つを上手に駆使してペア、女子、アイスダンス、男子、と交互に練習を行い、終わるとメディアの囲み取材が行われるという効率の良いイベントでした。

 

ジャーナリストはもちろん、ベヴァリー・スミスさんやバーバラ・ステインさん、ローリー・ユーイングさんなどのベテランが来ています。その他、ゴールデン・スケートのテッド・フレットさんもいました。クオンさんは残念ながらどうしてもスケジュールの都合がつかず、今日はお休み。その他はちらほらとライターさんやビデオグラファーさんたちがいて、選手たちもにこやかに取材に応えていました。

 

おそらく日本の同じようなイベントと比べると非常にアットホームでリラックスした模様なのでしょうが、ある意味、日本が特別なのであって、他の国ではこれくらいのレベルの注目度が普通なのだと思います。

 

その中でも取材が集まったのが男子のキーガン・メッシング、ケヴィン・レイノルズ、ナム・ニューエン、女子はギャビー・デールマンとアレイン・シャートランでしょうか。

 

ペアは今季、カナダはかなり手薄です。デュアメル&ラドフォード、イリユシェシキナ&モスコヴィッチたちの引退があっただけでなく、いきなり若手のセガン&ビロドーも辞めてしまうという不意打ち。となると残ったのはムアタワーズ&マリナロ組くらいで、後はシニアレベルでの国際大会にあまり経験の無いペアが上がってきました。

 

アイスダンスはテサモエたちが辞めたものの、ウィーヴァー&ポジェ(彼らはGPSは休むけれど、ナショナルズからは出て来る予定)、ギレス&ポワリエに加え、昨シーズン台頭してきたスーシース&フィルス組がいます。そこそこ安泰でしょう。

 

このメディアデーの特色はコーチたちも取材の対象になる、ということです。皆様ご存知のブライアン・オーサー大先生(デールマン選手に帯同)、そしてパトリス・ローゾン氏(テサモエおよびパパシズのコーチ、今回はボードりー&ソーレンセン組に帯同)などがインタビューを受けていました。

 

オーサーさんはデールマン選手の今季のプログラムや、メドベデワ選手のクリケットクラブへの移籍によってもたらされた変化について話し、愛弟子のゴゴレフ君のJGP大会初優勝についても実に嬉しそうに語っていました。

 

一方、ローゾンさんはご自分のモントリオールのスケート・スクールが今やアイスダンス界の中心的な位置を占めているだけではなく、宇野昌磨選手やネイサン・チェン選手、そしてスティーブン・ゴゴレフ選手などの男子スケーターたちをも引き付ける練習拠点となったことについて、解説されていました。

 

その内、メディアデーの模様はスミスさんたちによって記事となって出て来ることと思います。お楽しみに。

 

なお、スミスさんはすでにこの日に先駆けて、サマースケート大会で取材を終えたメッシング選手とニューエン選手についての詳しい記事を上げていらっしゃいます。

 

 

Keegan Messing: What Now?

昨季で完全にブレークした感のあるキーガン・メッシング、オリンピックや世界選手権での活躍を経て、今季のモチベーションをどこに持ってくるのかが課題でした。楽しいからスケートをやっているのだ、という初心を忘れずに、楽しいと思えている間は続けよう、と現役続行を決めたそうです。チャップリンのプログラムは持ち越しているけれど、振り付けはそこかしこ、FSが短くなった分、変えざるを得なかったことや、ハーネス付きで跳んだ四回転アクセルなどについても語っています。

 

 

Nam Nguyen: In the Driver's Seat

すっかり大人になったナム君は、親からの援助を最小限に留めるため、様々なバイト(コーチングをしたり、トロントのリンクのスケート・ショップで用具の修理や刃の研磨などもやっているとか)を始めたようです。小さい頃からカナダの男子スケート界の将来を託されてきた彼が、幾つかの挫折を経て現在、どのような境地に立っているのか、をスミスさんが詳細に聞き出しています。

 

 

最後に、エマちゃんに「オータムクラシックのエントリー表っていつ発表されるの?ファンが今か今かと待ってるよ。」と聞いたところ、エントリーの締め切りは8月17日だったものの、その後、スケジュールなども含めて幾つか調整が必要となったそうです。

 

「今週、上手く行けば発表できるはず。皆さん、待っててください!」

 

ということでした。

 

以上、スケートカナダ強化合宿メディアデーのレポートでした。