すっかりお馴染みの出だしになりましたが
「皆さん、聞いてください」
昨日、2018年5月4日はオンタリオ州をとんでもない突風が襲いました。台風というのか何というのか。
今日は風が強いらしい、という予報であることは午前中から聞いていたのですが、せいぜい
「自転車に乗りに行くのはやめとこーかなー」
と夫が残念がる規模かと思いきや、正午らへんから徐々に不穏な空模様になってきました。
雨は降っていないんですが、とにかく尋常な風の吹き方じゃない。
木々が揺れまくって、今にも倒れて来そう。もしかすると地下室に籠っている方が安全かも知れない、と真剣に思うほどでした。
さて、ここで話はちょこっと逸れますが、実は私、昨日開催のスターズオンアイスのトロント公演、行くのはほとんど諦めてたんですよ。
というのも「どーしようかなー、行こうかなー、良い席あんまり残ってないなー」などと言ってる内に、平昌オリンピック後、あっという間にチケットが売り切れて、隣町のハミルトン市の公演に行く羽目になりそう、と思ってました。
それにしても遠いしなあ、とダラダラしてたらそちらもほぼ売り切れ。
当然、ダフ屋からは買いたくないので、ま、仕方がないと思っていたものの、カーマイケルさんから送られてきたハリファックス公演(ツアー初日)のお写真があまりにも素晴らしいのと、あちらこちらか聞こえてくる今年のショーの評判の良さに悔しさは募るばかり。
往生際悪く、当日の午後2時ごろ、ふとチケットマスターのサイトを覗いたら
なんと、売り切れて一枚もなかったはずのチケットが何枚か戻って来てるじゃないですかッ!!!!
しかも前から5列目?
多少、見切れ席、ということでしたが、正規の値段で50ドルって安い!!!
即、買いました。一枚だけ。
しかしその間も嵐はどんどんひどくなり、夫には「こんな状況で、車に乗って駅まで行くのもフツーなら躊躇すると思うけど」と言われたものの、開演45分前に到着するよう見計らって、電車に乗って行くことにしました。
。。。が、駅に運転して行く道中、そこかしこで大木がなぎ倒されている。
正直、身の危険を感じたんですが、もうここは行くしかない。
さて、電車に乗ってひと安心したのもつかの間、いきなり途中停車して「線路に木が倒れたのでしばらくお待ちください」とかいうアナウンスが流れてきました。
まあね、行けないと思っていた公演にラッキーにも行けることになったんだから、ここはどーんと構えて行こう、と、あまり焦らずにいました。
ようやく電車は動き出し、30分ほど遅れてユニオン駅に到着。そこから会場のエアカナダ・センターまではすぐだし、良く知っている道なので間に合う、と思ったのでした。
甘い。
入り口には厳しいセキュリティがあるらしく、金属探知機のゲートやら、バッグの検査でものすごい行列が出来ている。おまけにリュックサックやブリーフケースなどの大型かばんを持った人は追い返されているという、けっこうややこしい展開になっていました。
これは事前にアナウンスされていなかったから怒る人もいただろうなあ。近くにロッカーもなさそうだったから、(いきなりの)ルール違反のカバンを持参した人たちはどうしたのでしょうか。
幸いにも私の並んだ列は順調に進み、ギリギリ間に合う感じで中に入れました。
席はリンクからほん近く、四隅に設置されているパネルスクリーンが少々、視界を邪魔していますが全然オッケー!
こんな感じ
案の定、すごい人の数でしたが、まだまだ入場できていない人がゲートの外にいるわけで。
ジョン・トーリーさん(トロント市長)も来てましたよ。
さて、プログラムは休憩時間に買ったのですが、演目の順番をご参考のためにここで載せておきますね。
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キャスト全員と出演者単独のナンバーが入り混じっているわけですが、この式次第に載っている以外にも幾つか、ほんの短いインターリュードみたいなものがありました。
始まってからしばらくは必死で色々メモろうとしたんですが、その内もうどうでも良くなって止めました。観ることの方に夢中になって。。。
まあもう、とにかく、素晴らしかった。
それしか言いようがありません。
やはりオリンピック直後のショーというのは他の年と違って、出演者たちがまだシーズンさながらの体のキレとオーラを保っている、というのが大きいでしょう。
リタイアしたばかりのテサモエ、パトリック、そしてメーガン&エリック、に関してはいっそう特別な感慨をもって我々も観ているわけで、何とも言えないものがありました。
一番最近ワールドチャンピオンの仲間入りをしたケイトリン・オズモンド、昨年のワールド3位に入ったギャビー・デールマン、そしてミラノ・ワールドで執念の銅メダルを獲得したアイスダンスのケイトリン・ウィーヴァー&アンドルー・ポジェ組、ここに平昌五輪銅メダリストのハビエル・フェルナンデスが加わってとてつもなく豪華なラインナップとなりました。
一方で、ジェフリー・バトルとエルビス・ストイコたちは「往年の名スケーター」ということになりますが、バトルは振付師として今が旬だからか、現役並みの滑りを見せてくれます。
そしてストイコさんに至っては、本当に46才か?と疑うほどの鋭い眼光(カートさんに言わせると「お前、現役時代と同じで、相変わらず怖いわ」)と無駄な贅肉の無い体型。
とにかくベテランと現役選手と新・リタイア組の相乗効果があるのか、気迫のこもったショーとなりました。
そして観客のノリも「ジャスティン・ビーバーのコンサートか?」と思ってしまうような大騒ぎ。
特にテサモエたちが出てくると驚くほどの「黄色い声援」が飛び交っていました。
マイケル・ジャクソンの"You rock my world"に乗せて
「きゃあああ、スコットがテッサにほおずりした!!可愛い!!」
「ぎええええ、かっこいい、あの決めポーズ!!」
などなど。
そういう私もいちいち叫びすぎて声が枯れましたが、もうなりふり構わず、周りのファンたちと騒ぎまくり。
ギャビー・デールマンちゃんが第二部で滑ったホイットニー・ヒューストン曲「I have nothing」では会場が示し合わせたように、一斉に携帯電話でペンライト・ウェーブの演出。これは良かったわあ。
すみません、全然、写真が上手く撮れていませんが、確かにこれはギャビーちゃんの演目なんです
途中、平昌の団体戦にカナダ代表で出場した面々が勢揃いするナンバーがあり、これは感動しました。
曲が終わると同時にアナウンスで「今年のオリンピックで、団体金メダルを獲得した選手たちです」と紹介があり、大盛り上がり。
考えてみると、今回のSOIカナダの出演者はほとんどがワールドチャンピオンぞろい、しかもカナダの選手だけでシングル男子・女子、ペア、アイスダンス、全ての競技において世界を制覇したわけですよね。これって近年ではまれにみることではないでしょうか。
いやいや、豪華でした。
さて、全員カナダ人スケーターの中で、ただ一人、スペシャルゲストだったスペインのハビエル・フェルナンデス選手。まったく違和感なく、馴染んでいました。これも彼の人格のなせる業か。
平昌ではフリーの前、すごく緊張したけれど、音楽が始まり、滑り出した時に「大丈夫、上手く行く」と感じたと語るハビちゃん。
第二部に滑った(英語では)「PROMISE」というスペイン語曲、これが最近新しくデイビッド・ウィルソンやサンドラ・ベジックたちと振りつけたナンバーかしら?
ハビちゃんはこういったしっとりした演目が本当に良く似合いますね。スケーティングの美しいこと!まるで水の上をスーッと進むヨットのような、ただただ爽やかな印象でした。
そしてスケーティングと言えばパトリック。
なんと第二部では、今シーズンのフリーで使った「ハレルヤ」を演じてくれました。
ああ、平昌でこれを観た時は最初から最後まで号泣したんだっけ、と思っているとまた会場がペンライトふりふり状態に。。。
はい、ギャビー選手の時の写真と違いが分からないでしょうが、これは確かにパトリックの演目なんです
ああ、ダメ。また号泣。そして終わると会場はスタンディング・オベーション。皆がパトリックを愛しています。そしてパトリックもその愛を全身に受け、ラブラブ状態。これってスケーター冥利に尽きる瞬間じゃないでしょうか。
しかししかし、やはり一番の声援はテサモエたちにリザーブされていました。当然ながら、ショーのトリは彼ら。
しかも、出血大サービスで演目は「ムーラン・ルージュ」!!!
私がどうしても今年のSOIを観たいと思ったのは、テサモエたちがこのプログラムを滑ると知ったからでした。だって、平昌で金メダルをもたらしたプログラムですよ!!
演出も凝りに凝り、何度か観客を焦らすように向きを二度変えて、滑り出しのポーズを決めてはまた暗転。
ここは、公演日は違いますが、どーしてもカーマイケルさんのお写真を拝借して皆さんにも雰囲気を味わっていただきたいと思います。
「ダダダンッ!」
Photo by David Carmichael (Stars On Ice 2018 - Halifax)
(観客)「きやあああああああッ!!」
もっかい
「ダダダンッ!」
Photo by David Carmichael (Stars On Ice 2018 - Halifax)
(観客ももっかい)「ぎやああああああッ!」
と、まあこんな調子で始まった劇的なナンバー。
最後で盛り上がるデュエットの部分は心なしか音楽のスピードを落として、よりゆったりと演じられるように編曲されていた様に思います。私の勝手な感覚かも知れませんが、これでもか、という感じで観客が巻き込まれて興奮のるつぼ。
いやしかし、これほどショーに適したプログラムがあるでしょうか。というか、これをよくぞオリンピック・イヤーにフリーで用いた、と感心するほどのアクロバティックな動きをふんだんに散りばめた超・リスクの高い演目です。
最後はもう皆さん総立ち、足を踏み鳴らし、ヒューヒュー言いまくり、轟くような歓声が会場を覆います。
ああもう、凄かった。
倒れる大木がなんだ。
遅滞する電車がなんだ。
観に来て良かった。
機会があれば、日本でもテサモエのムーランルージュが演じられますように。絶対に観て損はありません。
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とはいえ、次の朝、夫とレニーとともに前夜の嵐がもたらした被害を観察しに行くと、ちょっとすごい光景が。
空は真っ青で風も止んでいるだけに不思議です。
極めつけはいつもレニーのお気に入りの散歩ルートの入り口
ちょっともー、いい加減にしてやー
というわけで、けっこうとんでもない被害があったことが判明しました。
停電も再三起こり、今日も三時間ほどパソコンが使えなかったため、今頃のブログ記事アップです。
ご希望があればカーマイケルさんのお撮りになったSOI(ハリファックス公演)のお写真も別記事で掲載しますね。
以上、Stars On Ice トロント公演のレポートでした。



















