Pj Kwong さんとのインタビュー・ポッドキャストについて補足 | 覚え書きあれこれ

覚え書きあれこれ

記憶力が低下する今日この頃、覚え書きみたいなものを綴っておかないと...

 

 

皆様、この度のクオンさんのポッドキャストで私のインタビューが掲載されたことに対してコメントやメッセージでの暖かい言葉をありがとうございました。

 

 

 

 

収録直後は家に帰るまで「あー、言葉が足らなかった、もっとあれもこれも言えたのに、やだやだやだやだやだ」という気持ちで一杯でしたが、数日後にクオンさんから音声が送られてきて、落ち着いて聞いてみたところ「ま、こんなもんか。誰も期待してないだろうし自意識過剰になるのはやめとこう」と、開き直りました。

 

そんなわけで編集もせず、そのまま全編、掲載しても良いとOKを出し、公開されたという次第です。

 

なお、この点だけはお断りしておきますが、私のことを「BLOGGER GREAT」などと宣伝してあるのはクオンさんの独断とサービス精神によるものあって、私がそう言ったのではありません。そこまで厚かましくはありませんよー。

 

 

ではざっとインタビューの内容のご紹介をしますと。。。

 

最初にクオンさんから私のバックグラウンドに対しての質問があり、どうして日仏英の三カ国語が話せるようになったのか、その流れで海外生活が長かったことや一家でスポーツファンだったことなどの話も出ました。

 

(↑この辺りはつい最近、ブログ記事("The Difference Makers" Part 1 )に書いたとおりです。)

 

 

次にどうしてカナダに来たのか、カナダに来た当初、カルチャーショックを受けたとすればそれはどんなものだったのか(答:「トロント大学を初めて見学に来たその日に街角で道案内を頼まれたこと。日本だったら日本人がいきなり外国人に道を聞くことはあり得ない。これがトロントの多様性の実態か、と思った。」など)を聞かれました。

 

そこから今度は息子たちがホッケーをやっているという話になり、日本ではホッケーは盛んなのか、とクオンさんが問い、それに答えています。次に、まあごく自然に「フィギュアスケート」に話題が移ったのですが、どうやって私がフィギュアに関心を持つようになったのかを聞かれるのかと思いきや、クオンさんが途中から、カナダ(特にクリケットクラブ)には昔から色んな日本人のスケート選手が練習に来ていたという思い出話に花を咲かせ、聞き入っていると突然、変化球その1が向けられました。

 

「日本のスケート界ではカナダに練習に来ると良い、みたいな情報がどうやって出回るのか」

 

え、それって私に答えられる質問ですか?と慌てましたが、なんとか自分の知っている範囲内でホッケーの場合だと、熱心な保護者の間では日本で通年営業のリンクが少ないこともあって、カナダでサマーキャンプなんかがあると聞くと積極的に子供たちを送り込み、口コミでそういった情報が出回るからスケートでもそうなんじゃないかと思う、というようなことを喋りました。

 

 

ようやくフィギュアスケートに興味を持った経緯に話題が移り、カナダに来て、カルガリー五輪が早々に開催されたのでそこからブライアン・ボイタノやブライアン・オーサーの戦いなどに注目するようになったと話しました。でも「熱中」するようになったのは2011年に日本で羽生選手の演技をテレビで見てから。。。

 

と、この辺りは皆さんも当ブログでさんざん読んでいらっしゃる通りのことです(特に最近では"The Difference Makers" Part 2 にて)。

 

ブログを書き始めたきっかけだとか、クオンさんとカートさんのポッドキャストを紹介して、聞き取り・翻訳をするようになったこととか、CBC解説の記事が良く読まれていることなども話しました。そしてこの頃では私よりもよっぽど早く、どんどんツイッターなどで翻訳が出回るのですごい展開になっていることも。(中に数名、素晴らしく高い質の翻訳を瞬間的に提供するツイッター主さんたちがいる、ということも伝えました。)自分がフェイスブックやツイッターを駆使しない理由についても話したうえで、それでも Jackie Wong さんのような優れたツイッターはフォローしていると言いました。

 

そこでまた変化球その2:

 

「多言語を操るあなただけど、フィギュアスケート選手には二カ国語以上を喋る人が多いって知ってた?それってどうしてだと思う?スケートと言語能力に共通していることって何かしら?あなたの説はなに?」

 

え?説?となっているところにクオンさんが自らのセオリーを披露してちょっと考える暇が与えられました。そしてなんとかコミュニケーション能力と結び付けて突破。

 

しかし息をついたのも束の間。ここから羽生選手が英語でインタビューをどんどんするようになって良かった、という話題にクオンさんが触れたのでそれについて聞かれるのかと思いきや、彼女自身、舞台裏で彼にインタビューをした経験話をし出して、無邪気さ、無垢さを持っているかと思えば試合が始まったとたんに見せる独特の目つき、誰も寄せ付けない迫力がある、と話は飛躍します。そこで変化球その3:

 

「彼の成長を見てどう思う?少年からチャンピオン、オリンピック・チャンピオンへとなっていった彼について」

 


ここで白状しますと、私はクオンさんが質問を投げかけている途中からかなりパニクりました。

 

あまりにも壮大なテーマで、何をどう言っても的外れになるような気がして。。。そして結局は彼女が触れた羽生選手の二面性、少年のような顔から阿修羅にスイッチする彼の特性について語ることにしました。苦肉の策。

 

 

しかし試練はまだ続きます。

 

「フィギュアスケートによって選手たちが学ぶこと、三つ挙げて」

 

 


 

 

えーと、えーと、

 

1)練習を信じて、試合の時に実力を出せる集中力

2)怪我などの苦境を乗り越えて、競技生活を続けるレジリエンス

3)で詰まっているところでクオンさんからの助け舟:スポーツマンシップ

 

そして最後に二つ、と言われてからまだ油断はできません。

 

 

「日本の選手の演技で、これまで見た中で一番好きなのは、と聞かれたら何を挙げる?」

 

というこれまた非常に難しいお題です。

 

クオンさんが「じゃ、私から言おうか?」と言ってくれたので聞いていると、一つどころか二つも三つも挙げるので指摘しちゃいました。

 

ちなみに彼女は村主章枝さんの「ピンク・パンサー」伊藤みどりさんの「全部」(クオンさんのお母様はMidori Itoの名前をもじって「可愛すぎ=ADORABLE」とくっつけ、 "MIDORABLE"というあだ名を付けていらしたそうです) 、そして羽生選手の「SEIMEI」がお気に入りだと言っていました。

 

そこで私はトップ3と言われれば、最初に挙げるのはやはり羽生選手の2012年ニース・ワールドの「ロミオとジュリエット」、これは何度見てもあの時の衝撃が蘇ってくる、まさに究極の演技だったから。

 

(これを書きながらもっぺん、見てきましたが、やっぱり涙が出そうになりました。)

 

次にはクオンさんも挙げた「SEIMEI」、2015年のGPFで世界記録を塗り替えた時の演技。

 

そして三位にはどれを挙げて良いかわからないほど好きな演技は一杯ある、と言ったのですが、これについては収録語に後悔して、クオンさんにポッドキャストの冒頭で訂正を入れてもらいました。

 

それがサイトに掲載されているソチ五輪でのSP、「パリの散歩道」です。

 

。。。ってことで日本選手の、というより、羽生結弦選手のトップ3演技になってしまいましたね。わはは、しゃーない。

 

 

で、最後の最後、とんでもない変化球。。。と言ってもこれはクオンさんが決まってする質問なのでそれに備えていかなかった私が悪かったのですが

 

 

「(フィギュア)スケートとは。。。」というセンテンスを自分なりに完結させて、というもの。

 

 

 

 

 

 

この時は自分にとって、というよりもスケートをしている人を見ていてどう思うのか、という観点から答えてしまいましたが、後から考えればもう少しましな回答ができたかと思ってこれもポッドキャストの冒頭でクオンさんに補足してもらいました。

 

 

フィギュアスケートとは私にとって、自分の人生のこの時期において新しい息吹を与えてくれたもの。この年になってこれほど熱中できるものが見つかるとは思っていなかったので。リタイアしたらもっともっと大会のボランティアなどに時間を割いてこれからも長く付き合っていきたい、というようなことを言いたかったんですね。

 

 

以上、要点をまとめてみました。こうやって振り返ってみると、ほんと、テニスコートで最初こそはそこそこラリーが続いているものの、後半は(クオンさんに)すごいサーブを打たれまくって(私が)リターンに右往左往しているみたいなやり取りになっています。どうりで終わった後は疲労困憊してたわけだ。

 

 

そして頂いたコメントの中には私の声のトーンにちょっと驚いた、というものがありましたが、いやごもっとも。

 

何度も過去にも申し上げているとおり、世界中の国でこれまで

 

「奥様はご在宅ですか?」

 

とか

 

「Oui monsieur」

 

などと電話口で男性に間違えられてきているんで、覚悟はしています。ま、話し方もぶっきらぼうですけどね。

 

 

アッチョンブリケ。