「恋ダンス」のニュースを見て思ったこと | 覚え書きあれこれ

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記憶力が低下する今日この頃、覚え書きみたいなものを綴っておかないと...



日本ではNHK杯の結果もさることながら、羽生選手関連の様々なニュースで賑わっているようですね。


その中でも「恋ダンス」を羽生選手が踊っている動画がえらく話題になっていると知った時、たいていの反応(「『キレ』がすごい」など)とはちょっと違った感想を持ちました。


「羽生選手、日本に帰って本当に嬉しいだろうなあ」


って。


三つ前の記事(2016年NHK杯男子フリー:私がツイートできたなら )でも書いたように、羽生選手がフリーの演技を終えた後の挨拶をする中で、ひときわ熱烈な観客の声援に対して




↑ という、(文字通り、目尻を下げて)本当に嬉しそうな顔をしたのが印象的だったんですが、その後、他にも彼がホームに帰って、海外の試合とは別の心持でいるのが伝わってくるようなコメントがありました。


例えば最初にあの新しい、ショートプログラムの衣装を披露した時のこと。6分間練習でも皆の目が彼に釘付けになっていることを十分、意識した上で、ぱっとジャージを脱いだ時の「どよめき」を感じ取っていた、というようなことを言ってましたね?

もちろん、これが例えばスケートカナダで起こったことだとしても、会場に来ている何百人かの日本人ファンからは似たようなどよめきが上がったことでしょう。そしてライブストリーミングで観ている何万人もの日本にいるファンのお茶の間でも声が上がったことでしょう。


でも、それと会場中が一体になって


「きゃああああああああッ!」


と言ってくれるのとではインパクトが違います。


スケートをしている時は、皆が自分に注目してくれるのが快感、だと言う彼には、ホームで滑るのはやはり格別なんだろうな、と思います。


さて、「恋ダンス」。


私は羽生選手が織田君たちと踊っている姿を見て、楽しそうだな、とか、はしゃいでるな、と思ったのも事実なんですが、それよりも


「こんなに完コピしてても、今まで誰にも見せることが出来なかったんだよね」



というちょっとしみじみした気持ちになりました。


だって考えてみてください。


クリケットクラブでは、「ストイックなユヅ」で通っているわけだし、そもそもあのダンス、こっちでやっても誰も分かりません。


となると、一人で家で、鏡の前でやってて


「オカーサン、ねえ見て見て!最初から最後まで出来るようになったよ!」



と言っても


「結弦、お母さんは今あなたのポタージュ作りで忙しいんだから、一人で遊んでなさい」


とかなったりして


なかなか披露する場がなかったことでしょう。


だからスケカナの時には、日本のメディアもいることだし、


「よし、ここでちょこっと何気にプレビューしといたろ」

(関西弁じゃないのは分かってますが)


と、緻密な伏線を張り


そしてNHK杯では優勝後に、一気に公開!! → ユヅファン、大興奮!! → スポーツ・ニュースはそれで持ち切り!!


良かったね、結弦君。


何カ月も孤独にカナダで怪我の治療やリハビリに耐え、練習に励んで、そしてようやく大勢のファンに囲まれて良い演技、良い成績で大会優勝。


やっぱり彼にとって日本は最高のホームなのです。