6月のご報告記事その2 | 覚え書きあれこれ

覚え書きあれこれ

記憶力が低下する今日この頃、覚え書きみたいなものを綴っておかないと...



ダレない間に二つ目の記事を書きます。


先ほどの記事では10年に一度、行くか行かないかの東京、と言いましたが、今回はなんと同窓会の他にももう一回、上京する用件があったのです。


お友達のご招待で、某財団の「日仏翻訳文学賞」の受賞式にひょんなことから出席することになりました。

今年はそのイベントがフランス大使公邸で開催されるとあって、なかなか格式高いものになりそうと聞いていましたが、これまたひょんなことから私が通訳を手伝うことになったのです。


スケートカナダや映画祭の通訳では英語から日本語、日本語から英語の通訳を最近もやっていますが、日仏、仏日の通訳(正式な場での、ですが)は本当に久しぶり。いささか緊張しました。


結果としては完全に満足の行く出来ではなかったのですが、貴重な体験となったことも確かです。


そしてそして、受賞作がなんと





『オペラ座の怪人』(ガストン・ルルー著、平岡敦訳)




だったのです。


なんとはなしに、この通訳のお話が断われたなかった理由の一つ。


でもつくづく、語学って使ってないと錆びるんだなって実感しましたー。



さて、残るもう一つのイベントは6月18日に神戸のポートアイランドで開催されたFantasy On Ice でした。


日本行きの日程が決まってまだ間もない頃、羽生選手の応援つながりでお世話になっているIさんからメールが来て、まさかとは思うけど、もしもこの時期に日本に来るのだったら、とアイスショーのチケットについての打診がありました。(Iさん、その節はありがとうございました)


あまりにも偶然ですよね。もちろん、すぐに飛びつきました。


そんなラッキーな巡りあわせで、母と一緒にワールド記念ホールに出向いたのでした。


大好きな羽生選手は残念ながら出ないけれど、母はハビエル・フェルナンデス選手のファンでもあります。それを楽しみに会場に向かったのですが、まー、隣りでコメントを矢継ぎ早に発するものだから慌てます。


「お母さん、もうちょっと小さな声で」


と懇願する私をほぼ、スルーして


「ハビちゃん、いつ出てくるの?」

(我慢のきかない子供か?)


「あの衣装、何?やめてほしい」


(↑ この発言は幾つかのバリエーションで、数人のスケーターに関して繰り返された)


「織田君、すごい人気ねえ」

(こら、演技も見なはれ)


「やっぱりハビちゃん、綺麗。全然ほかの人と違う」

(結局ここに落ち着くのね)


とまあ、妙にハラハラしながら鑑賞したショーでしたが、個人的にはおそらく初めて生で見たステファン・ランビエールに一番、感動したかなあ。特に最後の福間洸太郎さんとのコラボで演じたラヴェルの演目は素晴らしかった。


もちろん、ハビエルのマラゲーニャは衣装も大会のものとは変わってて素晴らしかった。あれがワールド前の予行演習で見たものと同じプログラムとは思えない、芸術的な面でも「舞踊」と言えるほどに完成された演技でした。トレイシー母さんに特訓されたステップも見事に決まり、すっかり王者の風格が備わった感が見て取れました。


ショーが終わった後、何人かの羽生選手ファンの方々とポートビアホテルでお喋りをする機会があって、母も参加させていただきました。Rさんをはじめ、皆さん、相変わらずの熱さ、マメさ、圧倒されます。

おまけに母にまで羽生選手動画満載のDVDなどをいただき、感謝感激でした。Yさん、ありがとう!


帰りのタクシーの中で母が

「それにしても良いわねえ、ああやって夢中になれることがあるって。皆さん、すごい元気そう。」

と感心していました。


本当にありがとうございました。今シーズンもカナダでお会いできるしょうか?楽しみにしています。


。。。


あー、でもショーの途中で流れた羽生選手の音声メッセージ、切なかったわー。少し雑音も混じる録音で彼の声が聞こえてくると、観客がみな一瞬、ハッと息をのんだような気配がありました。


それに次いで、音にこそはなっていないけどファンの悲嘆のため息が聞こえるかの様。



暗闇の中で、思わず手を胸のあたりで組んで、お祈りしちゃっていた人も多かったのでは?




必ず、良くなりますように。


夏の終わりには再び、たくましい戦士となって戻ってきてくれますように。


祈って、待っています。