2015年カナダ選手権男女SP:うーむ...(残念な追記あり) | 覚え書きあれこれ

覚え書きあれこれ

記憶力が低下する今日この頃、覚え書きみたいなものを綴っておかないと...



(いきなり冒頭に持って来るのもなんですが)

トロント時間の金曜夜おそく、ケヴィン・レイノルズ選手が12位に終わったSP後に、残りの試合を棄権したというニュースが入りました。二日目のフリーはしたがって滑らないということになります。


以下、Lori Ewing (Canadian Press)の記事より抜粋:

It was a disastrous afternoon for Reynolds, who has had problems with ill-fitting skates for the better part of two seasons, and had just a month of solid training before arriving here.
レイノルズにとっては惨憺たる日だった。過去2シーズンのほとんどを足に合わないスケート靴に悩まされ、しっかり練習が出来たのはカナダ選手権に来る前のほんの一カ月だけだった。


"Nothing much to say. I gave it everything that I had this last year to give it a shot for this national title, and tried the best that I could, and I failed," Reynolds said. "Nothing much more to say."
「言う事はあまりない。このカナダ・チャンピオンのタイトルに何とか挑戦しようと、今シーズン通して必死でできる限りのことを全てして、最善を尽くして、でも失敗した」とレイノルズは言った。「それ以上、何も言うことはない」

Reynolds has had trouble finding skates that fit his uniquely narrow foot, and said last week he felt he had finally found a pair after trying skates of every brand.
レイノルズは稀に見る幅の狭い足の持ち主で、それに合うスケート靴を見つけるのに苦労している。ありとあらゆるブランドの靴を試したのち、やっと一足見つけたのだと先週言ったばかりだった。

"Incredibly disappointing to say the least," he said, fighting back tears Friday. "I want to apologize to all the people who have supported me through all of this, because they didn't deserve that performance from me. All I can say is I did the best that I could."
「信じられないほどがっかり(するような結果)」と、(レイノルズは)金 曜、涙をこらえながら言った。「ここまでずっと支えて来てくれた全ての人たちに謝りたい。その人たちに申し訳ないことをしたから、ぼくのこんな演技を見せてしまって。ただ言えることは、自分にできる最善を尽くした、ということ」

Reynolds announced late on Friday that he has withdrawn from the remainder of the competition.
レイノルズは金曜遅く、残りの試合を棄権すると告げた。


************




本日午後、カナダ選手権の男女SPの中継がTSNでありました。


スケートカナダでもお馴染みの解説チーム、ブライアン・ウィリアムズ、





そしてロッド・ブラックとトレイシー・ウィルソンです。




ここに茶々を入れているのがテッサ・ヴァーテューとスコット・モイヤー。明日はパトリック・チャンも解説デスクに登場するそうです。


さて、これを書いている時点で中継は夜の部、つまりペアとダンスに移っているのですが、とりあえず、今までの感想を書いておこうと思いました。


女子はケイトリン・オズモンドがいない分、ガブリエル・デールマン、ヴェロニック・マレー、そしてアレーン・シャルトランが上位三位を占めています。いずれもまだ10代の若い選手で、今シーズンはGPSにも参加しています。

デールマン選手はなかなか活きの良い、パワフルな滑りを見せます。女子には珍しいカッチリした体型ですが、SPを見る限りではステップシークエンスでとても面白い、味のある動き組み込んでいて良い感じです。

マレー選手はスケカナでも調子よかったのを憶えています。ノーミスの演技で二位につけ、フリーで頑張れば表彰台も目指せるはずです。

そしてシャルトラン選手、彼女は今シーズンのGPSのロステレコム杯でロシア女子を抑えてSPで首位に立つなど、実力があります。今日もドラマチックな演技で良かったのですが、最後のジャンプでミスが出て、残念でした。フリーに期待がかかります。

どうやら今年の表彰台は、大波乱がない限り、この三人になりそうです。


で、男子。


パトリック・チャンが出場していない(シニアの)カナダ選手権はなんと8年ぶりだそうで、皆、「なんかおかしい」と感じているようです。ジャーナリスト、解説者、そしておそらく選手たちも奇妙な雰囲気に戸惑っている様子が伝わってきます。



会場にはいるけど、観戦だけだよーん。




まあ世代交代はどんな国でも起こることですが、何が残念って、パトリックの空けた王座を手にして当然、と思えるはずのケヴィン・レイノルズ君が不調なこと。






彼が得意のクワッドをどかどかと決めて、「ほれ見てーん、パトリックなんかいなくてもカナダ男子は大丈夫よーん」とばかりに首位に躍り出てくれたらどんだけ良いでしょう。

もちろん、クリケット・ブラザースのナム君がチャンピオンになれば、チーム・ブライアンにとっては筋書きとして出来すぎなほど、で良いんだけど。なんかなー、ちょっとそれだとあまりにもあまり、って思うのは私だけ?





どうなることかと思ってみていると、最終グループの一つ前に滑ったジュニア選手のローマン・サドフスキー君(15才)が丁寧な演技で暫定1位。


ふんふん。楽しみな選手が上がって来て良かったわね。







そして最終グループが滑り終わった時点で、このローマンがなんと3位。


へ?

でしょ。


順位はこうだったんです:

1位:ナム・ニューエン
2位:ジェレミー・テン
3位:ローマン・サドフスキー



ケヴィンは?



なんと12位。


昨シーズンから悩まされていたスケート靴の不具合がまだ今シーズンも続き、やっとなんとか合う靴に出遭えたのだけど、いかんせん練習時間が不足しすぎ。


彼の表情は落ち着いているのだけど、それが達観なのか、諦観なのか。






2年前のカナダ選手権、四大陸、そして世界選手権での絶好調を目の当たりにしていただけに何と言って良いかわかりません。






明日に期待しましょう。



ケヴィン、皆、応援してるよ。