ざっと数えたら4月入ってから69回もメッセージが入っていました。その内容は…
ほとんどが「羽生結弦」関連。
そう、また一人ハマった人がいたのですね。
事の始まりは昨年の11月。Nちゃんの長女のAちゃんがうちの近くの全寮制高校に通っているため、その様子を見に日本から来た時のことでした。
前から私が羽生ファンであることを知っていた彼女は私のブログのスケートカナダ・レポートを読んで、ふと面白がってツイッターで「羽生結弦」を検索したのでした。
「すごい情報の嵐やん」
と、Nちゃんはびっくり。
彼女は他の方面ではけっこうなミーハー歴を誇っているので、情報収集力に富んでいます。そこでついつい、興味本位で調べている内にいつの間にか結弦くんが気になる存在に。
もちろん、オリンピックに至る頃にはすっかり「ゆづ情報」を追うのが日課になっていたのです。
さて、そんなこんなで立派な「ニワカ羽生ファン」の仲間入りをした彼女は、なんと先日の大阪エキジビションで華麗なるアイスショー・デビューを果たしました。
会場に向かう前から怒涛のようなメール攻勢、会場に着いてからもレポートが届き、私まで、まるでその場にいるような臨場感でした。
件名:無事到着
本文:ウキウキMAX!
ちなみにNちゃんは私と同じ神戸の女子校出身ですが、毎年クラス委員長、果ては生徒会長、卒業してお嬢ちゃんが同じ学校に通いだすと今度は母の会会長、という素晴らしい優等生街道をまっしぐらに歩んでこられた方です。
それが「ウキウキMAX!」といった文面のメッセージを送って来ること自体、狂っています。
そこからさらに:
件名:ナマ製氷機ですら感動
本文:前半終了(*^^*)。もー、最初の全員登場のゆづだけで、もうナマゆづに感激。もーたまらん、脚長いし、あの存在感。登場も最後やし、最後までクルクル回ってるし、どお? 私的には、織田くんがよかった。大阪駅でお寿司食べてたシブタニ兄妹もマイコーの曲で。まだ後半、パト、ハビ、カロリナ、テサモエ、そしてゆづなど、心臓続くかしらん。
ちなみに「マイコ―」とはマイケル・ジャクソンのことです。我々の間ではそうやって呼んでいます。なお件名にある「ナマ製氷機」のくだりは、この日、一緒に行ってくださった筋金入りのスケオタのS田先生から「初めてアイスショーに行った人は、製氷機が出てきただけで感動する」と言われた事に由来しています。
さて、いよいよ後半に入りました。Nちゃんから届いたメールは
件名:泣いちゃう
本文:異次元羽生結弦
あ、これで一丁上がり。
そしてその10分後、再び:
件名:花だった
本文:直前のソトニコワが白鳥踊ったと思ったら、ゆづは今日は花だった。会場完全に掌握、なにあの掌握術、まだ19よ。涙出ましたわ。
完全に陥落しましたね。
実はこの日、Nちゃん以外にももう一人、女子校時代の友人がリンクデビューしてました。彼女もずいぶんと昔、このブログに登場していただいたMさん。彼女はいつの間にか自分で可愛らしいニックネーム「Mティ」を名乗っていたのですが、まあそれはさておき、大阪エキシに関する感想メールをいただきましたのでこれも一部、ここに引用させてもらいます。
いってきました、いってきました、なみはや!
すでに(Nちゃん)からのコーフンのレポが入っていると思いますが、いや ほんとに百聞は一見に如かず、自分の目で見てみるもんだ、とつくづく 思いました。
いつもは解説入りで聞いているので、はたしてトーシロが見に行って 楽しめるかな、と不安があったんやけど、なんのなんの、「解説なんか いるんやったっけ?」って感じでのめりこんだわ。
もうこれは、博士が5月に来日の時にじーーーーっくりお話したいが、 いやようわかった、ようわかった、羽生選手がいかに”違う”か。
始まる前、S田先生が(席離れててん)、リンクと整氷機 見ただけで大コーフンしている我々に一言、「ユズルは異次元やから」 と言われてニヤっと自分の席に行ってしもて、なんのことやろ、と思っていたけど 生でみて意味がようわかった。
なんというか「うまい!」とか「すごい!」とか表現するより、異次元。 長い手足と、あんなに細いのに滑り出したらなんというか 全体をぐぐ~~~っとひきつけるような迫力と強さがあって、でもそれは マッチョな、マッスルな感じやない、なんというたらええんやろ、私は 「あ、やっぱりスケート界のマイケルや」と思いました。
Nちゃんは「ピーターパン」と思ったらしい。 やっぱ、そっち系、血のにじむような練習量があるやろうに、なんか マイケルやピーターパンみたいに、空からふらっとあらわれた感じ。
で、今回は日本語の歌やってんけど、ユズル君の大きな演技とすばらしい 表現で、私も不覚にも目頭からツーっときて、横みたらNちゃんもツーっと。 よかったわ~~
Mティからのメールを読んで、特に「マイケル」と結弦くんを比べているくだりですごく納得するところがありました。
歌が上手い、踊りが上手い、というスターは他にもあまたいるけれど、マイケルを見てしまうと
「すみません、参りました」
と、言わざるを得ない。
もう、理屈以前の問題、ってことですね。
ところでこうやって新鮮な驚きをもって感動してくれたお二人の言葉から、ふと思い浮かぶことがあります。
それはオリンピックの結弦くんのSP時のカートさんの解説でたびたび私も引用しているものですが、
He weaves a spell, and controls the arena.
魔法を紡ぎ出し、会場を支配する
「羽生劇場」に迷い込んでしまった人が体験することを、実によく言い表している気がします。
あ、ますますカートさんの数々の名言を拾い直したくなりました。
Nちゃん、Mティ、S田先生、レポートありがとうございました!!