10DANCE | これ観た

これ観た

基本アマプラ、ネトフリから観た映画やドラマの感想。9割邦画。作品より役者寄り。なるべくネタバレ避。演者名は認識できる人のみ、制作側名は気になる時のみ記載。★は5段階評価。たまに書籍音楽役者舞台についても。

『10DANCE』(2025)Netflix

原作は井上佐藤の漫画。

 

監督 大友啓史(『るろうに剣心』シリーズ、『影裏』他)

脚本 吉田智子(『カノジョは嘘を愛しすぎてる』『ホットロード』『僕等がいた』『桜のような僕の恋人』他)、大友啓史

音楽 横山克=よこやままさる(『心が叫びたがってるんだ』『3D彼女』『線は、僕を描く』他)

社交ダンス監修 下田藍

 

竹内涼真、町田啓太、土居志央梨、石井杏奈、浜田信也、前田旺志郎、ナディア・ビシュコワ、スージー・トレイリング、パスクアーレ・ラ・ロッカ、他。

 

ラテンダンス(ラテンアメリカン)日本チャンピオンの鈴木信也(竹内涼真)。ボールルームダンス(スタンダード)日本チャンピオン…だが、世界では2位を脱せない杉木信也(町田啓太)。名前が一文字違いなこともあり、互いにその存在は認識してしていた。というか、鈴木は杉木の完璧と思える美しいダンスのわりに何かが足りないと気になっていたし、杉木は鈴木のアマチュア時代のそのエネルギッシュなダンスに魅了されていた。杉木も自分のダンスに欠けているものに自覚があり、スタンダードダンスではトップに立てないと限界を感じていた。ならば、10DANCE競技会はどうかと、ある日、鈴木を10DANCEへ誘う。普通ラテンとスタンダードが競技会で交わることはないが、唯一、ラテンとスタンダード5種目ずつの10種目を40曲踊る10DANCEという競技演目がある。杉木は乗り気ではない鈴木に、いまだ日本チャンピオンに甘んじていることをとって発奮させ、引き込むことに成功する。そして互いの分野を教え合い、10DANCEでのチャンピオンを目指す訓練が始まる。鈴木のパートナー田嶋アキ(土居志央梨)、杉木のパートナー矢上房子(石井杏奈)と共に。

まずはブラックプールで開かれるワールドチャンピオンシップに挑む。結果は例年通りのものだが、杉木のダンスには一定の評価がある。その日も素晴らしいオナーダンスを元カノであり元パートナーのリアナ(Nadiya Bychkova)と披露。鈴木もまた存在を知らしめることは出来た。その後アジアワールドチャンピオンシップに鈴木は本格的に挑むが入賞とはいかず。その大会でゲストデモンストレーションとして招待を受けた杉木は、いきなりその場で鈴木をパートナーに選び、スタンダード×ラテンのダンスを披露する。そして10DANCEでチャンピオンを狙うライバル同士であることを強く意識する…。

 

鈴木と杉木のバックグラウンドも描かれる。

杉木に何が足りないのか、どうダンスと向き合ってきたのかがわかる。杉木の恩師であるマーサ(Susie Trayling)の言葉「技術でも体力でもなく愛(意訳)」が何度も響く。それはリアナが杉木を切り、現チャンピオンのジュリオ(Pasquale La Rocca)と組んだ理由にも、現パートナーの房子への杉木の態度にも繋がる。

鈴木はパッションと自身に流れるラテンの血に頼るところが多く、刹那的で実は少し臆病のように見える。しかしながら二人に共通するのは自我、自意識の強さではないだろうか。独りよがりでは人に感動を与えられない。お互いの共通点で理解を深め、相反する点で補い合い、相手の存在を受け入れることで成長につなげた感じだ。


ゲストデモンストレーションダンスで「あなたはもはや敵なんてす。結局あなたと僕は交われない」と、杉木は割り切る。あくまで目標は世界チャンピオンだから。そのための出会いであり共闘であったという渋さがとても良かったし、続くラスト、想いのこもった鈴木の熱いキスに、「テンダンス決勝であおう」と杉木はフレンチキスで答える。この締めがすごく良かった。


(原作未読)

原作を読んだ人によると、まあ、あの漫画を実写にするとこうなるよね、という出来らしい。その漫画を読んでない者からすると、とっつきにくさが一番にきた。はしょられた感情の埋め立てに忙しいのだ。しかも抒情詩的なので入りにくい。せっかくの実写なのでもっともっと話とダンスでの表現をクロスして見せて欲しかった。けど、どんなにレッスンしたとて付け焼き刃では無理だろうな。

もちろん、竹内涼真も町田啓太もそうとうレッスンしたんだろうなというのがわかるほどきれいだったけど、日本だけのチャンピオンと万年2位というのが、皮肉にも納得がいった。そういう意味では良かったけど。

パートナーの土居志央梨、石井杏奈もきれいだった。

あと、これはもともとBL漫画誌に連載されてたもの…だけあり、また、ラテンのリズムもあるだろうし、キスシーンが濃厚だった。ただ、BLとだけとらえるのはもったいない。腕を磨くひとつの手段(タイトルを取りたい願望とか)としての関係がフィーチャーされてるのが良かったから。

 

★★★(★)

 

 

 

制作 エスピコープ

Netflixより配信

 


実は私も二十代の頃、社交ダンスを習おうとしたことがある。フリーチケット制のダンス教室に入ったものの、数回で辞めてしまった。年配の方ばかりで入り込めなかった。あれ、ずっと、頑張りが足りなかったなと頭の片隅に残ってる。