Winny | これ観た

これ観た

基本アマプラ、ネトフリから観た映画やドラマの感想。9割邦画。作品より役者寄り。なるべくネタバレ避。演者名は認識できる人のみ、制作側名は気になる時のみ記載。★は5段階評価。たまに書籍音楽役者舞台についても。

『Winny』(2023)

原案は渡辺淳基記者の朝日新聞の記事とのこと。実際にあった事件がもとになっている。

 

監督 松本優作

脚本 松本優作岸建太朗

 

三浦貴大、東出昌大、皆川猿時、和田正人、木竜麻生、池田大、吉岡秀隆、金子大地、阿部進之介、渋川清彦、田村泰二郎、渡辺いっけい、吉田羊、吹越満、森優作、高木勝也、成松修、他。

 

ファイル共有ソフトWinnyを開発した金子勇(東出昌大)は2002年、「2ちゃんねる」掲示板でテスト版を配布する。瞬く間にネットユーザーにひろまり、翌年にはゲーム、映画及び有料動画、音楽などを違法コピーするユーザーが多く現れた。著作権が守られないと社会問題に発展する騒ぎになり、京都府警が動き出す。違法アップロードでWinnyユーザーの井出(カトウシンスケ)南(小西貴大)が現場を抑えられ捕まる中、金子も任意同行され、でっち上げ調書によって著作権違法幇助で2004年逮捕へと進む。

Winny弁護団は桂充弘(皆川猿時)弁護団長、サイバー犯罪に詳しい壇俊光(三浦貴大)弁護士、刑事事件のスペシャリスト秋田真志(吹越満)弁護人、浜崎太一(和田正人)弁護士、林良太(池田大)弁護士、法律事務所スタッフの桜井恵子(木竜麻生)で構成され、2ちゃんねるの有志により弁護費用が集められたことにより本腰で挑む。なぜ警察は執拗にWinnyの違法性を説き、開発をやめさせ、金子を犯罪者に仕立て上げるのか。その理由が明らかになっていく。

また、同時に愛媛県警の裏金問題に憤る正義感の強い巡査部長の仙波敏郎(吉岡秀隆)が、悩み抜いて告発に踏み切る。最初は権力の力でうやむやに終わると見えたが、その証拠がWinnyによってハッキングされ広く世間の知るところとなる。

世間に疎くすぐに人を信じてしまう金子に苦労しながらも一審の有罪を7年にも及ぶ裁判で覆す…。

 

Winny懐かしい。この件で日本のソフト開発はだいぶ遅れたんじゃないか? 今ある世界的にシェア率の高いSNS、ソフト(アプリ)は全て海外のものだ。

 

科学者やエンジニア、何かひとつに秀でた人の壊滅的な社会性は周りが守ってやらないとって感じよな。物によっては冤罪だってこうして簡単に起こってしまう。この作品の場合、悪が長いものに巻かれる組織権力、善が自分の理想のために動く人、とわかりやすい構図で組み立てられ、バランスはいい。サイバーテロを引き合いに都市伝説や陰謀論もあり、ハラハラもイライラもするけど、でもそれだけでドラマとしての面白みはなかった。元が実話だからなぁ。

 

東出昌大が嫌いだし(声が嫌いなのでどうしようもない)、演技も良いと思ったこともないので期待してなかったけど、体も作って頑張っていた。まぁ好演だった。『コンフィデンスマンJP』のぼくちゃんももうキャラ立ちしてるんであれはあれで有りになってるけど。

 

仙波の下につく愛媛県警巡査山本役に金子大地。少ししか出番がないのに、良かった。吉岡秀隆と渡り合え、今後も期待しかない。

 

★★★(★)

 

 

 

制作 Libertas

配給 KDDI、ナカチカ