僕らの食卓 | これ観た

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基本アマプラ、ネトフリから観た映画やドラマの感想。9割邦画。作品より役者寄り。なるべくネタバレ避。演者名は認識できる人のみ、制作側名は気になる時のみ記載。★は5段階評価。たまに書籍音楽役者舞台についても。

『僕らの食卓』(2023)4月〜全10話 BS TBS放送

原作は三田織の漫画。

 

監督 石橋夕帆(『それからのこと、これからのこと』『左様なら』他)、飯塚花笑=いいづかかしょう、上村奈帆(『書くが、まま』他)

脚本 下亜友美石橋夕帆(『左様なら』他)、飯塚花笑上村奈帆(『書くが、まま』他)

 

犬飼貴丈、飯島寛騎、前山くうが、原田龍二、長谷川葉生、古畑星夏、市川知宏、玉田志織、小林郁大、長野蒼大、てつじ、他。

 

会社員の穂積豊(犬飼貴丈)は子供の頃のトラウマで人と一緒に食事をするのが苦手。会社の飲み会にも参加しない。昼食はいつも自分で作った大きなおにぎりを外で一人で食べる。ある日、いつものように公園で昼食をとろうとしていると、子供が近づいてきておにぎりを欲しそうにする。あげるととても喜んでおいしいと笑顔で食べる。そこへあわててやってくる子供種(前山くうが)の兄穣(飯島寛騎)。ひとしきり挨拶を終えると、種があまりに嬉しそうに食べるので、家に作りに来てくれないかと頼む。戸惑いながらも豊は承諾し、三人でおにぎりを作って一緒に食べる。

それから豊は定期的に種と穣の家へ行くようになる。陶芸家の穣と種の父耕司(原田龍二)も混ぜながら、みんなで食べるごはんのおいしさ、家族の暖かさを知っていく…。

 

序盤、父親の存在が薄くて、陶芸家である意味もよくわからないし、少女漫画にありがちな家族の存在感の無さが残念で、食事をする時くらい毎回一緒でもよかったんじゃないかと思った。それだけに、最後の方で父親の出番があったのにはホッとした。

 

親しくなっていくほどに豊の人と食べられないトラウマが明らかになり、克服もする他、豊と穣の互いを想う気持ちが増大していく。それに実は穣はおにぎりを機に出会うもっと前から豊を知っていた。それはやはり種を通してだったが、そんな穣側の事情も明らかになる。

しかし、穣は想いが募り気持ちが突っ走ってしまった行動に悩み、豊は大切な存在になってしまったからこそ失うことが怖くなり葛藤する。そこでようやく父耕司の出番。穣には「やってする後悔とやらない後悔ならやったほうがいい」という亡き妻実花(長谷川葉生)の言葉を、豊には「誰かを愛するということは、失うことも引き受けるということなんだ」という経験からの持論を贈る。

会話に任せず、モノローグや俳優の表情で見せる、全体的に緩く穏やかなドラマだった。

 

1話目で爆弾おにぎり(具が2種類ほど入っている)とスーパーの惣菜(唐揚げとか)とサラダがいつもの食事だと言っていて、確かにこれで完全食ではないか!と目からウロコだった。そしてその大きなおにぎりに魅せられて、私も作った。大満足だった。

 

ところで2話目で穣の視線や雰囲気に「あれ?」と思い、検索してみたら、BLだった…。とまあ、くくりがBLなので仕方ないんだけど、ブロマンスであって欲しかった。せめてキスはやめて欲しかった。

あと、豊の勤めてる設計事務所の同僚大畑(古畑星夏)の役回りが弁当作りのアシスト、恋バナの相手、社内の人間関係を円滑にするだけだったことに拍子抜けした。(ひやひやしながら見てた自分の陰湿さよ…)

 

犬飼貴丈うますぎ最高だった。飯島寛騎も良かった。

 

★★★★