『お姉ちゃん、弟といく』(2010)
監督脚本 吉田浩太
江口のりこ、菜葉菜、中村邦晃、他。
しょっぱな、食卓に置いてあるポットが昔旅館にあったような魔法瓶みたいなやつで、あれ、時代設定あったかな? と思ったけど、その他目につくものは10年前でもおかしくないものだったので、たぶん、ポットはなんらかのこだわりか…と思いながら見始めた。
ナオの誕生日、同居人のサキと過ごすはずが、母親から弟のコータローが家出したと連絡が入る。コータローは母親の読み通りナオのところへ現れ、3人で鍋を囲むことになる。そこそこ酒も入りコータローは寝てしまう。ふと持ち物を見ると、ナオへの誕生日プレゼントも用意されてあった。サキがプレゼントを渡す時には、今日だっけ? なんてしらばっくれていたのに。
夜中ふと目覚めてナオがベランダを見ると、ナオのパンツを嗅いでいるコータローがいた。
翌朝、ベランダの干し物を確認するとやはりパンツだけがない。こっそりコータローのバッグを覗くと、射精した跡のあるナオのパンツが入っていた。
この日は3人で出かけたのだが、途中でコータローのバッグには隠しカメラが仕込んであることに気づく。ナオは自分が今はいてるパンツをそっとコータローのバッグにしのばせ、常に先頭を歩き、スカートの丈を徐々に短くしていく。対面で座った時など、カメラに合うように股を開いたり、少しずつ大胆に、隠し撮りで気持ちよくなっていく自分が止められなくなる。そしてついにトイレで自慰行為をしているコータローに気づいたナオは…というところで不意にドアが開き、ナオに現場を見られたコータローは恥ずかしさでその場を飛び出す。
大丈夫だからと追いかけるナオにコータローが言ったのは、パンツはサキのものだと思っていたこと、サキが好きだという告白だった。
ナオの様子やコータローの様子がおかしいとずっと感じていたサキは、この時とばかり、ナオのことが好きだと訴えるのだけど、ナオには響かない。サキが「変態!」と罵って出ていった部屋のバスルームで、ナオとコータローは一度限りの行為に及ぶ…。
なんていうか…人によっては気持ち悪い話になるんだろうけど、よく描いたなと感心した。創作や表現物に希望はまだあると思ったけどこれ、10年以上前のものだ…。
映像自体荒くて色合いも褪せた感じのあるもので、やはり時代がひとつ違うんじゃないかと感じた。
全体的にコミカルにしてあるように映るのは、人間の行動自体がコミカルで間抜けであると言っているんだと思う。特に性衝動は。
演出も細かくて、言葉に頼らず、ああ、それ入れると力強いよね、と納得できてヒリヒリする。面白かった。
★★★★
編集が今泉力哉だった。
監督の吉田浩太はオフシアター系なのかな? ピンク映画系なのかな?
制作は2006年だったよう。