パラサイト 半地下の家族(そこそこネタバレ) | これ観た

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基本アマプラ、ネトフリから観た映画やドラマの感想。9割邦画。作品より役者寄り。なるべくネタバレ避。演者名は認識できる人のみ、制作側名は気になる時のみ記載。★は5段階評価。たまに書籍音楽役者舞台についても。

『パラサイト 半地下の家族』(2019)

 

監督脚本 ポン・ジュノ

 

フリーWi-Fiが命綱の半地下に住む無職のキム一家はピザ屋の箱組み立て内職でなんとか生活している。ある日、学費が用立てられないから浪人生を続けてる頭はいい息子ギウ(チェ・ウシク)は、先輩のミニョク(パク・ソジュン)から留学する自分の代わりにIT富豪のパク家の高校生の娘ダヘ(チョン・ジソ)の家庭教師を頼まれ、経歴詐称してケビンという名で引き受ける。

パク家にはちょっと変わった自由奔放な息子ダソン(チョン・ヒョンジュン)もいて、母親のヨンギョ(チョ・ヨジュン)からは芸術的才能を期待されていた。それを知ったギウは同じく頭の回転が早い妹のギジョン(パク・ソダム)を家庭教師にすすめる。もちろん友人の知り合い程度の関係で、名もジェシカとした。

ギジョンはお抱え運転手に罠を仕掛け、クビに追いやり、後釜に父ギテク(ソン・ガンホ)を紹介する。ギテクは基本温厚で楽天家なのでうまくやる。そしてパク家がこの家に越してくる前から家政婦として雇われていたムングァン(イ・ジョンウン)も罠に掛け追い出し、ガサツだが器用で家事能力に長けた母チュンスク(チャン・ヘンジ)を入れる。

こうしてキム一家のパラサイト生活が始まる…が、パク家がダソンの誕生日にキャンプで留守になった日、キム一家は家主の留守に乗じて大宴会をしており、そこへムングァンが訪れ、実は借金取りから逃げてる身で、地下に夫のグンセ(パク・ミョンフン)が居住していることが判明する。同時にムングァンにはケビン、ジェシカ、ギテク、チュンスクが家族であることがバレてしまう。ここで血みどろの一戦がある。そんな時、大雨でキャンプが中止になったパク家が戻ってくることになった。ムングァンとグンセを地下室に縛り付け、大慌てでそれぞれ身を隠しながら、チュンスク以外は帰路へつくも、大雨で半地下の住まいは浸水していた。

翌朝ダソンの誕生日パーティーのBBQをすることになった。招待を受け、ギジョンもギウも参加するが、ムングァンをやられパク家に復讐心を持ったグンセが次々に殺傷していき、それに応戦するギテク…。

 

ギウが富をもたらす石というのをミニョクからもらうのだが、これが大きな伏線で、石の使い方がうまかったし、半地下という日の当たらない所に暮らしているからカビ臭いような湿った匂いがするという設定も、最終的には温厚なギテクの逆鱗に触れる。最初はコミカル、年頃の恋愛、やがてサスペンス要素が加わり、ホラーに…ラストは人間の深層心理に問いを投げ込む、というみごとな構成。なるほど、高評価だったわけだと思った。面白かった。

 

北朝鮮のアナウンサーものまねはウケた。

性表現も国によって違うんだなと思った。

劇中、計画するから思わぬことが起きてうまくいかない、だから無計画がいい、というような台詞があるのだけど、なかなかな真理でうなりつつも笑った。

 

★★★★(★)