薫衣草 | もとろーむの徒然歳時記

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山が好き、花が好き、クラッシック音楽や絵画、演劇に歴史好き…気ままに書かせて頂いています。

 

 

今年もラベンダーが見事に咲いています。

 

ここは作付け面積が4.7ヘクタールあり、

 

東京ドームと同じくらいの広さに、2万株のラベンダーが咲き誇っています。


フレンチラベンダーなど品種によっては既に見頃です。

 

 

 

 

 

 

梅雨入り直前の蒸し暑さも感じさせず、

 

思いのほか爽やかな風がながれてきます。

 

青空のもと

 

沢山のミツバチたちが忙しそうに飛び回っています。

 

このミツバチたちが集めるラベンダーのはちみつは

 

採取量が少なく

 

ほとんど流通していないそうです。

 

クセが無く、穏やかな酸味とコクのある甘さで、

 

苦味はなく、ほのかな酸味とフルーティーさもあり、

 

さっぱりとした後味のバランスが良い、

 

そんなはちみつだそうです。

 

香りは、

 

桜の葉を思わせる上品な香りが魅力で、

 

ほんのり桜餅を思わせる風味が楽しめるそうです。

 

きっと美味しいのでしょうね。

 

 

 

 

 

 

あたり一面、

 

ラベンダーの爽やかで、落ち着いた香が漂っています。

 

ラベンダーの香には癒されます。

 

ラベンダーの学名は

 

Lavandula officinalis(ラヴァンデュラ・オフィシナリス)と言います。

 

シソ科ラヴァンデュラ属です。

 

和名では、薫衣草(くんいそう)と言います。

 

 

 

 

 

属名のLavandulaは

 

ラテン語のLavo(洗う)という意味で、

 

種名のofficinalisは

 

(薬用になる)という意味があります。

 

ローマ時代に

 

浴用に使われてきたことから来ているようですが、

 

鎮痛、鎮静などの優れた作用は、

 

フランス人医師であるジャン・バルネ博士が

 

戦いなどで負傷した兵士の

 

怪我や火傷などの消毒、鎮静剤、

 

手当に使用した芳香療法で知られています。

 

 

 

 

 

この属の仲間は約20種、

 

栽培種も含めると100品種を超えます。

 

カナリア諸島からインドまで広く分布していて、

 

花や茎葉から黄色の精油を取って香水等にします

 

ラベンダーはこの属の代表的な種で、

 

古くから有名な香料作物として栽培されています。

 

含まれているラベンダー油は

 

薬用としてはリウマチ、神経痛に用いられます。

 

ラベンダーの香には

 

「酢酸リナリル」と「リナロール」という

 

香気成分が多く含まれます。

 

これらは精神を安定させる働きを持つ

 

神経伝達物質「セロトニン」の分泌を誘発する効果があると考えられ、

 

リラックスしたい時は

 

アロマポットやディフューザーなどで精油をたくのがおすすめだそうです。

 

私の家でも

 

ディフューザーを使ってラベンダーオイルなどを楽しんでいます。

 

 

 

 

 

ラベンダーは地中海沿岸の原産ですが、

 

日本には江戸時代、

 

文化年間(1804年~1818年)に渡来したようです。

 

欧米では花壇に普通に使われる植物ですが、

 

日本では主に香料、薬用として栽培されてきました.。

 

しかし最近では、

 

芝桜やネモフィラ同様、観光目的などでも栽培されています。

 

 

 

 

 

 

ラベンダーの花は近くで見るより、

 

やはり遠くで見るまとまりが、

 

美しいと思います。

 

花は小さく、

 

一本一本の花穂もさほどでもありませんが、

 

群生すると

 

一面、紫の海になります。

 

これは壮観で見ごたえがあります。

 

ラベンダーは一斉には咲かず、

 

茎の下の方の両脇に更に花穂が付いて、

 

咲くと花自体のボリュームがでます。

 

早く咲いた花は、

 

終わると茶色くなってしまいます。

 

こちらで咲いているのは、

 

ラバンディン系と言われるグロッソミスドニングトン

 

イングリッシュ系の

 

ヒドコート、おかむらさき、フラノブルー、美郷雪華、アルバ

 

そして、

 

ウサギの耳のような形の花を咲かせるのが特徴で

 

フレンチラベンダーと呼ばれる

 

ストエカス系の

 

オーシャンブルー、バルセロナローズ、ティアラサファイアです。

 

 

 

 

 

北海道の富良野でもラベンダー畑を見ましたが、

 

その美しさには圧倒されました。

 

群生したこの花の強烈な個性は、

 

他に代わるものがありません。

 

ハーブの女王と言われるラベンダー

 

梅雨入り前の晴れ間に、


清々しい香りを漂わせていました。