ホトケノザ | もとろーむの徒然歳時記

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山が好き、花が好き、クラッシック音楽や絵画、演劇に歴史好き…気ままに書かせて頂いています。

 

ホトケノザです。

 

このホトケノザの本名はサンガイクサ(三階草)といいます。

 

しかし本名のサンガイグサより

 

ホトケノザの別称の方がずっとなじみがあり、

 

一般的に使われています。

 

このサンガイグサについては、

 

最近では本名がホトケノザで別称がサンガイグサとなっていますが、

 

私は昔のサンガイグサ本名説を取って

 

書きたいと思います。

 

春の開花期になると道端や土手などに、

 

紫がかったピンクの花を咲かせるシソ科の野草で繁殖力の強い花です。

 

花は小さく可愛いくて、群生するとまた見ごたえがあります。

 

学名をLamium amplexicaule L.(ラミウム アンペイコ)といい、

 

シソ科オドリコソウ属で、リンネの命名です。

 

 

このホトケノザ、

 

春の七草にも登場しますが、

 

このホトケノザを食しているわけではありません。

 

一月七日の人日の節句で食べる七草を買ってくると分かりますが、

 

中に普段、馴染みのこのホトケノザはもちろん入っていません。

 

春の七草に登場するホトケノザは

 

コオニタビラコ(小鬼田平子)といいます。

 

そしてこのコオニタビラコの別称がホトケノザです。

 

学名でみると

 

Lapsanastrum apogonoides

 

キク科ヤブタビラコ属に属する越年草の一つで、

 

上のホトケノザとは全く違う種類になります。

 

つまりコオニタビラコがホトケノザと呼ばれるのは

 

七草粥の材料になるほんの一時期に限られ、

 

普段のホトケノザはサンガイクサの別称ということになります。

 

ややこしいのですが、

 

ホトケノザにはもうひとつ別称があって、カスミ草といいます。

 

牧野富太郎博士は、

 

多くの人々がカスミ草をタビラコと思い込んでいるのは誤りで、

 

カスミ草はホトケノザで、

 

本来の名はサンガイグサだとしています。

 

ややこしくて、間違っているかもしれませんが、

 

私のサンガイグサ本名説の根拠の一文です。

 

 

 

土手を歩いていたら、

 

このホトケノザに出逢いました。

 

土手では数は少なく、まだ早いのでしょう。

 

ただ田んぼの休耕地ではホトケノザが

 

群落を作っていました。

 

やはり条件が整った場所では現れるのが早いのでしょうね。

 

早春の光を浴びて大きな群落を作っていました。

 

雑草と呼ばれていますが、

 

ひとつひとつの草には名前があり、

 

時として園芸種に負けないほどの

 

美しさや可愛らしさを漂わせる、そんな草花の一つでした。