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メトロポリタン美術館が大好きなわたしは、なかでもエジプトのセクションが大好きです。カイロ美術館に次ぐコレクションの数を誇るメトロポリタン美術館のエジプトの展示はとてもすごいです。ガイドという仕事がら、美術館のギャラリートークもするので、美術館の勉強は欠かせません。

この写真は、カノポスの壺です。古代エジプトはミイラをたくさん作っていました。国土の97%ほどが砂漠のエジプトは乾燥しているので、ミイラを作るには適した気候です。古代エジプトのミイラ職人はかなりお金持ちだったとも言われています。

古代エジプトでは来世を信じていたので、人が亡くなったあともいつかよみがえると思われていました。心臓はその人たちが来世で必要だと思われていたので、ミイラの中にもどされているのです。でも、脳みそはかき出して捨てているのですよ!脳みそは鼻の穴から棒をいれて掻き出すのだそうです。

そして、心臓の他に大切な4つの内臓は写真にあるようなカノポスの壺に収められているのです。その内臓は胃、小腸、肝臓、そして肺です。亡くなった人がよみがえる時に、この4つの内臓がひとつでも欠けているとよみがえられないそうです。ミイラとともに安置されたそうです。それぞれの内臓に方向(東西南北)が決められていたらしいです。

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それぞれの壺にそれぞれの内臓の守護神が壺の上についていたそうです。一番上の写真の4つはおそらく本当に4点セットだったのではないかと思います。 下の写真のは、きちんとした4点セットではなく、それぞれが違うところから集められたのではないかとわたしは思います。 なぜなら、それぞれの内臓の守護神は、胃は犬、小腸は隼(はやぶさ=鳥)、肝臓は人間、肺はヒヒだそうです。そしてその順番で東西南北の位置に安置されるそうです。

古代エジプトの人たちは、来世を信じていたからこのようなことも信じていたし、その人たよみがえったときに困らないようにと、黄金の宝飾品や高価なものもお墓に収めていたので、お墓はたくさんんお墓荒らしや盗賊たちにあらされてしまったそうです。

でも、内臓の壺がなくなってしまったら、よみがえられないから盗賊たちは宝飾品だけ狙っていたのかしら?どうなんだろうか、と素朴な疑問を感じたりしています。

古代エジプトは本当になかなか面白いものです、また少しずつわたしの知恵を紹介していきます。それにしてもメトロポリタン美術館のエジプト館は本物がいっぱいだから、霊感のある人とかは気分が悪くなるっていうのも聞いたことがあるのですが、全く何も感じないわたしは、エジプトのパワーをたくさん感じることができる大好きな場所です。

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蛇足ですが、3月からメトロポリタン美術館の入館料は、定価の通りに払わないと入れません。今まではドネーション形式をとっていましたので、自分の払いたい金額で入れましたが、経営も大変らしくルールが変わりましたので、観光客の人はご注意を。ニューヨーク、ニュージャージー、コネチカット州に住んでいるとい身分証明をすると、ドネーションで入れます。だから残念ながら日本からの方は、定価の$25、学生は$12、シニア$17お支払いください。でも、十分に価値はあると思います。