舞台【#シッダールタ】
この新年でベスト1が、出たかもしれない。
それくらい全てがオンリーワンでパーフェクトな舞台作品だった。
盆とも呼ばれる舞台セットは秀逸だったし、ダンサーのパフォーマンスが唯一無二すぎてしばらく頭から離れない。
鹿や鳥を模した動きを無表情で表現され諸行無常を僕らに理解させる強パフォーマンスがかなり素晴らしかった。
何より脚本の解釈度が高くワンシーンごとに納得の極みを感じた。
ここからは観劇された方だけ見て下さい。
一部と二部が明らかに教典の解像具合にバラつきというか目線が一部は宇宙目線、二部は親目線と、その落差に痺れた。
そうかシッダールタは人間なのだ。
それも哀しいほど弱く脆い。
解脱が意味がないと嘆く様は駄々っ子の様相。それが宇宙目線の蘊蓄を垂れ流しているのに駄々っ子。
その物語の深さもさる事ながら主演3人は勿論のこと、中堅、重鎮、アンサンブルに至るまで細部にまで神は宿っていた。
美しき瀧内公美嬢の可憐で高貴なる気品と艶めかしい艶気。抜群の破壊力にて男どもを手玉にとりまくる。
僕にとっての磯部磯兵衛であり『東京怪奇酒』の杉野さんの揺らされぶりは流石のひと言。心頭する余りのカエル化現象にはこちらもビビる。その区別の仕方の落差にやられた。
草薙さんだ。
常軌を逸する激昂や真理を説く長台詞、身振り手振りやダンスを基本とした移動やらちょいとした小技やら隙間を埋める天才だ。流石だ。やはり心情を吐露させるのは誰よりも胸にくる。
いや座組のバランスを整えた芝居であるとも分かる。これは演出の白井さんの確かな腕にもよるところが大きい筈。
何はともあれ
年の始まりに他の芝居も含めて僕は恵まれている。こんな最高到達点を見れて幸せ。
12月期のドラマをこなしながら
この公演の準備をしていた草薙さんには感謝しかない。
素晴らしい芝居でした。
ありがとうございました。
原作 #ヘルマン・ヘッセ「シッダールタ」「デーミアン」(光文社 酒寄進一訳)
作 #長田育恵
演出 #白井晃
音楽 #三宅純
出演
#草彅剛 #杉野遥亮 #瀧内公美
鈴木 仁、中沢元紀、池岡亮介、山本直寛、斉藤 悠、ワタナベケイスケ、中山義紘
柴 一平、東海林靖志、鈴木明倫、渡辺はるか、仁田晶凱、林田海里、タマラ、河村アズリ
松澤一之、有川マコト、ノゾエ征爾