劇112 劇団ちゃうかちゃわん「ちゃうかちゃわんは、あります。200回以上観ました。」観劇。 | 日々幸進(ひびこうしん)

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6月14日(土)


劇団ちゃうかちゃわん

新入生参加型オムニバス公演

「ちゃうかちゃわんは、あります。200回以上観ました。」観劇。
http://www.geocities.jp/chaukachawan/
@豊中キャンパス学生会館

11:00






【感想】

稽古場潜入!より上がってる。
勿論、甘いところもあるが面白い。


『スーパーヒーロー室岡です』 脚本・演出:森村一毅

前半、怒涛の面白さを驀進しているが、

後半終息感があった。あれ?

多分、色々と考えて後半をばっさり稽古の時より変えている。

時間やら何やらの問題があったのか?

お話が作演出の方とできていないので予想ではあるのだが・・・

テンポ命なので、もう少しスピード感が欲しい。

しかしヒーローが金で政府に雇われ、

ヒーローが悪者を金で買収しているという構図はシュールで面白い。

だからこそ、役者にはもう一ガン張りして欲しいと願うのは新入生には酷か?

いやしかしその可能性は拾えたと思う。



『夏の幻』 脚本:きくかわ 演出:岩崎未来
唯一のリリカルなもの。

高校時代の連れ同士が大学生で帰郷した男の子と話しつつ、

テンポでいけるような作品だが、

新入生が稽古場よりも頑張っているのは分かるが勿体無い。

ところどころの、どや顔や、巻き込まれた事による悲しみの吐露など、

所作がうまい!と思うところもあるが、もっとペースアップすれば化けるだろうと思う。

友人の女の子二人については可愛らしさと自然さがきちんと出ている。

後は声が奥まで届くかを意識して演技すればもっと変るに違いない。

主人公の男の子はもっと顔に表情が欲しい。

クールな仮面が上手いだけにその真逆を体得すれば更に変る。

幻の女子の透明感を今のままでもいいが、際立たせればもっと作品の根幹に肉薄できたのではないか?

後、ラストの台詞にもう一ひねりが欲しかった。

何にしろ初演出でここまでされたのは頼もしい。




『オバステ!』 脚本・演出:稽古後ティータイム
これぞ、ちゃうかちゃわん?

的なイメージが強い。

ダンスから馬鹿馬鹿しさ、それらをひっくるめて作品へと昇華している。

それにしてもセンスがある。

全体的な流れが素敵なのは事実だが、

問題はそこではなく経験値だ。

しかしそんなものは若さで習っていけば、

あっという間に埋められるべきものだ。

要は芝居の試金石は既に備えられているのだ。

それが前の方にも書いてある「センス」というワードだ。

それはどんなに金を積んでも得られない才能である。

故に詰める作業は後でどうとでもなるというものだ。




『NEON』 脚本・演出:高濱裕子

稽古場で観させて頂いたものより色んなものがパスパスと決まる。

主人公をサポートするルート役の男の子が化けたと感じた。

役柄に気持ちが乗っていた。

後半への気持ちへの爆発など、稽古場とは雲泥の差だ。

ただ「夢オチ」のラストは自分的には不必要と感じた。

その前だけで十二分に熱は伝わった。

そこで熱を解放する必要はなく、そのままで走り抜けた方がよかった。






総じて言えるのは、

アイデアとセンスと、

何よりも柔軟性の宝庫であるという事だ。

「若さ」 は罪ではない。

知ろうとしない事が罪なのだ。


場面転換の甘さは、どの作品にも表れている。

音響、照明も、商業ベースの演劇に比べれば全然甘い。

そこは技術も経験値も必要。

これからも演劇に邁進する人達は全員ではないだろうが、

それでもその世界に辿り着いて欲しいと思うのは、

このメンバーがとても大きな事を成し遂げたからだ。


新入生参加型オムニバス公演という、

新しい血を入れての公演は、この先に一体どのようなドラマを生む事になるのか?

楽しみな事この上ない。



そして最後に、

このメンバーとまだ別に他に2チームが居るのだが、

どうしても今回その完成系を目にすることができなかったのが本当に残念であります。

そして申し訳ありませんでした。

多分、進化、進化を遂げている事は想像に難くない。


後日、来月にではあるがそれを映像で観れる約束はさせて頂いている。

その時にはまたご報告させて頂ければと思っています。



そんな、劇団ちゃうかちゃわん!さま。

9月に、LINX’S 参戦決定です!!!!


乞うご期待!!!