5月11日(土)
劇団ウンウンウニウム
しれーっと第15回公演「世界は彼女でまわっている~純情可憐なクソビッチ」
トリイホール
脚本・演出
トキータ・メンバッカ
出演
長濱愛美/今井梢平/イシダタツキ/一色美緒/藤浪加奈
山盛由果/まつもとしんや/ポット/吉井沙江/惠翔大
姫草菜摘/深森彩貴/悲なみちゃん/末光直樹
あらすじ
ポーツマス大学の映画研究サークル「オフィス六角形」では学生やOBたちがポー大祭に向けて自主制作映画を作っていた。
六角形の主宰で脚本を担当としていた前嶋先輩が急死し、残されたメンバーはその遺稿を受け継ぎ脚本を書きはじめる。
しかし六角形の中には一人のクソビッチが混じっていた。そのクソビッチに翻弄されるおかしくも悲しい男たちの喜劇か悲劇?
『感想』
脚本とビッチ役の女の子で既に物語の成功は約束された。
しかし音圧が弱いのは勿体無い。
男がこうした女の子に弱いのは仕方なく、だから女の子のお客様には顔をしかめている方がおられた。
上記のような事を、Tweetしたが、詳しく書こうと思う。
物語は面白い。
というか、
サイコでもあるが、現実でもあるというロジックに僕らが畏怖と恐怖を覚えるからだ。
実際、このような女は実在する。
やり過ぎ感はあるが実在する。
劇中、彼女を分析するに当たり、
ある病名をさらっと差し込まれている。
敢えてその病名は伏せるが、
正直、ゾッとした。
何故、ゾッとしたか?
その時は実際に判らなく、本能でゾッとしたのだ。
そんな病名で人殺しが肯定されるなら、なんでもありじゃないか?卑怯だ。
これは勿論、脚本からのフィクションだ。
しかし、
それをしれーっと凌駕する、
「納得」が僕の中に生まれたから戸惑っているのだ。
いやいや。
なんとも困った作品であった。
正直、
演劇的な音響照明は、まだまだだ。(ごめんなさい)
しかしそれは改善される要素。まだまだ稽古を積み重ねれば、若しくはプロにお願いするかで解消される。
演技的にも、まだ全然かも知れない。
だがそれでも物語の求心力はすざまじい。
不思議な困惑と、
不思議な違和感と、
不思議な達成感で帰路に着く。