6月5日→7日
<ロクソドンタフェスティバル2009参加公演>
劇団T×T 【漂う】
14:00
【作、演出】
吉行由
出演】
八田浩司/恩地徹/吉行由/澤野和馬/谷本奈緒/ハジメスモモ/丸山貴世/竹下佑美/恩地琳子/赤坂桜/盛光秀信/中田一歩/黒川佳樹/流石矢一
【あらすじ】
人々は生きていくことに困惑し、ねじれた世界に生きている、
そのことから私たちはなにを考えなにを提示していけばいいのだろうか--。
20年前・・・。建築デザイナーのアキラは、三年前に結婚したサチという妻がいた。だが、ある事件をキッカケに二人の関係は唐突に終わってしまう。そんな中アキラは、アゲハという奔放な女と出会い、アゲハに言われるまま、目的のわからない旅に出る・・・そして現代のアキラとサチへと物語りは繋がっていく。
【感想】
これは演劇という手法を用いた1本の映画だ。
それがこの作品を観終わった時に感じた事だ。
終演後、外で客出しをしていたキャストの中に【作、演出】をされている吉行由さんを見付けて(パンフレットで確認済み)お話しをさせて頂く。
金髪の短髪でイカついが、笑みが強烈に人懐っこい。
話を聞いて僕が最初の一文の感想を述べさせて頂くと、喜んでもらい 「僕も映画は好きなんです」 と、言われた。
やはり!
作品のプロットを構築した次点で、映像的なものは浮かんでいたのだろうと思う。
まったりとした、ゆっくりとした濃密な空間。
夫婦だった男と女が長い時間をかけて朽ちゆく哀愁を見せてくれる作品である。
子供には少し辛いかも知れない。
ただその因子となる事がパンフレットに書かれてある。
吉行さんと話していたら結構、柔らかで楽しい性格である事に不思議な違和感を持った。
物語の持つ濃密な 【業(ごう)】 を感じさせないのだ。
(いや、感じさせないように務められているのかも知れないけど・・・・・)
めちゃめちゃ陽気な感じなのだ。
作品の持つ重さと、吉行さんの性格とのギャップに驚く。
僕がその事を失礼ながら口にすると・・・・笑われていた。
それが前に書いたパンフレットに書かれている事柄だ。
『ねぇ、ヨシユキくん、そんな暗いことばかり、考えていないでもっとハッピーな作品を書きましょうよ、人が飛んだりはねたり歌ったりするような物語、それかワハハって、大笑いできるような物語だよ』
僕はこう答える。『ええ、でもあなたの言うような作品には、物語の核心や、相容れない二重性を組み込むことができませんよ』と。
それからパンフレットの後半に作品や、自分の指針に対しての決意表明のクダリがある訳だが、どうにもすざまじい【熱】の放射である。
それはそうだ。
【我】がなければそういった作品ツクリをする事は出来ない。
さて、肝心の作品の方だが、積み重ねる会話に従事する役者の力が如実に出ていた。
・・・・と、思う。
色んな役者さんが入り乱れているのだが、僕の好みでいうなら歳をとった逸見アキラ役の 【八田浩司】さんのモノローグで全編を低音のヴォイスで彩ってくれる。
その落ち着いた声が作品の方向を決めたといっていい。
お歳を聞いてビックリ!30代後半だという。
見た目、和製ジャン・レノの八田さん♪
素敵である。
それから近藤 役の 【吉行由】さんは異質なものを感じた。
役柄であるのに、役柄でないような・・・・何を言っているのだ僕は・・・・・
とにかく抜き身な気がして視線が吸いつけられた。
後、チンピラ役の激昂は買いだ!
あの激情を舞台にぶちまけている様は実に気持ちよく、客席の主婦層がビビっているのも本当に気持ちがよく・・・などと思う僕は歪んでいるのかも。(爆)
今回公演、パンフレットを見る限りお仲間が公演を待たずして亡くなられたとか。
心からご冥福を祈ります。
PS
写真撮影を快く受けてくださり感謝です。
舞台跡の笑顔が素敵でした♪
