劇42 ファントマ 【イエス切り捨て】

５月１１日(日)　
ファントマ　【幕末殉教伝　イエス斬り捨て】

http://www.fantoma.info/
新ＡＢＣホール
18:00



作、演出　伊藤えん魔

ＣＡＳＴ
保村大和/久保田浩（遊気舎）/猫ひろし/牧野エミ/盛井雅司/伊藤えん魔/上瀧昇一郎（空晴）/坂口修一/副島新五/行澤孝（劇団赤鬼）/後藤篤哉（camp.06）/田村Ｋ-１/天野美帆/小暮紗織/磯子/いいむろなおき（いいむろなおきマイムカンパニー）/ダイナマイトしゃかりきサ～カス/きんた・ミーノ（おかげ様ブラザーズ）/KWANI/ムーチョ/TOKO/ゆうき/たろう/
他

またもや今年ベスト１作品かも知れない大傑作の出現である！

ここに告白しておく。
僕はマンガ家を目指していた時代に一本、岡田以蔵を主人公にしたマンガを一本描いている。
そのマンガは未完成に終わったが、僕の心には以蔵の炎が常に燃え盛っている。

あのような強烈に意固地で可愛い男は他に居ない。
だからこそ以蔵の資料や映画などを目を皿のようにして今もずっと探しまくっている。

ま・・・・それは置いといて。

・・・・・で、今回の作品である。
今チラシを初めて目にした時に、これだ！と、思い、web予約を初日にして何とA列をGET！

凄い、いい席だぜBABY！

始まって一瞬でやられ、オープニング映像が流れる頃にはあまりの刺激に完璧にやられていた。

僕の視覚的イメージと、主演の岡田以蔵　役の　【保村大和】さんが、驚くくらい一致していた。

うん、その視覚的に幸福な結婚式は確実に僕を作品の中核へと誘った。

敬愛する司馬遼太郎先生が書かれた大傑作、【狂犬（やまいぬ）】のイメージに追随するような興奮を伴う。

何と艶やかで色っぽく、茶目っ気たっぷりで、愛らしく、カッコいいのだろう！

本来、以蔵はブサイクで鼻がでかく・・・・と伝えられている。

イメージ的には　漫画家　小山ゆう先生の　【お～い竜馬！】に一番近いのかも知れないと感じている。

とにかく　保村さんの以蔵は類まれな艶のある以蔵だった！

そうそう、

しかも時代劇でありながら、ボイスパーカッションを有するアカペラの要素を差し込んだ演出は抜群！

一体何というイマジネーション！

僕の脳内を瞬く間に少年時代の興奮へと叩き込む。

あまりの感動にカーテンコールを４回率先して拍手を作る（笑）

・・・と、その時に、えん魔さんが前回の中之島演劇祭に出た時にはスターティングオベーションがあり、その時の感動のようです！と冗談で言われた。

完璧に前振りだと勘違いした僕。

そして５回目、僕は声を上げて拍手を敢行した！

快いお客様たちで速やかに賛同され皆様スターティングオベーションとなり、えん魔さんもキャストさん達も驚かれていたのだが、僕も結構驚いていた。

めちゃめちゃ嬉しかった。

さてさて、今回の舞台の成功は何が勝因なのだろうかと思うに、それはやはり全ての歯車がカッチリと嵌ったからに他ならないだろうと感じる。

まず作、演出の伊藤えん魔さんの緩急自在の演出はエンターテイナーを知り尽くしておられ、惚れ惚れとしてしまう。何故、このように人間の心をわしづかみ、とろかせ、とどろくのか？

ここまでファントマを練り上げてきたからこそのにじみであると強く感じる。

出ている役者さんがたも一癖も二癖もで、全く隙が無い。

ワークショップ出身の方もおられるのだが、それが全員にまで行き届いているのだ。

伊藤えん魔さんが描かれている芝居の桃源郷の姿がそこにあった。

武市半平太　役の　【盛井雅司】さんの威風堂々の茶目っ気！

坂本竜馬　役の　【坂口修一】さんのスケールの大きな演技！

田中新兵衛　役の　【副島新五】さんのエロっぽくもカッコいい視線に仕種！

山南敬助　役の　【久保田浩】さんの飄々としてまったりとした山南節！

土方歳三　役の　【上瀧昇一郎】さんのギャグとシリアスの間に揺れる、また～り感！

芹沢鴨　役の　【伊藤えん魔】さんの何たる圧倒感！舞台に出る度にクライマックス！

藤堂平助　役の　【いいむろなおき】さんのパントマイムを駆使した舞台イリュージョン！

岩崎弥太郎　役の　【行澤孝】さんのラストのなりふり構わず（義）に生きる男ぶりに感激！　

勝海州　役の　【猫ひろし】さんの5分以上にも渡るネタ披露に衝撃感激ドキドキ！

とにかく書き出せば、きりがないくらい、何処を切っても、血が通う素晴らしい芝居でした！

こういった極上の芝居に触れられると人生の楽しみにが増幅される気がする。

嗚呼、なんと言う至福！

幸せである！

スタッフ、キャストの皆様、本当にお疲れ様でした！

そして、有難うございました！！！！！

新しいNEXTを期待しています♪

まる。