お笑い 考2 | 日々幸進(ひびこうしん)

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毒舌。


その言葉に表されるとおり、毒を吐く意味である。


笑い。


その行為と密接に関係する、この毒舌こそ、人々が笑えて、即効性があって、両刃の剣である事は筆舌に尽くしがたい。



昔から、毒舌・・・と呼ばれるものは何人もおり、その度に逆に非難轟々を浴び消えていったものが大半である。

しかし、その中でも残ったのは、『ビートたけし』 くらいではないだろうか?

毒舌には、相手が必要だ。

しかも、多くの人に伝えたいともなれば、それ相応の名の知れた生贄が必要だ。

つまり、

著名人である。


だが、その著名人には必ず信奉者なる者達がまことしやかに存在する。

それ故に、半端な毒舌は命取りとなる。

しかも、毒舌とは、

相手の弱点を徹底的に糾弾し、貶めながら、

そこに 【愛】 というフレーバーがなければ、タチの悪い狼藉者とそしりを受ける。


最近、その毒舌を扱うお笑いが非常に増えているのだが、どの切り口も、虫唾が走るくらい愛が見えない。

愛のない毒舌がいかに愚かな行為であるかを知るには、残った人間が何人かを数えればいい。

弾こうとする力が強ければ強いほど、逆に弾かれる力は相当なものになる。


この間、エンタの神様で、ある芸人が 【アンジェラ・アキ】 というミュージシャンの事を、

『彼女は何かが乗り移っている!』

などと称した。


殺意がわいた。

彼は 【アンジェラ・アキ】 の魂の歌が届かないのだ。

あの必死に歌うパフォーマンスを、そのような下賎な表現で嘲笑うことしか出来ない者に毒舌のステージは高過ぎたのである。

いつか自分が弾かれるまで、周りを・・・・全部、敵とみなして弾き続けるしか彼は生きる術を持たないのだろう。


不器用でありながら、逆に自分を糾弾する人間が現れることに恐怖を覚えているのだろうとも思う。


毒舌に必要なものは 【愛】。

もしくは、


【殺意】


それだけである。