ＡＡＡ（トリプル・エー） を、見ていると一時期の Folder を思い出す。
しかし、Folderと違いＡＡＡは粒が揃いすぎている。
踊りの面でいうなら、同等、もしくはＡＡＡが時代に乗っているという面では分があるか。だが歌の面でいうなら Ｆｏｌｄｅｒには明らかに大きな明星が存在していた。三浦大地。その人である。去年ソロデビューするまで自分を磨き続けていたというダンスと歌声は、やはり凄い！と、思った。だが、あのFolderの頃の小学生が？というインパクトは薄い。
とにかくあの頃の衝撃は凄かった。当時若干小学４，５年である三浦大地のボーカルはあまりに本格的で、その当時既に抜きんでていた。強弱の付け方、ブレスの入れ方、見事なビブラート、抜群な英語の発音、完璧にリズムに乗ったラップ、切れのあるダンス、そのどれもが小学生離れした抜群なレベルであった。ポップジャムで初めて彼らを見た時、『ああ、とんでもないグループが出てきたな』と、思ったものだ。
結局、彼らはシングル、アルバムを数枚リリースしたが三浦の変声期という理由で男のメンバーが抜けた女の子のみで『Folder5』を結成しなおし再デビューを果たシ、その後は『ワンピース』の主題歌を歌ったりしテヒットにも恵まれたが、少しづつバラ売りが始まりタレントやソロ、インディーズなど個々が自分の道を模索を始める中、去年に三浦が満をじしてソロデビューを果たしたのである。
とまあ、ざっと足掛けを語ったが、今はＦｏｌｄｅｒではなく、ＡＡＡだ。
ＡＡＡ（トリプル・エー）
が、僕は正直彼らを詳しくは知らないのだ。
だが、一連のメディア露出の端々は彼らの大いなる可能性の片鱗を見せている。
特にデビュー曲の『BLOOD on FIRE 』は抜群であった。
何度、聞いてもこの曲の弾け方は秀逸である。ラップとボーカルがそれぞれに突出した才能を見せている。名前と顔が一致してないが、声がいい！本当に心の底から歌を真剣に歌っているのだ。この集団がこの一曲にかける執念はすざまじい。これだけ曲を出すという行為が氾濫しているのだ。端にも棒にもかからない愚作な曲が出てくるのは仕方が無い。その中で、この曲の持つ力はあまりにも強い。
Folderのデビュー曲も驚いたが、ＡＡＡのデビュー曲も驚いた。同じダンスに重心を置くというチームの曲は
、似通うチーム戦でありながら、これから先の見えない可能性があるようで少しゾクゾクしている。
さて、2月にＴＶスペシャルドラマ「彼らの海・‐Sentimental Journy-」末吉秀太/與真司郎/伊藤千晃/宇野実彩子の4名が出演したし、４月から始まったドラマ「心霊探偵 八雲」に與真司郎が“八雲”役で主演している。おまけに宇野実彩子がハリウッド映画「THE GRUDGE2」に出演するなど、ソロの動きも活発になってきた。そんな、これからがＡＡＡの本当の本番なんだろうと思う。楽しみなグループである。
Folderが果たせなかったものをＡＡＡは果たしてくれるかもしれない。
そんな快い予感を、風を感じさせる。