スペインバスクからこんにちは!その17.開業準備編2 | 水谷孝のブログ「つれづれなるままに」

みなさんこんにちは!

 

ご機嫌いかがですか?

 

前回からの続きです、、、

 

妻の希望通りの物件(古くて安くて汚くて誰も買わないような物件)が見つかったのは、妻がスペインに行って、1年ほど経った頃でした。

 

いつものように、足を棒にして、イルンの中心部のマンションを、軒並み見て歩いていた時でした。

 

中心部のその又中心部にあった(立地は申し分ない場所でした)、古い6階建て(日本では7階建てに相当します)のマンションの、表通りに面した1階(日本では2階に相当します)の部分のバルコニーに、一週間前には貼られていなかった、「SE VENDE(セべンデ。売り家という意味です。)」の貼り紙が貼られているのを見たのです。

 

妻は、最初のうちは、不動産屋の店頭に貼られていた、物件広告を見て物件巡りをしていたのですが、いろいろな不動産屋と話しをしているうちに、不動産屋に支払う仲介手数料が、とても高いと思うようになり、不動産屋を通さないで、自分で直接売り主を探すことにしたのです。

 

スペインでは、家を売りたい時は、不動産屋を通しても通さなくても、売りたい家のバルコニーに(バルコニーがない時は、直接窓に)、大きな紙に「SE VENDE」と書いて、外の人たちに見えるように貼っておくのです。

 

不動産屋が売り主から依頼されて「SE VENDE」の紙を貼る時は、通常は「SE VENDE」の文字の下に、不動産屋の名前と電話番号が書いてあります。

 

売り主の中には、売り値を出来るだけ安くした方が売りやすい、と考える人もいて、そういう人は、不動産屋を通さずに、直接売りたい家のバルコニーに、大きな紙に大きく「SE VENDE」と書いて、その下に売り主の連絡先の電話番号だけを書いて貼るのです。

 

そうすれば、不動産屋に支払うべき手数料の分だけ、売り値を安く出来るからです。

 

そうすると、妻のように不動産屋を通さずに、物件を買いたい人が、不動産屋を通さない売り主の「SE VENDE」の貼り紙を見つけた時に、そこに書かれた連絡先に電話をかければ、不動産屋を通さずに、売り主と買い主が直接売買交渉が出来るという仕組みです。

 

妻が見た「SE VENDE」の貼り紙には、不動産屋の名前は書かれていなかったので、「もしかすると不動産屋を通さないで売りに出しているのかも知れない、、、」と思いながら、すぐにそこに書かれていた連絡先に電話をかけたところ、妻の予想通り、その売り主は不動産屋を通さずに、売りに出していたのです。

 

電話で広さと売り値を聞いたところ、広さは、妻の希望最低基準を満たす80㎡で、売り値は、他の物件よりも1000万円近く安かったのです。

 

一見こういう家は、「めちゃくちゃ安くていいなあ」と思えますが、こういう家は、古くて汚ないのが普通なので、買った後で、ほぼ全部リフォームする必要があるので、けっきょく全てリフォームするために、1000万円くらいはかかってしまうのです。

 

買った後でリフォームのために、1000万円を使わなければいけないのなら、たとえ中古マンションでも、あまり古くなくて綺麗でリフォームの必要のないマンションを買う人がほとんどなので、妻が気に入ったこの「古くて汚くて誰も買わないようなマンション」は、たとえ売値が他よりも1000万円安くても、なかなか売れないのです。

 

しかし妻は、電話で話しを聞いた時に「このマンションを買って、出来るだけ安い費用でリフォームしよう!」と決めたそうです。

 

この時妻はまだ物件を見ていませんでしたが、直感で「絶対にここで開業することになる」と思ったそうです。

 

翌日物件を見せてもらう約束をしたのですが、あまりの嬉しさに、すぐに母親と妹と伯母さんと兄嫁に電話をかけて「とうとう気に入った物件が見つかったのよ!明日見に行くことになったから、明日みんなで見にいきましょうよ。」とみんなを誘って、翌日みんなで物件を見に行ったのでした。

 

続きは次回のお楽しみに!

 

それではまた来週の金曜日にお会いしましょう!

 

みなさんお元気で!

 

スペインのイルンより心を込めて、、、

 

水谷孝