スペイン出発前の最後の仕事 その5. | 水谷孝のブログ「つれづれなるままに」

おはようございます!

 

みなさんご機嫌いかがですか?

 

前回からの続きです、、、

 

2月13日、いよいよ緊張のラジオ出演の日がやって来ました。

 

生放送開始が午前11時で、当日は2時間前に、ラジオ局に入って欲しいと言われたので、朝の9時に行きました。

 

出演者控室に案内されて、そこで待っていると、15分ほどして番組進行担当のTという人がやって来ました。

 

Tさん「初めまして。水谷総支配人さんでいらっしゃいますね。私は本日の番組進行を務めます、Tと申します。本日はどうぞよろしくお願いいたします。」

 

僕「こちらこそよろしくお願いいたします。」

 

Tさん「事前に少し打ち合わせをしたいのですが、よろしいでしょうか?」

 

僕「はい。」

 

Tさん「先日ディレクターのAの方から、少しお話しがあったと思いますが、番組の中で私の方から水谷総支配人さんにご質問させていただく内容は、今回ホテル○○ロイヤルさんが、どのような経緯で宇都宮に150室のビジネスホテルをオープンされることになったのか、そしてホテル○○ロイヤルさんでは、水谷総支配人さんを筆頭に、スタッフの方々がどのようなお考えのもとにお客さんと接しておられるのか、それからオープンされて1ヶ月足らずで、どうして評判が良いのか、だいたいそのようなことをお伺いします。そして一つお願いなのですが、番組の最後に、私が「水谷総支配人さん、本日はありがとうございました。最後に水谷総支配人さんの心に残る思い出の曲を、1曲リクエストいただけますでしょうか?毎週ゲストにお招きした方々から、番組の最後に思い出の曲を1曲リクエストしていただいております。今日は水谷総支配人さんのリクエスト曲を聴きながら、視聴者のみなさんとお別れしたいと思います。本日は本当にありがとうございました。」と言いますので、そうしましたら、恐れ入りますが、明日がちょうどバレンタインデーですので、水谷総支配人さんには「それでは、明日はバレンタインデーですので、バレンタインデーにちなんで、○○○○という曲をリクエストします。」と言っていただきたいのです。○○○○という曲はすでにこちらで用意しております。」

 

というのがTさんの説明でした。

 

ちなみに僕がリクエストした形になった、○○○○という曲は、外国の曲で僕が一度も聞いたことがない曲でした。(おかしな話ですね。笑)

 

まさか、すでに台本が決まっていて、ゲストとして呼ばれた自分が、台本通りに喋ってくれ、と言われるとは夢にも思いませんでした。

 

それでいっぺんに緊張が頂点に達してしまったのです。

 

実は僕は20才の時に、俳優を目指して、とある俳優養成所で演劇の勉強をしたことがあるのですが、いつも台本読みの時になると、講師から「○○のような感じでセリフを言ってみて。」と言われて、何とか自分なりに上手に言おうとしたのですが、いつも棒読みのようになってしまったのです。

 

僕だけがいつも20回も30回もやり直しをさせられたのですが、何度やっても棒読みなので、最後は講師もさじを投げてしまったのです。

 

それくらい僕には演技力がないのです。

 

それで好きな俳優の道を断念せざるを得なかったのですが、そんな僕に台本通りに喋って欲しいと言ってきたのですから、すぐに「これは絶対に棒読みになる。」と確信しました。(笑)

 

予想した通り、結果は散々でした。

 

番組に出演中は、緊張もあって自分がどれだけ喋れていなかったかは、自分では知ることができなかったのですが、番組終了後に、僕が家に帰ってから聴けるようにと、僕が出演した30分間を丸々録音したカセットテープをプレゼントしてくれたのです。

 

早速家に帰って、期待半分不安半分にそのテープを聴いてみたのですが、「こういうのを、穴があったら入りたいと言うんだろうなぁ。」と思いました。(笑)

 

もう恥ずかしくて、そのテープは誰にも聞かせられないと思いました。(笑)

 

社長は「司会の人が何度もホテルの名前を言ってくれてたな。いい宣伝になったよ。」と言って喜び、スタッフたちも「総支配人よかったですよ。」と言ってくれましたが、まさか「あまり良くなかった」とは言えないので、僕を励ましてくれているのだろうと思いました。(本当に穴があったら入りたいと思いました。苦笑)

 

何しろテープから聞こえてくる僕の声は、最初から最後まで「そうですねえ、、、」という言葉がほとんどで、たまに「はいそうです。」とか「はい好きです。」という言葉が聞こえるくらいだったのです。

 

僕が質問を受けるたびに「そうですねえ、、、」と言ってから、答えるまでにとても時間がかかったため、僕が答えを考えている時に、5秒か10秒くらいの静寂が続くと、Tさんは「まずいな、、、静寂の時間が長すぎる、、、」と判断したようで(ラジオの場合、視聴者に出演者の顔が全く見えないので、声が全く聞こえないと、たった5秒か10秒の静寂でも、とても違和感に感じるようです。)、頭の回転が速かったTさんは、できるだけ静寂の時間が長くならないようにと、臨機応変にすぐに質問の仕方を変えたり、別の質問に切り替えたりしたので、結果的に僕が喋ったことは「そうですねえ、、、」とか「はいそうです。」とか「はい好きです。」と言った言葉ばかりになってしまったのです。(笑)

 

30分間何とか番組を成立させなければならなかったTさんは、僕のせいで相当苦労したと思います。

 

結局僕は番組の中で、ホテルの名前を宣伝する余裕など全くなかったのですが、社長が言ったように、僕の代わりにTさんが何度も「ホテル○○ロイヤル宇都宮」の名前を連呼してくれていたのです。(Tさんには感謝です。)

 

番組の最後にバレンタインデーのための曲をリクエストするセリフのところも、予想した通りガチガチの棒読みになってしまいました。(苦笑)

 

以上が初めてラジオに出演した顛末でした。

 

続きは次回のお楽しみに!

 

それではまた来週の金曜日にお会いしましょう!

 

みなさんお元気で!

 

スペインのイルンより心を込めて、、、

 

水谷孝

 

追記;スペインが冬時間になりましたので、日本との時差が1時間増えて8時間となりました。なので今回からブログの公開時間は、毎週金曜日の朝7時となります。