ずっと現物検証中だった螺鈿硯箱。
修理方針がようやく固まり、現在本作業に入っております。
まずは螺鈿剥がしから。。。
上蓋の全体像。螺鈿修理のオーダーですが、
複雑な加飾構造になっており、相当難易度が高い案件です。
螺鈿の裏に塗ってある白い塗料が曲者でして、
この分析と対処法、置換方法の検証に結構時間がかかりました。
しかも、、、バラバラになった後に一度何かの水溶性接着剤で補修されており、
難しさに拍車をかけています(^^;
この白い塗料は、幾つかの検証をした結果、
写真のように水で溶けることが分かりました。
他の溶剤等でも溶解テストを実施しましたが、
結局のところは水に対して溶ける様子が一番自然のようです。
溶け方の様子などから、恐らく胡粉を混ぜた膠ではないか?
との見方を強めています。
従って、まずは水攻めであります(^^)
ここからが剥がし作業のポイント。娘の髪の力を借ります!
小さいころに長髪をカットして大切に保管していたものがここで役に立つとは~
漆刷毛以外で人毛を使う機会があるとは思いませんでした!(;'∀')
細くてしなやかで切れない、、、中々の仕事っぷりです~助かる(笑)
だいたい剥がれてきたところで、OLFA刃の力も借ります。
無事分離~(^_^;) えっらい時間がかかりました。
そしてまたひたすらヒコヒコと、、、
つづく。。。