螺鈿三段箱の修理⑥ 錆研ぎ・・・ | 装飾工房『瑞緒 mizuo』よかよかブログ

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螺鈿細工、漆芸品、装飾品、工芸品を制作する福岡の工房。
日々の作業の様子、体験談などをご紹介します。

傷直しに全力を傾注している螺鈿三段箱。。。

錆付けによる傷補修が、いよいよ終盤に入って参りました。
生漆(摺り漆)による塗面強化に入りたいところですが、
早まる心を抑えて、地道に忍耐強く傷埋めを進めています。

しかし、一部の螺鈿は浮きが目立つため、
膠等による特殊な螺鈿貼付けがなされている本箱は
全面的には摺り漆による塗面強化には入れず、
螺鈿の補修、再接着を先に終わらせなければならない箇所があることも
頭に入れておく必要があります。。。


一昨日に2度目の錆付けをした底面。

昨日の午後は、3回目の錆付け(補修の最後)に向け
この底面研ぎをしておりました。


丁寧にペーパーで水研ぎです。。。


一番下の底面は、こんなところでしょう。
もう面自体の傷は全て埋まりましたので、
最後は角っこの再補修かな~。

問題は二段目、一段目の箱の底。
箱が解体出来ていれば何かとやりやすいのですが、、、
段違いの箱の下に隠れている面の研ぎは、
果たしてどうしようか!?っと(^^;


そこで思いつきました~!
いつぞや別件でやったことがある裏ワザの応用編~
ペーパーの一方に両面テープ、、、の「ヘラ研ぎ」です!!


両面テープの上にヘラの先っちょ乗せて、、、


研ぎ研ぎ、、、けっこう奥の方まで研ぎOK!(^^)/


そして、フキフキも、、、(^.^)


こちら刻苧(こくそ)で埋めた穴の部分も
一旦表面を削って少し深くしておきましょう。


こんな感じでにしといて、
次なる最終錆付けへと進みます。


つづく。。。