螺鈿三段箱の修理⑤ 刻苧による穴埋め・・・ | 装飾工房『瑞緒 mizuo』よかよかブログ

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螺鈿細工、漆芸品、装飾品、工芸品を制作する福岡の工房。
日々の作業の様子、体験談などをご紹介します。

さて、螺鈿三段箱の修理が続いておりますが、、、
今日は、箱前面に空いた三つの穴を
刻苧(こくそ)によって埋める作業を。。。


こちらが空いた穴であります。
何で空いているのか、、、もしかすると
取っ手金具などが付いていたのでしょうか?
それぞれ二つ穴になっているのが気になります(^^;

中々これだけ深い穴は、
2mm程の厚みで付けていく錆付けでは
乾燥を重ねて何度もやらねばならず、、、

一度に3~5mm程度の厚みで付けられる
刻苧によって埋めるのが常套手段。

こちらが作業の様子↓ コツコツと埋めて行きます~




大枠の穴埋めが終わった状態です。

動画の作業のように刻苧を押し込んだ後は、
穴の上をヘラで撫で付けて、
周囲に残った余分な刻苧を拭き取っておきました。

この後は刻苧をしっかり乾燥させて、
研ぎ、錆付けをして、完全な穴埋め完了となります。