螺鈿三段箱の修理④ 錆付け・・・ | 装飾工房『瑞緒 mizuo』よかよかブログ

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螺鈿細工、漆芸品、装飾品、工芸品を制作する福岡の工房。
日々の作業の様子、体験談などをご紹介します。

螺鈿三段箱の修理は、打ち傷の直しが本格化しております。

一昨日からやり始めた錆付けによる穴・凹み埋めも、
数回に分けて行っている最中です。

※錆(砥の粉、水、漆を練ったパテ状のもの)


今日は、主に底面の錆付けをば。。。
※ビフォーを撮っておりませんでしたね!(^^;

一番下=三段目箱の底面錆付けの様子です↓


一段目と2段目の底面錆付けの様子です↓


そして上蓋小口錆付けの様子です~↓


錆付けの難しさは、
作業スピードとヘラ付けのテクニック。

錆は固まるのが早いので、
もたもたしていると奇麗に仕上がりません。

また、ヘラ付けのポイントは、
面に当てる角度、錆の分量、動かす速度や力加減など。
一言では言い表せない勘所があります(^^;

今回、特に底面はたっぷり厚目に錆を付けましたが、
結局はほとんど研いでしまうことでしょう。
目的は平滑面でなく、あくまでも穴埋めですので(^^)/

※塗面が厚くなりますと、箱の構造上支障が出そうですから。