干し肉 | きのかたち みずのかたち

きのかたち みずのかたち

スギの端材を使った物作りから、山のこと、水のこと、食べ物のこと、命のことまで、考えていきます。

ベランダで、干し肉作りを始めました。


うちのベランダ、狭いのに、何かと大活躍。

戸建てですが、想像の半分くらいの狭さです。

幅70センチもないくらいで、長さは7m弱。

端っこに室外機が2段重ねて設置されていて

その上に塩漬け肉の入ったタッパーを置きました。


本来のレシピは、まず冷蔵庫で3日間塩漬け。

その後表面洗って水分拭き取ってトレイに乗せて冷蔵庫で3〜5日乾燥させたら完成とのこと。


停電時を想定しての実験です。

塩漬けの間は日陰が良いですが、お天気悪い日が続いていたので、食品だし、なんとなく高い場所へ。


で3日目に事件発生。

大きな物音がして、ベランダ見たら

カラスが襲撃中でした。


ラップしてタッパーに入れているのに

お肉ってわかるんですね。カラスすごい。


コラ!って声掛けたら逃げたのだけど

後ろ脚でタッパーを蹴落として飛び立って


タッパーは、室外機の奥、三角地帯へ逆さまに落っこちました。


そこは誰も足を踏み入れたことのない

激狭のデッドスペース。


ベランダの手すりの壁と

身長ほどの高さの室外機と

家の壁に囲まれた密室空間。


手を伸ばしても全く届きません。

室外機に阻まれて正面も向けず、手すり側から片手を伸ばすのが精一杯。

命懸けでベランダ手すりに上って三角地帯に降りたとして

細身の薄着の人ならなんとか立てても、屈めないから拾えない。脚で挟んで手すりに捕まって、おりゃあって、いうよーな柔軟性もない。


ピンチって

突然やってくるのですね。


見て見ぬ振りして干し肉の存在自体忘れたくなったけど

これから春に向けて肉の塊がどうなるか?

塩漬け効果で奇跡的に夏まで持っても、真夏に室外機の熱でどこまで気温上がるやら。カラスがタッパー叩き割って持ち去る方がまだマシです。腐敗して異臭を放つか虫の餌食か。やっぱり放置はできません。



まず、タッパーの向き。

上下逆さに落ちていて

フタが外れたら中身が出てややこしくなるから上向きに修正したい。

1m程の板切れがあって

それでタッパーを壁に寄せて

蓋のフチに引っ掛けて起こすことできました。


続いて

滑車のカゴのような装置を作りました。

季節外れの雪を詰めてあげようと思って、小さめの発泡スチロールのケースを用意していたのだけど、びちょびちょの雪だったため諦めた、その箱の四隅に穴を開けて長い紐を通してバランスとって

これをタッパー近くまで降ろす。


でもここからが難問。

タッパーを横移動させるだけではカゴには載せられない。

浮かせて持ち上げないと、入らない。


マジックハンドは持ってないしおそらく幅が足りない気がする。

板は2枚あって

両手に持って挟めればなんとか可能性はあるのだけど、片手しか入らないから挟めない。


ああこんなとき、

気の利いた子猿でもいたらよかったのに。ピッピが飼ってたやつ。あるいは身軽な息子なら、、、と思いかけて、その思いつきの恐ろしさに身震い。いいやそれは絶対ダメ。よく転んでる。

息子の下校時刻が迫っていることにも焦り出す。

ベランダで母が板切れ振り回してる姿は通学路から丸見え。ボク取りに行くと言い出しかねない。


そこへ突如閃きました。

息子が使っている剣道の竹刀が2本あって

それをお箸のように持って摘んだら

片手でタッパーをカゴに入れられたのです。

一発で成功。竹刀の先に革のカバーが付いていて、それがちょうどいい滑り止めになってくれました。

カゴの紐を引っ張って、無事タッパー回収できました。


お肉も無事で

今日5日目は、冷蔵庫内で乾燥中です。

そろそろ日干しにしたいですけど

カラス襲撃事件がまだトラウマ。

大根や梅干しには見向きもしなかったくせに。


うちの干し網は白色で、青に買い換えようかと思いましたが、色は関係ないらしいですね。

ゴミ収集所に青いネットが設置されており

カラス除けに一定の効果がありそうなので

青が苦手なのかと思ってました。


カラスの視覚って人間より優れていて、紫外線まで見ることができるのだそうです。

それで中身がわかるって。


青いネットは、網目の大きさがカラスにつつかれないような大きさであるのと、周りにチェーンが入っていて重くなって捲られにくくしているそう。


一部実験で干してみて、室内の干場も考えないといけませんね。