昨日の記事で、保湿剤には次の3タイプがあると書きました。

 

A:水っぽい保湿剤

化粧水、ローション、美容液、

ジェル、ジュレ、ゲル等

 

B:油脂っぽい保湿剤

ワセリン、ベビーオイル、ホホバオイル、

オリーブオイル等

 

C:AとBの中間

乳液、ミルク、ミルクローション、

ミルキーローション、クリーム等

 

大半の化粧品メーカーのホームページや

カタログなどを見てもらうと、

「洗顔→化粧水→乳液→クリームorオイル」

という順で塗ると書いてあります。

 

化粧水でうるおいを与え、油脂でふたをし、

うるおいを逃がさないようにするためです。

 

肌の乾燥に悩んでいて、まだ保湿ケアをしていない方は、

A・B・Cのどれでもいいので、

何か一種類、お風呂あがりに保湿剤を塗ってみてください。

 

最初から「A→C→B」の順で3種類塗ってもいいのですが、

1種類で済むならそれが一番楽で、経済的だからです。

 

例えばA:水っぽい保湿剤を塗ってみて、

時間が経っても肌がいい状態であれば、

Aだけ毎日塗ればOKです。

 

反対に、時間が経って乾燥してきたなら、

次のお風呂上りには、

顔や体の右半分にはB:油脂っぽい保湿剤だけを

左半分にはA:水っぽい保湿剤、の上に

Bを塗ってみてください。

 

半日後ぐらいに顔や体の左右ともいい状態であれば、

次からはBだけ毎日塗ればOKです。

 

右半身は乾燥して、左半身だけいい状態であれば、

毎日A→Bの順で塗るか、

「毎日2種類塗るのは面倒だなぁ」と思ったら、

右半身:C(水と油脂の中間の保湿剤)

左半身:A→B

を試してみてください。

 

これで、左右ともいい状態であれば、

Cだけ塗るでも、A→Bの順で塗るでもどちらでもOKです。

 

A→Bの順で塗っても乾燥する場合は、

右半身:A→C→Bの三重塗り

左半身:A→Bの二重塗り

を試してみてください。

 

これで右半身はしっとりするけれど

左半身は乾燥するようなら、

毎日A→C→Bの三重塗りをすればOKです。

 

顔だけならともかく、全身となると

毎日三重塗りは面倒だなぁ…と思うかもしれませんね。

 

私は息子の全身に三重塗りしてかれこれ数年です。

ぶっちゃけ面倒です(笑)

 

でもさぼるとすぐにかゆみや湿疹が出て、

全身にステロイドを塗らなきゃいけなくなるので、

エステシャンになったつもりでせっせと塗ってます。

 

三重塗りしても時間が経つと乾燥する場合は、

①塗る量が足りない

②塗る回数が足りない

③保湿剤の保湿力がイマイチ

のどれかだと思います。

 

またおいおい詳しく書きますね。

湿(うるおい)を保つ、と書いて保湿ですが、

乾燥肌は

①そもそもうるおいがないか、

②あってもそのうるおいを保てない

肌なので、

①に対しては「うるおいを外から与える」

②に対しては「うるおいを逃がさないようにふたをする」

というアプローチをしましょう。

 

当然、①と②では使う保湿剤が違うわけです。

①はうるおいそのものを与えて、

②はふたを与えるわけですから。

 

とはいえ、ほとんどの乾燥肌の方は、

①と②の両方を満たしていると思うので、

結局うるおいとふたの両方を与えることになります。

 

ドラッグストアに行くとたくさん保湿剤があります。

化粧水、ローション、美容液、乳液、クリーム、ジェル。

 

これらすべてはざっくり次の3つに分けることができるんです。

 

A:水っぽい保湿剤

B:油脂っぽい保湿剤

C:AとCの中間っぽい保湿剤

 

では①そもそもうるおいがない肌、には

ABCのどれをまず塗ればいいのでしょうか。

 

A:水っぽい保湿剤

です。

 

具体的に言うと、化粧水、ローションと呼ばれていて、

透明でシャバシャバしたものが多いです。

とろみのついたものや、ジェル状のものもあって、

ジェル状のものはジェル、ジュレ、ゲル等の名前がついています。

 

では②のうるおいはあっても保てない肌、には

どれを塗ればいいでしょうか。

 

B:油脂っぽい保湿剤

です。

これを一番肌がうるおっているタイミングで塗ります。

お風呂あがりか、水っぽい保湿剤を塗った直後がおすすめです。

 

油脂って、「油」と「脂」からできてますよね。

「油」は液体で、「脂」は固体です。

台所でいうと、サラダ油、ごま油、オリーブオイルは「油」で、

バター、マーガリン、ラードは「脂」ということですね。

 

保湿剤的には、

油:ベビーオイル、オリーブオイル、ホホバオイル等

脂:ワセリン、シアバター等

ということです。

 

じゃあ、Cの「中間っぽい保湿剤」って何なの?

何のために存在するの?

 

Cは、水と油脂を界面活性剤で乳化した保湿剤です。

界面活性剤とは、本来なら混ざり合わない水と油の仲立ちをして、

混ざったような状態にしてくれるもののこと。

 

台所でいうと、マヨネーズです。

酢(水)と油を卵(界面活性剤)でつないだものがマヨネーズなので。

 

保湿剤的には、

乳液、ミルク、ミルクローション、ミルキーローション、

クリーム等の名前で呼ばれているものたちです。

 

Cの使い道としては、だいたい次の二つ。

 

「うるおいが足りず、うるおいを与えても保てない肌」に

Aの水っぽい系とBの油脂系の両方を塗るのが面倒なとき、

Cだけ塗る。

 

Aの水っぽい系の後にBの油脂系の両方を塗るときに、

弾いちゃってなじまないのが気になるときに

つなぎにCを塗る。

 

もっと細かい保湿剤の選び方については

また後日解説しますね。

保湿ケアが必要な肌って、どんな肌だと思いますか?

肌の水分量を機械で「ピッ!」と測って、数字が「○○」を切っていたら?

街行く人に片っ端から「私って乾燥肌かな?ねぇ触ってみて!」と声を掛けて、

○人中○人以上がYESと答えたら?

私の考えでは、
①肌を触ってみたらしっとりしていなくて
②本人が困っていて
③保湿ケアによって「困りごと」が解消したら
「保湿ケアが必要な肌」だと思うんです。

どこか公的な機関が定めた乾燥肌の定義とかではないですよ。
あくまで私の独断による定義です。

もう少し踏み込んで説明しますね。

まず①の、肌を触ってみたらしっとりしていない。

肌の触り心地って色々ありますよね。
さらさら、すべすべ、つるつる、べたべた、ごわごわ、かさかさ等々。
 

その上、感じ方も個人差があるので、

同じ肌を触っても「しっとりしてる」と感じる人もいれば、

「べたついてる」と感じる人もいたりします。
「さらさらしてる」と感じる人もいれば、「乾燥している」と感じる人もいる。

だから、自分の肌を触ってみて

「しっとりしてる」と確信を持って言い切れる人以外は、

とりあえず②に進んでみましょう。

②の本人が困っていたら、とはどういうことか。
これはもう、めちゃくちゃ広い意味です。

顔や体を動かすときの皮膚のつっぱり感が嫌だったり。
粉になった皮膚が落ちるから濃い色の服を着るのが恥ずかしかったり。
かさついている見た目が嫌だったり。
乾燥による皺が気になったり。

たとえ乾燥の度合いは軽度でも、肌の乾燥のせいで本人が困っていたら、

それは「保湿ケアが必要な肌」であり、

反対に、たとえ肌が砂漠のように乾燥していようが、

本人が困っていなければ、「保湿ケアが不要な肌」だと思うのです。

ちょっと極論かな?

最後に③。
保湿ケアによって困りごとが解消する、とは。

見た目がカサカサしてる。
皮膚がつっぱる。
粉を吹く。
そういう、いかにも保湿でなんとかなりそうな困りごとはもちろんですが、

「乾燥してるかどうかは分からないけど、しっとりはしてない…ような気がする。

かゆみやブツブツで困っていたけど、それって乾燥とは関係なくない?

でも、とりあえず保湿してみたら何故かどっちも治った」

こういう場合も、保湿ケアが必要な肌だと思います。

かゆみやブツブツはいろんな原因で起こるので、

保湿ケアしても治らないものもありますが、

乾燥が原因で起こることもあるので、

その場合は保湿ケアでよくなることもあります。

というか、保湿剤そのものにかぶれているのでなければ、

とりあえず保湿ケアしてみると、肌トラブルの原因が乾燥だけではなくても、

ある程度はよくなることも多いんです。

それぐらい、肌の潤いは、肌を健やかに保つ上で大事なんですね。