「燃えよ剣」感想文 | 「Ninja1000でとことこと」 所沢の心理カウンセラー 小川みずきのブログ

「Ninja1000でとことこと」 所沢の心理カウンセラー 小川みずきのブログ

月の森カウンセリングルーム所属カウンセラー小川みずきです。
日々の中で感じた小さなことから大きなことまで、
つらつらと書きつづっていこうと思います。
相棒は、チワワのぷーとNinja650!
Z250SLと保護猫フジ氏も仲間入り。

こんばんは。

月の森カウンセリングルーム の小川です。
いつもご覧いただき、ありがとうございます。

 

通常ブログはこちら↓

キラキラまじめに更新中!キラキラ

「所沢の心理カウンセラー 小川みずきの日常」

 

 

 

司馬遼太郎先生の「燃えよ剣」。

読了してから、伝通院に行ったり、

史実を調べたりしました。

 

が、「燃えよ剣」はあくまで歴史小説。

フィクション部分も多々あるであろう認識で、

感想をまとめたいと思います。

 

新選組の土方歳三。

名前だけは知っていますが、

どういう組織のどういう人物なのか。

まったく知識がないまま、読み進めました。

 

 

 

 

 

時は幕末。

多摩の百姓の家に生まれた歳三は、

小さい頃から、武士になるという夢を持つ。

乱暴者という意味の「バラガキ」と呼ばれ、

家伝の散薬を行商しながら、

その土地土地の道場に入り技術を磨いたそうだ。

また、「女は身分だ」といい、

村の女性には手をださなかったとも。

 

ただの悪ガキにも思えるが、

自分より上の物(者)、

手が届かないと思われる物(者)に、

諦めることなく果敢に臨む気概が、

その後、ひとつの信念となり、

彼の人生を貫くぶれない軸だったのだろう。

 

また、幼馴染でもある近藤勇や

道場の仲間の存在、

そして、幕末という乱世である背景も、

良くも悪くも、それぞれの人生に

大きな影響を与えたのであろう。

 

そしてある日、歳三は、

達人といわれていた六車と出会い、

剣を交え、殺してしまう。

その後、六車の仇をという名目で、

七里という男と長きにわたり

対決をしていくこととなる。

 

いとも簡単に、人を殺す。

かと思えば、仇という情念を、

己が死ぬまで持ち続ける。

こういった感情は、現世に生きている私には

理解できかねるものではあるが、

まず、そういった時代だった、ということがひとつ。

そしてもうひとつは、

そういう感情を持ち合わせた者だけが、

歴史に名を残せたのであろうということ。

 

そして、開国を迫られた日本では、

尊王攘夷論が盛んとなり、浪士組が結成される。

ここに入れば、農民であっても武士となれるのだ。

将軍家の警護という名目で、

歳三らもこれに加わり、京都に入る。

このときに手に入れた刀が、

和泉守兼定。

姉らに用立ててもらってでも、

この刀を熱望した歳三の気持ちは、

幼少からの憧れである武士への転身への

執着の帰結なのであろうと、私は感じた。

現に歳三は、戦死を悟ったそのときまで、

この刀とともに戦ったそうである。

 

そして、浪士組が結集した場が、

小石川伝通院。

先日、私は見学に行ったのだが、

今では、1本の石柱しか残っていなかった。

お寺の職員に質問したところ、

当時は、広大な面積の寺だったらしい。

その後、寺は土地を少しずつ手放し、

現在の伝通院となったとのこと。

とにかく、清川八郎が先頭となり、

浪士組は京都へと入った。

 

しかし、京都に入ると、

浪士組の中でも倒幕派と佐幕派に

分かれてていることが発露する。

そして、佐幕派が「新選組」として

結成されるという流れ。

 

新選組は、厳密な戒律が作られ、

生きるか死ぬか、逃げるか、それしか道がない。

そして、味方と思っていても、

明日は敵になり、命をねらわれたり、

暗殺したりと、殺伐とした生活が描かれている。

 

一方で、相手の流派や出身などが

重んじられる時代でもあったようだ。

歳三と近藤は、途中、

何度か思想がすれ違うのだが、

心の奥では互いの信頼があったようだ。

同郷の幼馴染という絆こそが、

いちばん確かな証となる時代だったのであろう。

 

京都時代の戦いは、

薩長などの倒幕派との戦いであった。

新選組としての計画は綿密に練られるのだが、

その初動は常に単純だったように感じる。

つまり、歳三が幼少の頃から持っていた

戦う本能だけが、彼を動かしていたように思えた。

その殺戮の様子は、歴史小説といえども

少々残酷に感じられるもので、

現代であれば、話し合いで解決できるのにと、

もどかしい思いを感じながら読み進めた。

 

しかしおそらく、力を持って力を制すことが、

人間の本質なのかもしれない。

だから今、この言論の時代においても、

世界では戦争が終わらない。

そう考えると、歳三という人間はじめ、

あの時代を生き抜いた彼らこそが、

もっとも人間らしい存在だったのかもしれない。

 

そして歳三は、宿敵である

七里との討ち合いで負傷し、

お雪という女性に手当され、恋に落ちる。

ではこれで、彼の人生が変わるのかというと、

読み進めていってもそういうことはなかった。

歳三は常に武士であり、

剣こそが彼の人生だったようだ。

お雪の心情を想像すると、それは

燃えるように苦しいものがあったであろうが、

そもそもがそういう時代なのだろう。

女は耐え、仕える時代だったのだ。

余談ではあるが、お雪という人物は実在せず、

歳三は生涯独身だったようだ。

 

その後、鳥羽伏見の戦いを経て、

新選組は江戸へと戻る。

歳三の同朋であり喧嘩師であった近藤は、

新選組の組長として各御仁と会ううちに、

政治への思いを持つようになる。

しかし、歳三は政治には関心がなく、

徳川への忠心と戦うことへの執着だけ。

そしてふたりは、流山で決別する。

事実上の新選組の解体。

厳しい戒律があった組織だったのに、

そこにふたりの血が流れなかったのは、

互いへの尊重の思いがあったからだろうか。

 

その後、歳三は蝦夷へ渡る。

京都で、銃による攻撃で敗北したため、

これからは西洋式の戦術に変わると、

仏式戦術を学んだり、銃を調達したりする。

また、自身は、舶来の時計を

身に着けていたとも書かれている。

唯一現存しているという歳三の写真も、

和装ではなく、洋式の軍服である。

攘夷に反対する佐幕派から考えると、

それは少し妙な気もするが、

きっと彼は、戦いに勝つこと、

勝つことによって忠誠を示すこと、

それだけにこだわり、

そのための手段はいとわなかったのだろう。

その飽くなき喧嘩師たる姿勢は、

生涯、一寸のぶれもなかったはずだ。

 

その筋の通った漢気というものへの憧憬が、

思想が異なる現代においても、

歳三人気、新選組人気、

そして幕末人気となっているのだろう。

現代では叶わぬ戦いや生き様への想いを、

人々は、小説やドラマ、映画の中で、

体感しているのだと思われる。

 

歳三が、現代に生まれていたら、

果たしてどのような人間になるのだろう。

歴史上では勇者として語られるが、

そのまっすぐすぎる忠誠心は、

現代では真逆に作用するかもしれない。

時代によって、正義は違うものだ。

しかし、組織のトップたるものが

自ら行動を示すことにより、

構成員の心が同じ方を向くという手段は、

現代における組織作りにおいても

見習うべき点のように感じた。

 

歳三を含め、幕末に流れたたくさんの血が、

歴史を大きく変え、その結果、

今日の私たちがここに存在している。

そう思うと、なんだか彼らに手が届きそうな、

不思議な気持ちにもなる。

人が動いて、歴史が作られる。

それがきっと、時代というものだろう。

しかし、その時代の流れに乗って、

作られた人々もいる。

その中で、翻弄されることなく、

忠誠を貫いた歳三の生き様の先に、

自分が続いていることを

ときどき思い出しながら、

これからも進んでいきたい。

そう思った歴史小説だった。

 

 

 

 

長文、お付き合いありがとうございました。

明日は、伝通院の写真編の予定です。

バイクネタではなくて、ごめんなさい。

 

 

 

お電話お待ちしております。

 

 

 

 

<読書管理>

燃えよ剣 下巻読了

赤薔薇ピンク薔薇赤薔薇ピンク薔薇赤薔薇ピンク薔薇赤薔薇

 

本日もお付き合いありがとうございました。

(^^)/

 

クローバーブログランキング参加中クローバー

↓クリック、どうかお願いします↓

 

にほんブログ村 バイクブログ 女性ライダーへ

 

 

 
 
 
 
虫めがね求人はこちら←クリック 虫めがね
 
 
ルンルン ↑こちらに掲載されました☆ ルンルン