気温がとうとう10度を下回るようになり、
毎日暖房を入れていますが、
昨年に比べるとだいぶ暖房費の単価が落ち着いたように思います。
でも相変わらずケチっているので、部屋はすんごく寒くて、
ゆたんぽをかかえて、ヒートテックを上下着込んでおります。
来週は、最高気温が0度になるようなので、もうそろそろ雪が降るんじゃないかとビビっています。
最近はDP2年目の長女の勉強の勢いがさらに増してきた様子です。
クリスマス休暇まであと3週間ちょっとですが、
テストや提出物の締め切りで、
睡眠時間が減ってきて、モンスターの消費も増えています。
インターナショナルバカロレアという教育を、
こんなに近くで見ることができていくつか感じたことがあります。
それは、かなりボリューミーな勉強法だな、ということです。
長女は、6教科(言語2科目、理科2、数学1、社会1)を選択していますが、
日本のように、単元を習ってテストを受ける、というスタイルの勉強に加えて、
各教科ごとに、卒論もしくは自由研究的な課題が課せられます。
それに加えて、CASという、副教科的なものも週に数時間ずつこなす必要があります。
また、TOKとEEでは、長く論理的なエッセイが求められます。EEは英語4000ワードの卒論にあたるものです。
これら普通のテスト勉強以外のボリュームが思ったよりも多く、
じわじわっとボディにくる感じで、圧迫するのだと思います。
イメージは、新入社員にいきなり大量の課題を与えて、
やりこなし方はまずは自分で探して、
わからなかったら手伝ってくれる人も自分で見つけなさい、
というかなり無茶振りな、放任な育て方に見えます。
もしくは、わんこそば的な、
はい次、終わったら、
はい次の課題、
はい明日はテスト、、、
的な、エンドレスかつ、勢いある追い込み
それでも、金曜日の夜は映画を見たり、
長女なりに息抜き方法を見つけているようですが、
なかなかに大変そうに見えます。
長女は、先週が締め切りだったEEのテーマとして、
「高齢化社会」や「安楽死」を取り上げていたのですが、
それを読んで私が個人的に非常に興味深いなと感じたのが、
オランダの医療制度でした。
オランダは、安楽死制度を世界で1番に取り入れた国として有名で、
それが目立ってしまっているところがありますが、
医療制度、特に終末期の介護医療サービスが非常に上手に整備されていることがわかりました。
オランダは日本に先んじて高齢化社会に突入した国ですが、
そこから医療保険制度を大きく改正したり、
緩和ケアを自宅にまで届けられるような地域医療を充実させて、
高齢者をできるだけ自宅で(地域で)診る体制を整えることに成功しています。
↑これはオランダで自宅で最後を迎える人の割合です。
オランダ人は、80歳以上の9割以上が、パートナーか、もしくは独居なので、自宅での介護サービスは必須です。
日本は8割以上の人が自宅で最後を迎えたいと思っているそうですが、実際は8割以上の人が病院で最後を迎えています。
長女のEEを読み、いろんな刺激を受け、勉強になりました。
日本が超高齢化社会に入るとき、自分も「高齢者枠の一人」になっているという事実に、かなりどきりとさせられました。
そんな感じで、毎日目の前の仕事を、できるだけ効率的に、
かつ精度高くこなすよう、しごかれている長女です。
おかげで、
数年前には、家庭教師の先生に
「あなたの話す内容は支離滅裂ね」と言われていた長女も、
最近では、私と長男の会話に、
「ちょっと話の論点がずれてきてんで。これとこれは分けて考えな。」
などと、整理して仕切るまでになりました。
↑これは、物理の提出論文課題で、ちょうど今取り組んでいるもので、
「慣性モーメントと角速度」という、高校物理を逸脱したテーマを選んでいるので、難しくて理解が追いつきません。
この釣竿とルアーを使った実験のデータ取りは、
釣り好きのパパの道具を借りることができる夏休みの間に、
日本の自宅の廊下に装置を組んで、行いました。
その時に、
長女が撮影係、私が2階から下まで落ちたルアーを取りに行く係、
という分担になり、実験助手として大いに手伝いました。
汗をかきかき、
何十回も二階と一階を往復させられたことは、
今となってはいい思い出になっています。
また、長女の理科のもう一つの科目は、「デジタルデザイン」という技術家庭と美術のあいのこのような感じの教科です。
こちらは、学校でレーザーカッターでベニア板をカットしているところだそうです。
長女がこの教科で、卒業作品として作っているのが、
「自分のロッカーを好きな大きさに仕切ることができる、ロッカーオーガナイザー」だそうです。
昔から、フェルトやアクセサリーなどの手芸、工芸、デジタルアートなど、手の器用な長女なので、
膨大な量の作業でも、丁寧に進めていくことは、
全然苦にならないようです。
自分の高校、浪人時代を思い返しても、
勉強は、覚えることだらけで、
深く考えたり、何か作ったり、
スキルを身に付けたり、ということがなかったので、
長女のように、
いろんなソフトを使いこなせるようになったり、
文章やアート作品を残せたり、という、
形が残る学び方は、いいなあと思います。
きっと人ごとだから、
こんなのんきな感想を抱けるのであって、
当事者たちは、
長女いわく、「同級生もみんな死んでる」だそうです。
あと半年大変と思いますが、
なんとか体を壊さず無事に卒業してくれますように。
本日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。