お妃様は異国の王子と政治について語った。
今の私の国はどうだ。
そちらの国の財政はどうなっているのか。
治安の改善に求めたい。
そんな退屈な話をしながら王子の髪を一心に見る。
王子の髪を一本でも取れればあの薬が完成する。
王子には私が熱心に聴いているのだと思っているのだろう。
やたら視線に好意が混じっている。
対談が終わり周辺に髪が落ちていないかと探そうとした。
すると、先ほどの王子が近寄ってきた。
王子は私と向き合って言った。
あなたとの政治の話はとても盛り上がりました。
私とあなたはとても相性がいいかと思われます。
どうですか、今夜私にあなたの時間をくださいませんか。
今夜限りでも結構ですよ。
またとないチャンスだった。
これで王子の髪がいとも簡単に手に入る。
あの薬の完成が近くなり、一歩近づくだろう。
わたくしでよければお相手いたしますわ。
今夜限りとなってしまうでしょうが、お気を悪くさせぬように気をつけください。
トゲだらけの女でごめんなさいね。
ただ相手にすればいい。
あの女を殺せるのなら構わない。
ただの戯れ。
この男は欲求を晴らしたいだけ。
お妃様は今夜限りの戯れを行った。
すべてはあの女を殺すため。
お妃様はその身を焦がして王子の髪を手に入れた。
それがすべての完成に繋がる。
手段は選ばない。
-続く-