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miyutor observation diary

お役立ち情報、自分のことに関して、小説やポエムなど
色んなことを詰め込んだブログです

翌日、小人達は朝早く意気揚々と出かけていきました

白雪姫はいつものように家の中の家事に勤めました

掃除に食器洗い、洗濯物と次々とこなしていきます

ここ数日には何も変化はありませんでした



何もない平和な暮らし

小人さんたちはちょっと怖いけど優しい

家事も習ってたからこなすことができる

そして私の魅力で小人さんたちはここに留めてくれる



こんな幸せ生まれて初めて

お城にいるときは退屈な日々でいつもお母様にびくびくしていたから

今は多少の規律はあるけども、自由だわ

あぁ、なんて楽しいのかしら



白雪姫はうっとりしながら掃除を続けました

すると、外からドアをノックする音が聞こえました

しゃがれたお婆さんの声



はぁい、どなた様ですか



私はこの近辺でリンゴ売りをしている者だ

美しい声を持ったお嬢さん、リンゴは如何かね



まぁ素敵

でもこの家の人に外に出るなと言われているわ

ごめんなさい、お引取り願えないかしら



私はお金が無くて困っているんだ

買うだけでもいいんだ、安くするよ

だからお嬢さん、ほんの少しドアを開けておくれ



まぁ、苦労しているのね

でもごめんなさい

少しもドアを開けるなといわれているの

お引取り願えないかしら



私は今日の分のリンゴを売らないといけないんだ

ひとつ買うだけでもいいんだよ

今は誰も見ていないから開けることはできるだろう

お嬢さん、この老いぼれの慈悲と思って買ってはくれないかね



白雪姫はとうとうドアを開けることを決意しました

ドアノブに手をかけ、ゆっくりと引きました

そこに立っていたのは黒いフードを被ったお婆さんでした

小脇にリンゴが入ったバスケットを抱えていました



ありがとうお嬢さん

お礼に、1番美味しそうで艶やかなリンゴをあげよう

お代は負けてあげるよ

あぁでも決意してドアを開けてくれたんだ



このリンゴにお代は要らないよ

貰っておくれ

今ここで食べるのもいいんじゃないかな

せっかくのお外だ、美味しいよ



白雪姫は言うとおりに外でリンゴを食べることにしました

お婆さんからリンゴを受け取った白雪姫はそのまま齧りました

リンゴを少しずつ齧りこんでは飲み込みました

お婆さんはその様子を見守り続けます



次第に白雪姫は眠くなり始めました

周りが歪んでいく感覚

何も見えなくなっていく目

言葉を発することなく喘ぎだけが聞こえる口



うふふふ、あはははは、あっはっははははははは!

白雪姫、お前は私から美しさを奪った

いろんな奴らを魅了し利用した

この罪は重い



その眠りは覚めることが無い

異国の王子のキスでなければ目覚めることは無い

お前は私の敵だ

ふしだらな姫よ、そのまま寝ているがいい



老婆になる魔法の薬が解けたお妃様は高笑いをしながら白雪姫を見下ろしました

ようやく願いが叶ったお妃様

そして後ろからは鬼の形相をしている小人の姿



お前が白雪姫を殺したのか

眠ってるって言ってたよ

どっちでもいい

ここには怒った7人の人喰いがいるんだ

あなた、とても美しいですね

声もさぞかし綺麗なんでしょうね

人喰いの正体は知っているかい?それはね、




『僕らだよ』




冷酷な声の小人達は一気にお妃様に襲い掛かりました

1人はツルハシで頭と腹を引き裂き

1人はスコップで内臓をすべて取り出しました

悲痛な声とは裏腹に笑顔で取り出します



これは今日の晩飯にしよう

白雪姫は眠ったままだね

起きているときでない悲痛な叫びは聞けないよ

じゃあ棺桶作って入れてしまおう

誰にも触れさせないように

じゃあ朝には一度蓋を開けて目を覚ますためのお祈りをしよう

起きたときにすぐ食べれるようにね



小人達は分かれて作業をすることにしました

ひとつのグループは白雪姫をベッドへ運び、様子を見る

ひとつのグループは肉片をスープと混ぜ込み晩飯を作る

ひとつのグループは金の棺桶を作る



作業分担をし、事は円滑に進みました






あぁ恐ろしい

とても人の成せる所業ではない

人が人を喰うとはなんとも醜いことか

お妃様はもういない

白雪姫は晩餐と見られ眠っている

勘違いからなるシナリオ

もう存在すら見せないシナリオ

白雪姫の魅力からなる殺意と混沌

なんと嘆かわしいことか

その白雪姫にも終焉が迫る

舞台上の人形は出来損ないの状態で這いずり、降りることとなった

すべては手のひらの上

神様の作ったシナリオには抗えない

とても愉快で残酷で哀れなお話

さぁ、最後の項目が幕を開けるよ

最後の晩餐は如何かな

デザートにしてはしょっぱい

あぁ、食欲をそそるね

とくと御覧あれ















-続く-
















 

白雪姫は小人達と小さな家に住まわせてもらってます

それは楽しく重荷でもありました

白雪姫の自由は束縛同然

一歩も外に出てはいけないとの規律が作られました



あぁ、退屈だな

私のシナリオはもう破棄された同然の扱い

小人達は私の魅力に陥落してしまえばこっちのもの

そこだけに狂いはない



小人達は仕事を終えて家に帰ってきました

白雪姫は掃除、ご飯を作って小人を悦ばした

小人達は白雪姫を囲んで口々に口を開きました



白雪姫、ここの埃が目立つよ

白雪姫、この料理おいしかったよ

白雪姫、踊ろうか

白雪姫、その美しい声で歌っておくれ

白雪姫、楽器は弾けるかい?

白雪姫、オルガンを弾いてくれないかい?

白雪姫、血が出ているよ?大丈夫かい?



白雪姫は小人達の話を聞き終え、ベッドに向かいました

小人の1つのベッドを貸してもらいました

疲れていた白雪姫はすぐ眠りに就くことができました

小人達はまだ眠りに就かず、リビングで話をしていました



白雪姫はいつ食べる?

寝てる今だ

でも気づかれちゃう

誰に?

親に

心配ないよ

逃げてきたんだもの

じゃぁ食べるの安心だね

いつ食べる

明日の仕事終わりはどうだい

いいね

若い女の肉だ

たのしみだな

明日白雪姫に晩飯はいらないと伝えよう



夜に不気味な赤い月が照らしていた

小人達は笑みを浮かべて床に着いた

明日が楽しみという思いを胸にしまって夢に誘われた

それもまた楽しい余興の1つ



夜の森に小人の家を目指す1人の影が蠢く

醜い姿になったお妃様だった

小脇にリンゴのバスケットを抱え小走りに探す

闇夜に紛れて身を隠した












-続く-




















 

王子とは一時の戯れ

感じる振りをして髪の毛を手に入れた

これで薬は完成だ

ようやく、あの子を、疎ましかったあの子を亡き者にできる



地下に潜ってさらに研究を続ける

そしてようやく完成した薬

異国の王子でなければ目覚めることのない毒

さらにキスがなければ永久に目はとじたまま



嗚呼、素晴らしい薬だ

これで私が一番美しくなる

でもこの格好じゃすぐにばれてしまう

それならば、少しの時間でもいい



変身する薬を

あの子を騙し通せる格好を

老婆でもいい

さぁ、作ろう、最後の薬を



お妃様はリンゴを毒に漬け込みました

さらに白雪姫がわからない魔法の薬を作ることを決意しました

それはとても醜い姿の老婆

見るに耐えない姿でした



白雪姫を仮死状態に望んだお妃様

鏡に向かい白雪姫の居場所を聞き出しました

森の奥深くにある小人の家に向かうことにしました

しかしお妃様は出かける前に狩人の心臓へと踵を返しました



今からお前が殺し損ねた姫の元へ行く

逃がし自らの心臓を捧げたのに無意味と化したな

お前は私ではなく姫を選んだのだ

その罪は重いぞ



心臓へと喋りかけナイフを手に取りました

上まで一直線に振り上げたナイフを心臓へと座標を直しました

そのまま力強く下へと振り下ろしました

勢い良く鮮血が飛び散り、お妃様の顔に血飛沫が撥ねました



とても汚い

汚い罪人の血

私を裏切った罰

遺恨は白雪姫に向けなさい



お妃様はその場を後にしました

白雪姫に会うため

殺すため

急いで向かうことにしました















終焉が迫っているとも知らずに

破壊と悲しみの連鎖に囚われて進む愚かな者

無限に続くこの芝居は飽いた

さぁ、これが人間の醜い本性

舞台に立つ木偶人形

上手い餌をちらつかされ踊り狂い身を滅ぼす

なんと愚かしきことか

だが先に待つのは終焉





さぁお立会いお立会い

世にも滑稽なお話が終わりを迎えるよ

木偶人形は壊れるまで踊る

ようやくお仕舞いの時間が近づくよ

素晴らしい世界なんかない

完璧なんかもっと遠い

醜い醜態をどうか見やってくださいな…



















-続く-